豆腐屋の誇るべきイベント「ニッポン豆腐屋サミット」

豆腐業界では、2011年から毎年開催されている年に一回の恒例の行事「ニッポン豆腐屋サミット」がある。僕はこの豆腐屋サミットに第2回からずっと参加していて、時には運営サイドに回ってサミットで講演したり品評会の責任者を務めたりしてきた。
僕自身、このサミットで色々な方々と出会い学んできたので、このイベントについては一度、簡単にでもまとめておこうと思っていた。

ニッポン豆腐屋サミットとは

第一回ニッポン豆腐屋サミットは2011年12月に東京で開催された。僕はその時まだ業界との繋がりを持っていなかったので参加できなかったが、この会は、「豆腐業界の若手事業者の研鑽の場」として開催された。
当時から、日本の豆腐屋は毎年約500件ずつ減少しており、若手の豆腐製造事業者が業界を担っていく必要性を誰もが認識し始めていた。
サミットは、第一回は東京から始まり、宮城、徳島、沖縄、京都、熊本、東京、北海道と続いてきている。今年は10月に、岡山で開催される。
僕が初めて参加したのは、2013年3月に宮城県で開催された第二回のサミットだが、このサミットは強く記憶に残っている。

正直、ほとんど全員と初めましてのご挨拶からだったが、初日のディスカッションから様々な業界の方と意見を交わすことができ、東北のみならず全国の豆腐屋さんとこの日をきっかけに繋がることができた。もう6年以上も前の出来事になると思うと感慨深いが、勇気を出して参加して本当に良かったと思う。

第三回:基調講演の機会、第五回:初めての全国豆腐品評会の場

その第二回のサミットの後、第三回の徳島でのサミットでは、学生の身分でありながら、サミット参加者の前で講演をさせていただく機会をいただいた。

ちょうど自然食品の放射能問題が世間で問題になっていた時期だったこともあり、放射線に関する基本的な知識について、半年間調べたことを調査報告のような形で話す機会を頂いた。この時、まだ大学3回生だったこともあり、万全の準備はしたものの、かなーーーり拙い発表だった気がするが(笑)、ちゃんと耳を傾けてくれる豆腐業界の方は心が広いなあと思った。
ただ、自分自身は実際に被災したわけではなく、こういうデリケートな話題は往々にして色んな人から批判を浴びるもので、自分がまだ学生という身分だったからこそ、誰にとってもフラットな立場で話すことができたんだと思っている。

もう一つ、京都で開催された第五回のサミットは、今までの人生の中で最も影響範囲の大きな取り組みをしたサミットだった。当時、修士一回生で研究をしながら、豆腐業界の親分である東田さんの経営する久在屋さんで修行をしていた僕は、その東田親分と一緒に、「この京都のサミットで、日本で初めての、全国規模の豆腐品評会をやろう」と、第一回全国豆腐品評会の立ち上げを行った

↑こんな風に、目隠し審査で豆腐を並べて、実際に試食をして豆腐一つ一つ一丁一丁に点数をつけていく形だ。
豆腐のおいしさを評価する基準も、この時初めて作るしかなかったので、評価基準は甘さ・コク・香り・食感・外観の5つの指標とした。また、同点だった時の対応方法や、審査員の配置、集計方法、当日のオペレーションまでみんなで準備し、初めての試みでビクビクしながらもなんとか開催までこぎつけた。
当日は審査部門の責任者だったので、いっちょ前に白衣なんか着ちゃっている。↓

この品評会は、2015年から毎年継続してきており、今年に至っては新規の豆腐屋さんも出品してきており、業界の活性化に間違いなく貢献している仕組みとなった。
ただ、本当にこのままの評価方法でいいのか、誰がどう運営していくのか、など、課題は山積みなので、実行委員としても引き続き考えていきたい。

今後の豆腐業界をどうしていくか

自分と同年代の豆腐屋さんを見つけることのほうが難しいこの業界で、自分ひとりで豆腐業界をどうにかできるとは全く思わない。ただ、豆腐製造の自動化技術が発達して美味しい豆腐が安価で製造できるようになってきている中で、少なくとも、町の豆腐屋が活き活きと美味しい豆腐を作り続けられるような魅力ある業界にしたいと思っている。
そのためには俯瞰して業界を見るために他の業界のビジネスも知っておきたいし、豆腐に関する深い専門知識ももちろん持っていく必要がある。

今この瞬間は、ビジネスの下積みフェーズ
今まで出会ってきた豆腐業界の方々や友人、自分を働かせてくれているワンスターの方々、そして実家で粘ってくれている家族に感謝し、一つ一つの階段を地道に乗り越えていきたいと思う。
(21週目終わり)


(8月の検証)

お盆期間で、「秘伝豆のざる(小)」を作って売ります!
肴豆のおぼろ豆腐はもう豆がなくなってしまったので、ちょうど他の大豆を試すいい機会です。どれくらい売れるか楽しみです!

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