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水単ムートピア解説


こんにちは、kaisindon(@kaisindon)です。
今回はリハビリも兼ねて久しぶりに記事を書きました。よければ見ていって下さい!

【リスト】

【構築経緯】

◆原点:ゴーゴンシャック採用水単クライム

表向きな言及はしていませんが、ドラグスコーラー以降著者が触っていたデッキの一つであった「水単クライム」。

日々のツイートで同山の調整をほのめかす中、ごくごく最近一人のフォロワーの方がくださった案として《封魔ゴーゴンシャック(以下魔ック)》があり、序盤から中盤にかけて主にコントロール対面に遅延をはかる事ができる同札は、水単クライムの新たな可能性を切り拓く一枚として、一目置いた存在でした。

そう思ったのも束の間、採用構築の調整を始めてすぐに、魔ックは「非常に重大な欠陥」を抱えた札である事が発覚します。

非常に重大な欠陥、とは一体何か…………、即ネタバレさせてしまうと、それはフィニッシュにおいて頼みの綱であった《本日のラッキーナンバー》の両立が難しい事、です。

魔ックを置いて強く立ち回ろうとするとナンバーのコストも増え、結果自分の身を縛ってしまう

実は現在の水単クライムにおいて、ナンバーは1枚でもゲームの勝敗を決定づける立ち位置の札となっています。

ナンバー以外に当時採用していた呪文群(電脳ブレイン、フォーメーション)は魔ックのデメリットを気にせずに使えた為、実用的なロック性能を持ち高く評価できた魔ック採用案にとって、この欠陥は玉に瑕……いや、水単クライム×魔ックにおける思わぬ落とし穴でした。

このまま行けば魔ックを十分に使えず終いとなってしまうんだろうか……。
魔ック採用案に暗雲が立ち込めます。お先魔っクライム…。

とはいえ、ある程度構築の数を重ねていれば、こんな状況を打破しうるのがビルディングへの飽くなき探究心の力である事は過去の経験から理解しているものです。

とは言うものの、今回も「あったらいいな」の精神でだらだら時の流れに身を任せていたというのが実情ですが、問題点がしっかり見える化される頃には、気づけば徐に目的のカード探しへ手が伸びていました。

今回もまたしても、都合のいいカードが見つかるなんて……そんな事はないか………。


「イザナギテラス……?」


「イグゾースト……?」


「………!?」

「なんだこのエグいフグ🐡は」


その名も《魔法前線 ハリンセン》

NEO進化(つまり進化速攻)可能な、攻撃時に盤面のクリーチャー頭数を参照してその数以下のコストを持つ呪文を唱えられるクリーチャーです。


「この効果はもはや、クライムの為に生まれてきたと言っても過言ではないのでは…………!」


さらに種族を見るや否や、目に入ってきたのは最近公式のプッシュを受けたあの「オリジン」じゃなくて「ムートピア」!?

(過去記事↓)

ハリンセンまで認識が届き、その結果水単クライムの話をしていたはずが事態は一変、自身に軽減を簡単に用意できる水単ムートピアとの噛み合いから著者も目が離せなくなります。

今のデュエマに試練というカードがあった事も大きいですが、ここまで作る前から噛み合っていると、形になるのが確定しているようなものなので、作るっきゃないって感じでした。

そうして組みあがったリストが、以下の現在の形になります(再掲↓)。

所々水単クライムの基盤を引用し、(元々シャコフィニッシュをしていたように)デッキの終着点に実用性と完成度があるに越した事は無いので、温泉行き待ったなしと言われているらしいですがフィニッシュには試練を採用しています。

この形でそんなに回数を回した訳ではありませんが、現時点でも完成度はかなり高めと見ています。
以下、解説項です。

【採用カード解説】

◆ハコフ/蓄積された魔力の縛り

採用で赤単を見る地力を付ける事のできるカードですが、ハリンセンの採用により下面をより早いターンから使う可能性が出てくる為、従来より少し価値が上がっています。

◆ザエッサ、カマス、ググッピー、ペングィーナ

(※ムートピアをある程度強く使うに当たって抜けるはずもないのでここでの言及はほぼ割愛します。)
プレイ順序に気を付けつつ、ダイバーのググッピーを継続できれば多少不慮の事態があっても最低限常に2軽減を用意できる確率が上がります。

