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個人から10万円をもらってわかったこと

個人の方から10万円をいただいた。

今僕が描いている漫画の制作支援へ、10万円を払ってくださった方がいた。

経営者や事業主の方ならまだしも、個人の方が他者の応援に10万円も使うのは、そう簡単なことではないだろう。

今回10万円を支援してくれたその方には、応援してくれている方々がいた。

その方が僕に10万円を支援するために、支援してくださった方々がいたのだ。

これは、自分を応援してくれているその人にも、同じく応援してくれている人がいるのだと、そんなことを思い知った話。


今回僕に10万円を支援してくれたのは、Voicyパーソナリティのしんたろーたりーさん。

彼はVoicyで、#ろりラジ という雑談番組を毎日配信している。

知り合ってもう2年以上になるだろうか。しんたろーたりーさん(以下、たりーさん)には、僕の漫画活動をずっと応援してもらっている。

たりー家の家計が苦しいことは、彼自身が度々ろりラジで話していた。

転職に伴う減収、そこに引っ越しが相次ぎ、年内の収支はマイナスなのだと、


そんな状況にもかかわらず、彼は僕の漫画制作に10万円も出してくれた。

背景にあったのは、ろりラジリスナーさんからの応援だ。


ろりラジの放送内には宣伝枠が設けられている。

パーソナリティのたりーさんが、宣伝したい内容を番組内で喋ってくれるものだ。

僕は先日、その宣伝枠を利用させてもらった。

現在制作中の漫画、『スポットライトを浴びたくて……』の宣伝と、同漫画の制作支援を募っている件を伝えさせていただいた。

宣伝は、ろりラジリスナーさんのために用意したものだったのだが、いちばん食いついたのは、パーソナリティであるたりーさんだ。


作品の制作支援用商品で、漫画の中に広告を出せる枠を10万円で出していた。

(細かく話すと、その枠も彼の要望で用意したものなのだが、)


漫画の中に広告を出せる。

そのことを、漫画好きのたりーさんはとても面白がってくれた。


「ろりラジの広告を出したい」


彼は、僕の漫画の宣伝と同時に、そんな氣持ちも語ってくれた。

しかし、たりー家の今年の家計は、相次ぐ転機の影響で苦しくなっている。

「今年じゃなかったら即買ってるのに…」

そんな言葉を放送内でこぼしていた。


後日、リスナーさんから、たりーさんの元に支援が届いた。

たりーさんはその様子を、ろりラジ内で放送してくれる。

リスナーさんから、「広告を買う足しにしてください」とのこと。

支援はその後も相次いで届く。

ほとんどが、僕と面識のない方からのご支援だった。


「半分の5万円が集まったら、かいち先生の漫画広告を買う」

今日、たりーさんが広告枠を買ってくれた。

リスナーさんから、5万円が集まったのだ。


僕はなんと言っていいかわからなかった。

有り難い氣持ちはとっくに溢れかえっているのだが、いかんせん、なんと言っていいかわからない。

半分が僕への支援ではなく、僕を支援したい方への支援だ。

僕を応援したいからというよりも、僕を応援したいたりーさんを応援したいから集まった5万円。


自分を応援したい人を応援する様子を目の当たりにしたのは初めてだった。

とても不思議な感情に見舞われる。


こういうことは、世界中で起きているのだろう。

全ての物事は、誰かの応援があって成り立っている。

考えてみれば至極当然。

僕を応援してくれてるその人にも、応援してくれてる人はいる。

そういった方々の応援のおかげで、僕が応援してもらうことができているのだ。

今の今まで考えもしなかった。

その場面に触れることがなかったから。


知り合いの知り合いから直接応援してもらうことはあっても、知り合いの知り合いが知り合いのために応援する様子を見たことがなかった。

けれど確かに、これまでもそうだったのだ。


これまで僕を応援してくれた全ての人に、応援してくれている人、支えてくれている人がいる。

そして、その人たちにもまた等しく、応援してくれている人、支えてくれている人がいる。

認識することは難しいが、確かにつながっている。


ありがたい。

とても有り難いことである。

そういった方々のおかげで、今の僕が在るのだから。


そんなことを想うと、感謝の氣持ちで胸がいっぱいになるのだが、

いかんせん、認識できない人たちにはお礼を伝えることが難しい。

幸い、Voicyにはコメント機能がある。従って、ろりラジのコメント欄には度々お礼文を投稿しているのだが、直接のやりとりにならないところがどうも歯痒いところである。


目に見えている方々以上に、たくさんの方に支えられている。
たくさんの方のおかげで、僕はいま漫画を描くことができている。

より一層、魂を込めて描かなければと強く思う。

いつか全員に、お礼の言葉を届けたいものだ。

僕を応援してくれている人を、応援してくれている人にまで。

想像できる範囲で、感謝の意を表していこうと思う。



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僕の漫画制作に10万円を支援してくれたろりラジの、支援してくれた日の放送回。少しだけ僕のことを話してくれています▼


新作漫画『スポットライトを浴びたくて……』
こちらから無料で読めます▼


同作の制作支援も受付中です。作品を氣に入っていただけたら、応援してくださると嬉しいです。


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