基本人格の家の話

※一部、自慢と捉えられる描写があります
※金銭的な話です

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さて、本題に入る
基本人格は、いわゆる「裕福な家庭」で育った
めちゃくちゃ金持ちではないけど、家にピアノがあったし、リゾート地に住めるくらいの小金持ち

でも、毒親だったんだ
毎年一回、プライベートビーチのあるリゾートホテルに旅行に行った
父は自分の立てたスケジュールが全てで、上手く行っているとめちゃくちゃに機嫌がよかったし、上手くいかないと不馴れな観光地に母と妹、基本人格を放置して、勝手にスケジュール通り動いてどこかに行った
母は体調不良などで苦しむ妹や基本人格を抱えながら必死にトイレや休憩所を探すんだけど、スケジュール通り上手くいかなくて気が立ってる父は母に「遅い!」「何とかしろ!」と怒鳴り付ける
そして口論になる
基本人格は毎年そうだったから、いつしか「旅行のように楽しいことには、必ず辛いことがあり、楽しい記憶は楽しいままでは終われない」と悟った

父は教育熱心だった
自分がこの近辺では三本の指に入る難関大卒だから、もちろん基本人格にも求めた
小学生でいながら高校生レベルの現代文の問題が解けるようになった基本人格を見ながら満足そうにしていた
でも、基本人格には偏りがあって、数学は自分が納得する解き方を見つけるまで、公式を覚えるだけではまともに解けない性質で、なかなか伸びなかった
いつしか基本人格は数学の問題集をカーペットの下に隠し、どこかにやったと嘘をつくようになった
もちろんバレて大目玉を食らったけど、間違えるたびに小言を言われるのが嫌だったんだ

毎年リゾート地に旅行に行って、時にはスイートルームにまで泊めて、懐石料理を誕生日にご馳走し、車は割と高い頻度で買い替えていたし、美術大を奨学金なしで行かせたりと、本当に裕福だった

裕福、って幸せなのかな
お金があれば、全て解決するのかな
自分たちは、お金があることで実家に縛られて、まともに考える思考すら奪われたまま生きていた
毎日「障害がありかわいそうな基本人格」をみんなで蔑んで、「私たちがいるからあなたは生きていられる」「この家からは出ないことがあなたの幸せ」と言われて、毎日監視されて、毎日干渉されて生きていた

それって、幸せ?

服すらまともに一人で買えず、20を大分過ぎた去年までスーツから私服に至るまで全てを「母の選択」で買っていた
メイク道具も「母がいいと言ったもの」を買った
それ以外は認められず、気持ち悪い、趣味が悪いと言われた

父は基本人格が20を過ぎ、大学に行きはじめてから放任主義になった
放任ってか、もう関わるつもりはない、ってか
こちらが助けを求めても、「人に頼るな、自分で考えろ」と言ったからね
ただし上記の通り、俺らは自分で判断する脳はもう残ってなかったから、ただ絶望して泣いていた
泣くとどこからともなく父がやってきて、「メソメソ泣きやがって!」と怒鳴る
うるさくしていなくても、だ
これは未だに謎

そして、今はパートナーの家にいるんだけど
正直、全くお金はない
けど、実家にいた頃と比べ物にならないくらい冴える
冴えるから、お金がなくても案外なんとかなる
だから、今の方が幸せ

フォロワー、お金がなくて困っている人が多いから、この話は「自慢」とか「幸せそう」と思われるかもと思ったから、Twitterにシェアせずにひっそり公開するよ

ただ、話したかったんだずっと

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