※以下2/18追記分

★同Tに出したググッピーにハリンセンを乗せるプレイ

使用機会:主にググッピー→ペングィーナ→後続のググッピーとハリンセン2枚にアクセスできた際、など

効用:ジャストダイバーのハリンセンを作れる

主な使用意義:ハリンセンAにダイバーを付与した場合、1点をダイバーでない方のハリンセンBにする事で、2体で殴る際Aの1点でハリンセンBが除去されたり行動不能になるのを防ぎながら、ハリンセンの効果2回分をプレイする

注意点:ハリンセンを乗せたググッピーの軽減が消えるため、ハリンセンBをAと同Tに出す場合Bをググッピーに進化しなければ、軽減がなくなってBを進化できない事態が起こりうる

◆ハリンセン

今回の目玉カードです。
一言で言ってしまえば、最低1マナで出てきて即試練を撃ってくれる札、といった所です。
試練あっての現構築でのハリンセン、という試練との切っても切れない関係の上でこそありますが、強度に優れかつ非常に使いやすいフィニッシュ、を実現可能にしています。

◆ピットデル、ワカメチャ

水単クライム基盤その1。
山回復兼ループパーツ兼頭数補完です。

◆アリサ、ティガウォック

今回試験的に、以前のムートピア基盤から、前提条件がないと腐りがちなアリサ・ティガウォックを3に減らし間にブレコンやフォーメーションを通す、事で枠の効率化を図っています。

カジュアル環境ではとこしえキャディを携えたドルゲーザで威張っているDMPが一定数いる認識なのですが(笑)、キャディを嫌う場合はティガウォック4で可能な限りマナ加速を狙うというのも一つの工夫と言えるでしょう。

◆チェンジザ/逆瀧

強欲採用の青緑のような必須級の役割は存在しませんが、下でビートに遅延をかけつつ上も自然と使っていける為1枚採用しています。主に早期・多面展開をしてくるビート対面に1枚でターンごと飛ばす目的で入っています。多少重さが気になりますが使い勝手はかなりいい方で、増量を検討しうる箇所です。

◆ブレインコンチェルト

たとえ引けない事があってもペングィーナがこのデッキ最大効率かつ回すのが前提なリソースエンジンである認識の基、アンモやホーラン等の1ドロームートピアを積んで埋めるよりは役割が多い方がいいとの判断で、試練ループに理由を依存する事なく採用を検討した札です。

主に見込んでいる役割は以下の通りです。
・墓地戻しだけでも強いメタ能力となったり、攻撃時の裏目ケアにはたらく
・耐久力の向上
・3コストの大量ドローソースとしての利用

ここを1枠ナンバーに差し替えるのはアリかなと思っています。

◆スパイラルフォーメーション

水単クライム基盤その2。
アリサに性能で劣る部分もありますが、相手クリーチャーに干渉できる札を作りつつアリサの役割やループパーツとしての役割を兼ねています。

◆神の試練

役割は言う事がないですが、野良で撃った時に捲りがすぐに途切れやすい試練(コスト分布)なので追加Tを取りに行く際はその分慎重になる必要があります。

◆不採用カード、ほかに採用が検討できるカード等

これと言って不採用にしたカードは今回はパウアー位です。パウアーの枠を基盤を優先してブレコンなどに割いた認識です。
また、水単とはいえ文明に依存するカードがごく僅かなデッキなので星を積むのはアリかなと思います。

