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(あくまで妄想ですが)ご利用者の重度化を招かない為の通所サービス案を考えてみた



●介護保険サービスは本当に「ご利用者の自立支援」を実現しているのか???

私は日頃、介護保険サービスのひとつである「福祉用具レンタル・販売」の仕事をしているのですが、そもそも、介護保険サービスの重要な考え方として、「ご利用者の自立支援」があり、私も、ご利用者が福祉用具を使うことで少しでも生活が良くなるよう、そして自立した生活を送ることができるよう、一生懸命サービス提供をしています。

「ご利用者の自立支援」・・・ご利用者が住み慣れたところで、できるだけ元気に健康に過ごしてもらう、というとても大事な考え方だと思います。

しかしながら、以前の木下斉さんと大阪府大東市の逢坂伸子さんのVoicyでの対談内容を聴いて、本当に介護保険サービスはご利用者の自立支援に効果をもたらしているのか、不安になってしまいました。


●デイに行くより家で過ごしたほうが元気でいられる?

この放送の中で具体的にどのような話がなされているかというと・・・

たとえば、高齢者に、閉じこもり予防でデイ行きましょ!なんていう感じでデイを利用してもらったとしても、お家で一日過ごす際の炊事洗濯など生活全般の動きで動いている量と、一日デイを受けた際に動いている量では、家で過ごす際の方が動く量が多く、デイサービス利用時の方が不活発・・・実際に独自で調査した結果、このようなデータが出たそうです。介護サービスを使うことでご利用者の身体状況の重度化を招いている(!)という調査結果が出ているというのです。

私はこの内容を聴いて、実際には、デイだけでなく他のサービスでも、介護保険サービスの利用でご利用者の心身の状況の重度化を招いてしまっているのでは???という不安を感じてしまいました。

いろいろなケースがあるとは思うのですが、確かに通所サービス利用中のご利用者にお伺いした際も、ご利用者はテーブルで座って過ごし、スタッフからお茶をだしてもらったり、テレビを観たり・・・至れり尽くせりで一日過ごす、という感じでした。

ご利用者のためを思って介護サービスを提供しても、その結果で本人がどんどん動けなくなってしまう、なんて悲しいことになってほしくない!
そう強く思ってしまいました。


●(ここからは妄想)介護サービス提供した結果、ご利用者が重度化してしまわないための案

一生懸命介護スタッフが仕事した結果がこんなことになってしまうのは非常に悲しいので、どうすればこのような状況を回避できるのかな、なんて、頭をひねってみて思ったのが、

「通所ご利用者が通所サービス事業所の仕事を手伝う!」という案。

通所サービスを利用するご利用者が、そこの事業所の仕事を手伝うようにする、という案です。
例えば、通所サービス利用時の食事で使う食材の野菜を作る、とか、食事の盛り付け・食後の片付けをする・・・などなど、ご利用者も手伝うようにしてはどうでしょう。そのお手伝いの量で、サービス利用にかかる費用も安くなる、とかインセンティブが付く設計にすればいいように思いますし、人手不足の介護職員のフォローにもつながります!


・・・なんていう、妄想を考えてみたりしました。介護保険制度の複雑なルールだったり、ただでさえ体が不自由なご利用者になんてことをさせるんだ!なんて声もありそうですが、ただ、家で過ごすよりも、介護サービスを使う方が身体の状態が悪化する、というのは、なんとか避けられるものであれば避けなければと思います。自立支援や健康維持という観点で考えて、サービスを使うことで状態が悪化する、なんてことでは、「じゃあこのサービスはなんのためにやっているの?」という根本の部分で価値を見出せない、という状況になってしまいます。

あくまで私の妄想の案ではあるのですが・・・

お年寄りの方も、少しでも健康を維持して過ごせることで、御本人も周りもみんなハッピーでいられると思うのですが、どうでしょうかねえ。





ではでは。

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