君との道

 どこから違ってしまったのだろうか。



 僕らは同じ方向を見ていたはずだった。
 清々しい春の日も、思い焦がれる夏の日も、物淋しい秋の日も、そして、人肌恋しい冬の日さえ。


 でも、ある日僕らの間に雷雲が立ち込めた。
 君だけに非があるわけじゃない。僕にももちろん責任がある。



 しかし、理屈の話なんかしたくない。



 僕らには常に分かり合える心と心があった。



 君は僕を笑顔にしてくれた。
 君は僕を勇気づけてくれた。
 君は僕を受け入れてくれた。


 でも、いつしかすれ違うようになり、永遠なんてないことを悟った。

 だからといって、互いを憎しみ合ったら、それこそすべてが終わってしまう。
 それだけは絶対にあってはならない。



 何が僕らの関係を変えてしまったのか。
 何が僕らの邪魔をしたというのか。
 何が僕らを引き裂いたのか。
 何が僕らを……。


 考えても考えても、答えなんか出なかった。
 答えがあったとしても、決して知りたくなんかなかった。








 あれから月日は経ち、僕は僕なりに道を歩んできた。
 ふと、君の顔を思い浮かべた。


 元気にしてるかな。
 何して生きているのかな。
 楽しく暮らしているのかな。

 君は僕と出会って幸せだったのかな。

 ……会いたいな。


 そんな思いを抱えていた時、僕は偶然街で君を見かけた。
 胸がどきどきした。久しぶりの感覚に気持ちが若返った気がした。


 でも、君の隣には、昔の僕の代わりになるパートナーがいた。





 今の君の、今の道。
 その道中で、僕らは再び出逢わなかった。






 君が歩む道に誰かがいること。
 たとえ、それが僕でなくても、君は必ず幸せになるんだ。





 道は変わることなく在り続ける。
 僕は変わりながら君を想い続ける。

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進藤 海

Poetry Collection

心のままに綴った詩集。

コメント2件

二行目をタイムラインで見かけて、全文読んでしまいました。なるほどなー。
げんちゃんさん

読んでくださり、ありがとうございます。
友人や恋人、同じ方向を向いていたはずだった人とのすれ違いは心に大きな穴を開けるものです。
再会したい時を迎えてももう遅いというのは残酷なようにも思えますが、諦めずに道を歩んでいれば、もしかしたらまた逢えるかもしれない。そんな希望も詩に込めてみました。
げんちゃんさんの元に届けることができて、嬉しく思います^^
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