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#002 小さな絵本美術館(岡谷本館)へ行ってきました。

2023年7月中旬。
小さな絵本美術館岡谷本館(長野県岡谷市)、八ヶ岳館(長野県諏訪郡)を訪れました。
こちらの記事では岡谷本館について書きたいと思います。
小さな絵本美術館岡谷本館は、イルフ童画館から約3kmほど、車で10分ほどのところにあり、午前中にイルフ童画館、午後に小さな絵本美術館岡谷本館と、同日に巡ってきました。


さとうわきこ

さとうわきこさんは、『せんたくかあちゃん』『ばばばあちゃん』シリーズで有名な絵本作家です。
1978年、『とりかえっこ』(ポプラ社)で、第1回絵本にっぽん賞を受賞しています。
1990年に小さな絵本美術館岡谷本館、1997年に小さな絵本美術館八ヶ岳を設立し、主宰しています。

小さな絵本美術館岡谷本館

岡谷本館-外観
コンクリート打ちっぱなしでオシャレな外観でした。
岡谷本館-掲示板
岡谷本館『どろんこおそうじ』、『やこうれっしゃ』(西村繁男)の原画
八ヶ岳館『せんたくかあちゃん』の原画、ハンス・フィッシャー展
岡谷本館-入口看板
看板にもばばばあちゃんがいて、入る前からワクワク。
岡谷本館-館内オブジェ
こちらにもばばばあちゃん。楽しい雰囲気が伝わってきます。

館内に入るとすぐにミュージアムショップがあり、さとうわきこさんの絵本やばばばあちゃんシリーズのグッズなどがありました。
さとうわきこさんの作品だけでなく、国内・海外の名作と呼ばれる絵本が数多くありました。

階段を登り、2階に上がると、絵本を読めるスペースと、原画が飾られているスペース。
置いてある絵本には、作者のサインが入っているものもあり、さとうわきこさんが、作者から頂いたものなのかもしれません。
原画は、『どろんこおそうじ』が展示されていました。
動物たちに掃除をするように言っていたばばばあちゃんが、動物たち以上にどろんこ遊びを楽しんでしまうといったストーリー。
ばばばあちゃんのユニークでパワフルな感じが伝わる素敵な作品でした。
原画には、その作品を好きにさせる力があるように感じます。

渡り廊下を渡り、新館2階は、モーリス・センダック(『かいじゅうたちのいるところ』が有名)、アーノルド・ローベル(『がまくんとかえるくん』シリーズが有名)などの有名作家の原画やスケッチなどが展示されているスペース。小学校教諭として、何度も授業で取り扱ってきた、アーノルド・ローベル作『おてがみ』。
鉛筆で描かれたがまくんとかえるくんを見ることができ、とても嬉しかったです。

新館は、円形の建物で、静かで明かりも抑えられていて、鑑賞に集中できるような環境でした。
心を落ち着かせて、のんびりと絵を見ることを楽しむ、とても贅沢な時間を過ごすことができました。

原画やスケッチなどが展示されているスペースの隣には、絵本が読めるスペース。
カーペットが敷かれていて、我が子もスリッパを脱ぎ、くつろぎながら絵本を楽しんでいました。

新館の2階から螺旋階段を降り、1階へ。
『やこうれっしゃ』(西村繁男)の原画展が行われていました。
『やこうれっしゃ』は、文字のない絵本。
出発地から目的地まで、夜行列車に乗り込んだ乗客の様子が描かれています。
文字はないのですが、一人ひとりに物語が感じられ、会話が聞こえてくるような気がします。
一人一人の人物や、細部まで丁寧に描かれていて、じっくり絵を読むことを楽しむことができる絵本です。
西村繁男さんの絵本には、『絵で見る日本の歴史』、『絵で読む広島の原爆』などがあり、授業でも扱ってみたいと思っています。

名前の通り、小さな美術館でしたが、さとうわきこさんの原画や、海外の有名作家の原画・スケッチなど、絵本好きにはたまらない場所でした。
また、のんびりと絵本を読むことができるスペースもあるので、ファミリーでも楽しむことができました。

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