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悪魔好きが語るDMCのキャラデザのツボ

まだまだ引っ張るデビルメイクライの話題!
と、いいつつ今回はまじめに(?)悪魔の話をします。

デビルメイクライには悪魔が敵キャラとしてたくさん登場します。悪魔ハンティングゲームなので当然なのですが。

毎回色々な悪魔がゲームデザイナーさんの手でスタイリッシュに形作られるのですが、今回のDMC5の悪魔のデザイン…ガチ悪魔好きとしてツボに入るところが多かった!

なので「細かくて伝わらない悪魔萌えポイント」を手持ちの資料と合わせて紹介していこうと思います。

*以下DMC5ゲーム上のネタバレもありますのでご注意ください*

まず、主人公ダンテさん。
悪魔の息子なので悪魔に変身できるという設定です。
毎回悪魔化した姿のデザインは変わるので、各シリーズで今回の悪魔化はどんな感じかなと見るのも楽しみの一つ。

悪魔化すると服という概念がなくなるので、翼でコートのシルエットを出してるようですね。
こちらは通常魔人化(悪魔化)

そして推したいのはこちらの姿!

真魔人化というパワーアップした状態で、DMC1,2にも登場するVer.なんですが、
今回より調整されてフォルムがカッコよくなってる!!
3対の翼も1だと虫っぽかったのがちゃんと翼感ある!かっこいい!!

天使悪魔の法則として、翼が多ければ多いほどつおい。というのがありまして。
私の推し、ルシファーは最強なので6対設定。
「ルシファー好きは毎回作画工数が多くて死ぬ」というお決まりの苦行があります。

こちらはVくんが愛読している詩の作者、ブレイク先生の描いたルシファーですね。
堕天前の姿はブレイク先生しか描いてないんじゃなかろうか。
ブレイク先生でさえ3対しか描いてない。

ルシファーの翼6対設定は、ユダヤの伝承のサマエルの記述をパクっ...習合したもので公式設定ではないのですが、ルシファーの「自分は誰よりも特別」という傲慢さが出せるので私はこの説をよく使ってます。

それ以外は、たいてい3対が上限となっているので、真魔人化は「この悪魔、めちゃくちゃ強い」感が出てていいですね。いい。

そしてダンテの双子の兄、バージル。
バージルはDMC3で魔人化のデザインが出ております。しかも悪魔絵師こと女神転生の悪魔デザインで有名な金子先生のデザイン。

そのデザインを引き継ぎつつ、ダンテの真魔人化のフォルムに寄せて双子感もだしつつ、となってますね。バランスが素敵。
今回からクリフォト要素なのか相手のHPを吸収できそうな尻尾がついてるんですが、尻尾めちゃくちゃキュート。

そして、ガチ悪魔好きとしてこの悪魔双子の好きなところは脚の形状である!!!

この!三つ指の!鳥っぽい、ドラゴンっぽい脚!
悪魔!!これだよ悪魔の脚!!

(画像は荒野の誘惑の一場面のルシファーことサタンさん)

以前の真魔人のデザインから三つ指ではあったんですが、
今回はよりドラゴンしてるというか、ただ三つ指があるだけじゃなくて、鳥っぽいけど人間の脚の形状も残しつつ、というなんだろう、バランス最高の悪魔美脚...すごい好き。足元をつい見てしまう好き。

ちなみにサタンは人間よりやや大きめに描かれることも多いです。
ギリシャ神話などなどの神様も人間より大きい設定であり、神話世界では「神様はでかい」というのはあるある。
それにならってか人ではないサタンもでかめです。部下はなぜか小さいんですが。

このちょっと大きいサタンの足のサイズ、子供の頃「恐竜展」でみた、ティラノサウルスの脚の骨を思い出すんですよね、ちょうどこのくらいだった。
昔の人も恐竜の化石を見て「これは悪魔の脚」って思ったのかなぁと思うとロマンが膨らむ...そういうのも含めこの三つ指の足、大好きなんです。

しかし悪魔にちょっと詳しい人なら「ん?」と思うかもしれません。

「悪魔の脚って山羊脚では?」と

主に彼の影響ですね。
サバトの山羊、悪魔界のパーリーピーポーことバフォメット。
悪魔の山羊脚は、彼の姿が有名になったので広まったイメージです。

もともとサバトは古代ギリシャのディオニュソスの密儀のイメージが元とも言われており、ディオニュソスに同行した下半身が山羊のサテュロスたちの姿が悪魔の姿に引き継がれたと言われています。
これは古代ギリシャの文化が見直されたルネサンス以降の影響で、ルネサンス以降から近年にいたるまで、山羊脚の悪魔の姿が広まっていったようです。

私はルネサンス以前の悪魔絵も好きなので、ドラゴン脚推しですが、山羊脚もだいぶメジャー。
ダンテとバージルのパパのデザインは山羊脚ですね。
これはDMC1の画像なので、今後リデザインされて変わるかもしれませんが。

