介護ベッドの手元スイッチの使い方(各メーカーでいろんな工夫が施されています)
介護ベッドには、背もたれが上げ下げできたり、全体の高さを上げ下げできる機能がついています。その操作を行うのが「手元スイッチ」。手元スイッチについているボタンを押して、背上げ・足上げ・高さ上げの操作を行います。ということで、今回は介護ベッドの「手元スイッチ」にフォーカスして、説明していきます。
手元スイッチのボタンについて
手元スイッチには、主に「背中の上げ下げボタン」「高さの上げ下げボタン」「足の上げ下げボタン」がついています。
このボタンを押すことで、背もたれが上がって体を起こすことができたり、全体の高さを上げ下げして立ちやすい高さに設定したりできます。
最近のベッドはさらに、ずれない起き上がりがワンボタンで可能な「背・足連動ボタン」がついていたりして、そのボタンのみ押すだけで快適な起き上がりが可能になったりします。
ただし、機能が増えれば増えるほど、ボタンの数も増えていく・・・。なかにはボタンが10個もついている機種もあって、お年寄りが使いこなす上で「どのボタンを押していいのやら・・・」と戸惑われる方もいたりします。
押しやすいようにボタンは大きくなっている
ちなみに手元スイッチのボタンは手指の不自由な方でも使いやすいよう、ボタン部分が大きく配置されていたり、触るだけでボタン部分がわかるようにボタンに凹凸がついていたりします。
配慮が効いていて、お年寄りに説明しても「わかりやすいね!」という声をよくいただいたりします。
メーカーによって工夫されている点
ちなみに、パラマウントベッドの手元スイッチは、現在の背角度や高さが液晶でわかるようになっていたり、よく使う角度や高さをメモリーボタンで設定できたり。
最近ではベッドとスマホを連携して、スマホでベッド操作ができたり、手元スイッチから家族のスマホへ呼び出しコールで知らせる機能がついていたり、さらに日頃ベッドの機能のどのボタンをよく使っているかなどを専用アプリでチェックできたり・・・。先進的な機能がついていたりします!
プラッツのベッドについては、手元スイッチの裏側に突起物がついており、サイドレールに引っ掛けた状態のままボタン操作を行ったり、手でスイッチを持つ際にも握らず手に引っ掛けるだけでOKです(個人的には、いざ手元スイッチをサイドレールに引っ掛ける際に、引っ掛けづらいのがちょっと残念だったりしますが・・・)。
手元スイッチで思うこと
そんな工夫された手元スイッチですが、個人的には、ご利用者本人で操作しやすくなるともっといいのに、といつも思っています。ベッド導入時にご利用者に使い方を説明する際には、「手元スイッチは普段はサイドレールに引っ掛けておいてください」と説明しているのですが、ベッドの外側に操作部が向く状態で引っ掛けておくことになるため、ご利用者は寝た状態でボタン操作を使うことができません。
かつて、パラマウントベッドのアウラ21という(若い方は知らないであろう)ベッドがあったのですが、そのベッドではご利用者側にボタンが向いている手元スイッチ固定部品がついていて、寝たままでもご利用者がボタン操作できるようになっていて、とてもいいな、と思っていたのですが、その後の機種ではその機構がなくなってしまい、私が知る限りそんな部品はついていません。残念・・・
ということで、今回は介護ベッドの手元スイッチについて書いてみました。手元スイッチは各メーカーでいろいろ工夫されていて、ベッドを選ぶ際に、実は重要な一要素にもなっていたりします。手元スイッチの操作のしやすさも含めて、介護ベッド選びを行ってもらえれば、と思います。
福祉用具の使い方でわからないことなどあれば、福祉用具専門相談員に聞いてみてください。きっと力になってくれると思います!
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