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光と闇の果てしないバトル

こんにちは、KAIと申します。
今回は11弾【マスティモン】の記事になります。
ぐぅデジ杯で優勝した際にもお世話になった遅刻さんと研究を重ね、私はこのデッキで二次予選の権利を取ることが出来ました。

今回はデッキの強みやレシピの解説のみでなく、サンプルレシピを複数交えながら、最終的なレシピに至るまでの過程も書きます。
有料記事の平均価格と比べるとやや割高ですが、その分レシピ解説記事としてはなかなか珍しい内容と思いますので、参考になれば幸いです。売上は遅刻さんと折半します。
初めて【マスティモン】を触る方にも理解してもらえるよう頑張ります。よろしくお願いします!

また、最近知り合いのMISAOさんが別軸の【マスティモン】の記事を書かれていました。

MISAOさんはデジカの古い時代から強力なコントロールデッキを使いこなし上位入賞を数多くしている強豪プレイヤーのひとりで、私も記事を購入しましたが大変勉強になりました。これから【マスティモン】を組んでみたいという方は是非こちらの記事も読んでみてください。
MISAOさんの記事をもう読まれたという方も、今回の私と遅刻さんのデッキレシピはコンセプトがかなり異なる内容となっていますので、きっと参考になるかと思います。よろしくお願いします。

有料部分に入る前に、まずは既存の【マスティモン】の動きと、今回追加されたカードについて整理、またBT11がどのような環境であったかをおさらいしようと思います。

このデッキの主役、ST10マスティモンはレベル5黄+紫を条件としたジョグレス進化デジモンです。ST9パイルドラモンやBT8キメラモンなどのレベル4ジョグレスと違い、素材のコストが重いため1ターンのうちに素材準備→ジョグレス進化と繋げるのはやや難しいですが、その分ジョグレス進化時の登場効果と常時発動している登場時消滅効果、進化元のデジモンや本体のセキュリティ及び盤面コントロール性能が他のジョグレス進化と比べ非常に高いデジモンとなっています。

同スターターST10で収録されたプロットモンもしくはテイルモンなどのターン終了時ジョグレス進化効果をもつデジモンを進化元に入れたレベル5を先に用意し、もう片方を登場させることでターン終了時ジョグレス進化を狙うか、テイマーやディレイを複数用意し大量のメモリーを確保してターンを渡さないように立ち回るかが基本の動きでした。特にST10テイルモンは登場時効果も進化軽減効果も強力で【マスティモン】の動きの核となるカードです。

私が昔【マスティモン】を使っていた頃はセキュリティとメモリーの両方が増やせる最強のディレイであるリインフォース・メモリーブースト!!が無制限だったためターンを渡さないジョグレスも容易だったのですが、強すぎるカードのため規制をくらい、それと併せて究極合体デジモンへの融合!も消えたため今年の頭に使ってからほぼ10ヶ月間くらい放置していました。ちなみに以前使っていたレシピがこちらです。

デッキ破壊の巨匠、真白雪さんリスペクトのマスティメギドラLO。LO以外のギミックのパワーが高くてLOしなくても勝ててしまうものの、やはり相手セキュリティを極力触らない裏目無しの勝利条件は魅力的でした。

そして時は過ぎ今年の9月、BT11の【マスティモン】強化カードが発表されたのがこちら。

下のレベルから順に整理しましょう。エンジェモンとデビモンは効果自体も強力ですが、何より偉いのは進化コストと特徴。いままで【マスティモン】は育成や成長の色を黄と紫どちらにするのかが難しく、また両方から進化できるデジモンは3進化が基本なためコストがやや重いのが気になるところでしたが、「黄紫の両方から」「2コス進化できる」「上の効果とシナジーのある天使及び堕天使」という欲しい部分を全て備えたレベル4が追加されました。
強力なものの、ほぼ確実にテイルモンが4枚投入されるデッキなのでレベル4合計で何枚枠を取るかが難しいところです。