ちなみにDMC5、敵キャラとしてバフォメット出てきます。
初期デザインはまんま山羊だったようなのですが、魔術を使う敵ということで怪しさと恐ろしさを出した結果こうなったそうです。バフィーのデザイン。

(海外ニュースでバフォメットをバフィーと呼ぶというのを知って気に入ってよく使っています。メフィストはメフィー、ルシファーはルーシー...悪魔も愛称で呼ぶと可愛さが爆上げ。)

バフィーは終盤の雑魚キャラですが、こちらはDMC5序盤ボスのゴリアテ。
ダビデ王が石を投げつけて倒したと旧約聖書に書いてあるあの巨人ゴリアテですね。

巨人は悪魔に含まれるのかわかりませんが...ダンテの神曲でもギリシャ神話の巨人、ティタン族は地獄メンツくくりですし、ユダヤ伝承では堕天使(アザゼルなど見張りの天使たち)と人間から生まれたのが巨人族となっているので...まあ悪魔枠。

このゴリアテのデザインの好きなところ、それは、
腹に顔があって腹から火をだせるところ!!!

悪魔といえば腹芸!!否!腹に顔がある!!!

この身体に顔があるデザイン、ルネサンス前悪魔に多いです。
ツノとコウモリの翼は今でも悪魔イメージに引き継がれていますが、
この中世の絵に見られる体に顔がある悪魔、近年には見られなくなったのでこのデザインを盛り込んでくるのはコアというか...。

ああ!!わかっていらっしゃる!!!それ!!!!感が強い。

こちらはケツに顔があるバージョン。
他にも膝に顔があったりしますが...体に顔がある悪魔、名の知れている悪魔しかこういう凝ったデザインを入れてもらえないので、サタンは体に顔があるが雑魚悪魔は特にない、という描写が多いです。
(上記2枚の画像は両方サタンさん)

体に顔があるのも強い証!!!

DMC5のラスボス、魔王ユリゼンは腹から火は出さないけど腹にちゃんと顔がある!
よく見ると腰にも肩にも顔がある!!!目もいっぱいあるし強い!強い悪魔感すごい!!!!

サタンでさえちょい足し1フェイスデザインなのにめっちゃ強い...しかしただグロいだけじゃなくてカッコ良さも威厳もある...最高。

このユリゼン、バージルの成れの果てという設定なので
「あんなに格好良かったバージルがこんなになっちゃって」的な禍々しさも狙ってたと思うのですが。
私は生粋の悪魔好きだったため。
「多眼ボディまじかっけえ!!!!!さすがバージルお兄ちゃんやでー!!!!惚れるわー!!!!!!」
と違う方向に萌えが振り切ってしまいました。しゅき。

こちらはDMC5後半ボスのマルファス。
マルファスはソロモン72柱の悪魔で...えー...カラスの姿の方です。
(ハトの姿のハルファスというのもいて紛らわしい2柱)

カラスから発想を膨らましたのか、鳥?雛鳥?みたいのに魔女が乗っているデザイン。
マルファスに魔女は関係ないのですが、ソロモン72柱がそも魔術召喚できる悪魔なので魔術イメージを膨らませたのかもしれません。

3人の魔女の周りにはケルトっぽい文様があったり、なぜか鳥の上で魔女鍋パーリーしてたり、魔女のイメージ凝縮。といったデザインです。
3人の魔女、3人1セットというのも北欧の神話だったりマクベスの魔女だったりから来てるんだろうなーと元ネタを考えるのが楽しいキャラクターです。

地獄の最下層を守るのはハデスの番犬ケルベロスちゃん!!
安定のボスキャラ!!
DMC3でも別個体が出てきましたが2度目の登場です。さすがケルちゃん。仕事をしている。
三つの首で3属性を操るという設定が...戦うと非常にきついんですが好きですね。
DMC5では攻撃パターンもパワーアップしていて非常につらかったです。

以上、細かすぎて伝わらない、ガチ悪魔好きが語るDMCキャラデザのツボでした!
悪魔かわいいよ悪魔!

<参考文献>

ゲームの中にも設定資料のデジタルデータなど入っていますが、ゲーム起動が面倒でこの記事では紙の本を写真撮って載せさせてもらいました。
ゲーム持ってる方はギャラリーもぜひ見てくださいね3Dデータはアップしたり角度変えたり舐めるようにみれるよ!

スパーダパパの画像は過去画集から。DMC5リリースに合わせて再販されてます。

ブレイク先生のルシファーとか、絵がたくさん収録されていて見てて楽しい悪魔本。

美術史の教科書になってるシリーズの悪魔だけ版。教科書書籍なので美術史としての情報がしっかりしてます。

悪魔の画像集と言ったら一押しの本。大きな写真が多い。
絵画だけでなく、彫刻写真も多いのがポイント高いです。

『オカルトの事典』も書いているフレッド ゲティングズ先生の和訳本。
バフィーの絵はこちらから。
悪魔といえばバフィーの絵を思い浮かべる方も多いと思いますが、バフィーは魔術ジャンルよりで悪魔絵画史にはあまり入ってないんですねぇ。
よく見たらこちらにしか載ってませんでした。 

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