特定行為研修と、国家資格化と…(※ただの日記的投稿です)

今日のnoteは、医療系専門職の方向けです。そうでない方々に読んでいただけるのはとっても嬉しいのですが、詳細な説明をすっ飛ばしていますので…すみません。

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先日、兵庫県看護協会であった「特定行為に係る看護師の研修制度」についての研修会(説明会みたいな感じだった)に行ってきました。「何回聞いたら気が済むんだ!」と思われているかもしれないけど、行くたびに、発見があるんですよね。同じことを言っているようで、演者によって微妙にニュアンスが違ったり。そんなことから本音を想像してみたり。

さて、説明会の内容は、日本看護協会の常任理事の講演【看護師の役割拡大の推進と人材育成について日本看護協会の見解と取り組み】の後、認定看護師で特定行為研修を修了された3名の方の実践報告でした。

まず、この研修会について不可解なのが、全然インフォメーションされていなかったことです。私は昨年参加した、兵庫県看護協会の研修で2/2開催予定だと聞いていたので案内を待っていたのですが、一向に告知がなく、直接問い合わせました。
もしかしたら病院の看護管理者対象なのかな?とか思っていたのですが、会場についたら参加者は20~30人くらいでした。

東京から日本看護協会の常任理事まで呼んでいて、おそらく昨年度には開催は決まっていたはずなのに、何でだろう…と不思議な気持ちになりました。

さて、日本看護協会の常任理事の方の講演は、私としてはかなりのプラス評価でした(細部をつつけばキリがないのですが、とりあえず)。
以前は厚生労働省のHPの説明をそのまま持ってきて、表面的なことしか言っていない印象でした。が、日本看護協会としての方向性を一応は示しだしているし、看護界でどういう意見が飛び交っているかもきちんと踏まえた上で話をされるようになっていると思います

私が一番良かったと感じたのは、「医師の指示がない状態で看護師がやれることは何一つない」「医師の指示なしでやっていける看護師はまだ誰一人いない」と繰り返しおっしゃっていたことです。これは間違いなく、日本NP教育大学院協議会や一部の「診療看護師」に対して言っているものでしょう。

また、今日ははっきりと、「日本版NPというのは日本NP教育大学院協議会が認定しているもので、日本看護協会はしていない」「日本看護系大学協議会も高度実践看護師として新たな資格認定を始めると聞いているが(JANPU-NPのことでしょう)、日本看護協会は関与していない」とおっしゃっていました。
同時に、専門看護師のカリキュラム作成や教育機関認定は日本看護協会ではなく日本看護系大学協議会が実施していることも強調されていました。
認定看護師と認定看護管理者に関しては日本看護協会が責任をもっているが(他は違うよ)…ということを、こんなに明確に示されたのを私は初めて聞きました
専門看護師をしている知人が、「日本看護協会はもともとCNSに興味ないし、もう最近は見放されてる。CNSは絶滅危惧種だ」とおっしゃっていたのですが、あながち杞憂ではないかもしれません。

さて、話を戻して。日本看護協会の説明は飛躍的に良くなっているのに対し、特定行為研修修了生の実践報告は相変わらずちょっとびっくりな内容でした。質疑応答では手順書に関する質問が出ていましたが、回答やそのやりとりを聞きながら眩暈がしました…。
ほかにも、「特定行為が大事なんじゃない」と言っていたのに、「ドレーン抜去が全然できてないから、カルテを見て、ドレーン抜けそうな患者を探し、医師に抜かせてほしいとお願いしています」とかね。

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尊敬する二木先生が著書の中で、こんなことを書いておられました。【医療ソーシャルワーカーの国家資格化が不可能な理由(2007年11月)】という項からの抜粋です。

◆専門職団体の分裂は影響力を削ぐ
私が最後に強調したいことは、専門職団体が分裂すると、その社会的影響力が大きく削がれることです
〈中略〉
私は、現在の日本医療社会事業協会の方針に全面的に賛成しているわけではありませんが、50年を超える歴史と伝統を有する同協会と別組織を立ち上げて、社会福祉士や精神保健福祉士と同列の医療福祉士の国家資格の実現可能性がゼロという点で「無益」ですし、医療・福祉分野でもっとも少人数(1万人弱)のMSWの世界に新たな分裂と対立を生み、ただでさえ限られているその社会的・政治的影響力をさらに低下させるのは「有害」と考えます。協会の方針に異論がある場合には、あくまで協会内で、協会の改革を目指すべきです。
このような組織改革の王道を歩まずに、日本医療社会事業協会とは別組織を立ち上げ、厚生労働省の特定有力官僚や厚生労働省系の有力研究者の個人的「熱意と政治力」に依拠して運動を進めれば道が開けると思うのは幻想ですし、そのような「ボス交」は専門職団体として厳に戒めるべきとも思います。

これは、医療ソーシャルワーカーの国家資格化に関する議論ですが、いまの看護界にもそっくりそのまま当てはまりそうな感じがするのは私だけでしょうか。

実現可能性が限りなくゼロに近いものに一部の団体が注力するあまり、ただでさえ限られている看護職の社会的・政治的影響力をさらに低下させるのは「有害」じゃないかな…と考える今日この頃です。


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いつもありがとうございます(*^-^*)
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樋口佳耶

看護管理学note②

看護管理学note①がいっぱいになったので、新しくつくりました♪
1つのマガジンに含まれています

コメント2件

非常に参考になり、一考することができる良い記事でした。
ありがとうございます!!
嬉しいコメントありがとうございます(*´꒳`*)まだまだ勉強中ですので、いろいろと教えてくださいね。
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