エンジェウーモンとレディーデビモンはジョグレス進化のサポートと進化元で強力な効果を発揮します。今までの【マスティモン】ではテイルモンを除くとBT3やST10レディーデビモンでしかカードを探しにいけませんでしたが、それが黄紫の両方で別の領域からカードを拾えるようになりました。
相互の登場時にメモリーを増やす効果も基本である登場→ジョグレスの流れと噛み合っており、また進化元で揃うと道連れブロッカーを多面展開できるようになります。進化時に面制圧できるものの相手のターンに無防備なマスティモンの隙を潰す優秀な効果です。

最後に御神楽ミレイ。恐らく今回の強化で最も目を引くカードです。効果は毎ターン無条件のメモリー+1と、名称指定かつ特定条件限定でレベル5を無料で登場するというもの。
どうしても下の効果に目が行きがちですが、上の効果も十分強力です。というのも、テイマーのメモリー+能力というのは今まで条件を達成しなければ発動しなかったからです。2〜4コストを支払って登場したテイマーがメモリーを増やさなければ、そのテイマーに支払ったコストはその分ロスになり相手の有利に働きます。最低3メモリーを固定するテイマーもいますが、これは厳密にはメモリーを増やす効果ではないため、相手が3以上を渡すプレイをしてくるとメモリー的には全く得をしていません。自分のアクション数を確保する、相手のプレイングを縛るという意味でメモリーを増やさなかったテイマーにもきちんと仕事はあるのですが、それはそうと数字的には損していることは間違いありません。(このメモリーの話はデジカをプレイする上でついて回る話なので、ここだけでも覚えて帰ってください。)
しかし無条件でメモリーを増やす場合、相手がこのテイマーを処理してこない限り確実に毎ターンメモリーが増えます。例え1返しされたとしても+1して2スタートすると下の効果でジョグレス進化まで繋げることもできます。その代わり、タケル&ヒカリのような相手のプレイを抑制する力はありません。
下の効果はエンジェウーモンかレディーデビモンに進化したとき、自分のデジモンが1体以下、つまり進化時にそのデジモンしか場にいなければ対となる方を手札から無料で出すという効果です。今回のレベル5の進化時で足りない方を引っ張ってくればそれをそのまま出せて、ジョグレス進化の準備が整うよというテキスト。
エンジェウーモンとレディーデビモンは最低でも登場コストが6なので、一度でもミレイの効果を発揮すれば、テイマーの登場に使った5コストを考慮してもお釣りが返ってきます。その後は場にいるだけでも得をし続けるおかしいカードです。

育成にレベル4と場にミレイがいれば、メモリー1スタートからターン開始時メモリー+1でメモリー2

育成前進、BT11エンジェウーモンかレディーデビモンのいずれかに3進化でメモリー-1

効果で足りないパーツを回収、ミレイの効果でもう片方を登場

進化した側のデジモンの効果でメモリー+1でメモリー0

マスティモンジョグレス進化と繋がります。
都合2コストで進化が可能ですが、最初のレベル4がテイルモンの場合0コストです。この動きがBT11【マスティモン】の基本となります。

BT11環境について。
BT9〜10ではクールボーイを擁する順当進化ワンショットや【X4軸クロスハート】など、揃うのが早く、揃ったら相手を破壊できる足の速いデッキが数多くいましたが、EX3の【エグザ】【赤黒リンクス】、BT11の【X7軸クロスハート】や【赤黒ブラックウォーグレイモン】など、強力なデジモンで盤面を制圧し次のターン以降のキルルートやアドバンテージを確保する【ジエスモンGX】のようなやや足の遅いデッキが盛り返しているように見えました。
個人的にはコントロールのような足の遅いデッキは、自分より足が速く、かつ次のターンを渡してこないタイプのデッキが多い環境ではセキュリティテイマーなども役に立たないため立ち位置が悪いと思っているのですが、ターンが帰ってくるのであればなんとかできます。特に大型の強力なデジモン単品を立ててくるような対面ならばカオスディグレイドで解決します。
テイマー消滅とオプション耐性の両方を備える【ブラウォ】は天敵かつ最大母数を誇るデッキですが、しかしここさえ超えることができる構築を見つけられたら、立ち位置的にはかなり良さそうだと考え構築に取り掛かりました。

ここまでで3500字近く使ってしまいましたが、ここからがメインのレシピ紹介となります!複数のタイプのレシピをどのような意図で構築し最終的にどの形に至ったのかを書きますので、是非ご購入いただければと思います。

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