乃木坂46の『しあわせの保護色』がカップリング曲『I see…』に再生回数を抜かされてしまった

子供のころからアイドルはわりと好きだった。

1年半ほど前、当時住んでいた上海で行われたライブを観に行ったことがきっかけで、最近ではアイドルグループの乃木坂46が気になっている。とはいえ毎回CDを買ったり握手会に行ったりするほどのガチなファンとまではいかないので、今回の話はライトファンの戯言と思ってください…。(と予防線をはるズルさ)

3月25日に発売された乃木坂46の25枚目シングル『しあわせの保護色』は、絶対的エースであるまいやんこと白石麻衣の卒業シングルだ。つまり彼女のために作られた楽曲である。

卒業するからといって誰でも彼でも特別に曲を作ってもらえるわけではない。センター経験者や、最前列経験者が目安(と私は思っている)で、要は人気メンバーのみが与えられるものだ。
今まで卒業シングル(アルバム曲でなく、シングルの表題曲)が与えられたのは、深川麻衣の『ハルジオンが咲く頃』、橋本奈々未の『サヨナラの意味』、西野七瀬の『帰り道は遠回りしたくなる』の3曲だったかと思う。

というわけで今回のまいやん卒業シングル『しあわせの保護色』は歴代4番目ということになる。

満を持して発表したまいやんの卒業ソングだったが、あろうことかYoutubeの再生回数でカップリング曲に抜かされる事態となった。
さらに今日時点では100万回以上の差がついている。

そのカップリング曲がこちら。
4期生(もっとも新しいメンバー)の『I see…』

どう感じるかは人それぞれだが一部で「SMAP感がある」と話題になりYoutubeの再生回数が一気に伸びたのだった。元気を前面に出したナンバーであることが、くさくさとした今の時代にマッチしたということもあるかもしれない。
ちなみに、2期生、3期生もそれぞれカップリング曲を出しており、どちらもいい曲だが、再生回数は振るわない。

2期生の『アナスターシャ』

3期生の『毎日がBrand new day』


乃木坂46はまいやんをはじめとする創立メンバーの1期生から最も新しい4期生からなるが、今回の『しあわせの保護色』では現在も残っている1期生のメンバーは全員選抜されている。

ご存じの方も多いかとは思うが、大人数アイドルグループは全員がシングル曲を歌えるわけではない。乃木坂46も四十数人のメンバーがおり、選ばれるのは毎回22~3人といったところか。つまり同じグループでも音楽番組などに出演できる者は約半数。(それでも大人数には違いないので、出演できても後列だとちらっとしか映らなかったりする悲しさ)

最も古株の1期生の中には、まいやんのような選抜常連組もいれば、今回久々に選ばれた者もいる。同期皆で送り出そうという粋な計らいで、ファンは今回のシングル曲に対しての期待も大きかったと思う。

こちらがその『しあわせの保護色』

先に紹介した4期生の『I see…』とは逆で非常にゆったりしたナンバーだ。MVも皆でまいやんを送り出すイメージを前面に出しているため、昔からのファンにはたまらないだろう。

ただそこまで一人のメンバーの卒業にフィーチャーすることで、私など新参者のファンは「あ、はい…」という感想しか出て来なかった。
とはいえ初期から支えてきた功労者の卒業はファンにとっては大きな出来事だ。
だから、Youtubeやサブスクの再生数に一喜一憂するべきではないし、それを見越してでも、まいやんを主役にした運営は正しくもある。

そんな中の『I see…』の快進撃は微妙。

新人である4期生にも気まずさがあるかもしれないし、乃木坂のイメージであった「明るくも暗くもなく、元気でも落ち着きすぎてもなくほどよい」曲よりも、ひたすら元気で明るい曲が評価されてしまった。

さて、次のシングル曲はどっちで来るのだろうか。急に明るく元気路線で来るとも思えないが、コロナで沈みがちな時代であるが故、はっちゃける可能性もなくはないのではないか。

とすると日向坂46と何が違うのか、となってしまうのだが…


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