【ループ解説】

以降、常態。

■通常の試練ループ

試練で山札が0枚でも負けない状態で山札が0枚、加えて[ブレコンと試練]のセットが手札と墓地にそれぞれと、場にアンタップしているクリーチャーが1体ある状況で、

ブレコン→1体タップ→墓地から[ブレコンと試練]ボトム送り→試練「ブレコンと試練]回収

総8マナで待機中の追加ターンを1増やしつつ、初期盤面に戻り、これを繰り返す事で自分のターンを継続し続ける事ができる。

任意の枚数マナを溜めつつ、これにマナとアンタップクリーチャーの条件を追加する事で、

・総16マナで任意の回数待機中の追加ターンを増やすループ
・ブレコンの選択効果を任意回数使うループ及び墓地回収ループ

を証明する事ができる。

□ループパーツの整理

フォーメーション:コスト1、呪文(詠唱後墓地落下の意)、1体バウンス
    ブレコン:コスト3、呪文、2枚ずつ好きな順序で墓地戻し
     〃  :コスト3、呪文、任意枚数ドロー
     〃  :コスト3、呪文、1枚刻みドロー→任意枚数戻し
      試練:コスト5、呪文、コストが異なっていれば追加ターン

   ピットデル:コスト0、クリ、若芽+任意捨てで無作為な配列で回復
    (アリサ:コスト1、クリ、1体バウンス)

補足

・ループする場合前提として、移行盤面(1回目前)と、初期盤面(1回目の後・2回目前)は異なっている可能性がある
・基本は試練ブロック(追加Tと手札補充)+山回復ブロックを交互に行う
・バウンス(フォーメーション)1回でピットデル(山回復)のクリ要素1回無視、捨てる任意札のコストは調整箇所

■6マナ、試練×2、フォーメーション×1、ピットデル×1、ワカメチャ×1、コスト1・4・5以外の任意×1

⓪(ピットデル→ワカメ+任意捨てて山回復→)試練→フォーメーションピットデルバウンス
①試練下山0、墓地試練フォーメーション、手札ピットデルワカメチャ試練任意、ピットデル→ワカメ+任意捨てて山回復
試練フォーメーションピットデルバウンス→①

ピットデル→試練→フォーメーションの流れでループ

■10マナ、試練×1、ブレコン×1、フォーメーション×1、ピットデル×1、ワカメチャ×1、コスト1・4以外の任意×1

⓪(ピットデル→ワカメ+任意捨てて山回復→)試練→フォーメーションピットデルバウンス
①試練下山0、墓地試練フォーメーション、手札ピットデルワカメチャブレコン任意、ピットデル→ワカメ+任意捨てて山回復
ブレコン(4ドロ※頭数が必要)→フォーメーションピットデルバウンス
ピットデル→ワカメ+任意捨てて山回復
試練フォーメーションピットデルバウンス→①

ピットデル→ブレコン→フォーメーション→ピットデル→試練→フォーメーションの流れでループ

□基本ループルート総括 

・試練は最低1枚、試練+ピットデルワカメ任意+フォーメーション各種1枚ずつに残りブレコンないしドローカードのみで回る

・ピットデルを使う場合ワカメフォーメーションまでセットで使いまわしが可能になり、捨てる意義が発生する場合結局ワカメチャが要る

・ブレコンのみを山回復として使用する場合ブレコン2枚となるがこの場合他のプールを使わないと回らない。同様に試練2枚でブレコンの時、ブレコン2枚以外は他に山回復を要求し、結局ピットデルワカメフォーメーションまで必要になる

以上の理由、関係性から差別化できるルートは上記2種までであるかと思う(※間違いがあれば随時更新します)。

■キューブリックを使用する場合

マナの条件を満たしていればピットデルで捨てた際に即時でピットデルを戻せるようになり、コストも7で試練の際気にならないので、シンプルにフォーメーションをうつ必要がなくなり、その分のコストも不要になる。

■イワシンを使用する場合

ブレコンでトップに試練を固定する配列を作れる場合、条件に任意1枚を追加し、ピットデルでイワシンとワカメチャを捨て、手札交換で試練を引き込んでからワカメチャを解決する事で、10マナのループについてフォーメーションが1回で済むようになる(9マナでできるようになる)。なお、捨てる任意カードに求められるコストは1、2、3以外となり、ピットデルを使う場合イワシン2枚以上についてと、(総括と同じ理由から)ピットデルでイワシ+キューブリックの構成で捨てる場合については整理する意味がないので言及しない。

ただし、ピットデルでイワシ+ワカメチャと捨てイワシ効果で捨てるのをキューブリックとすると、10マナのループがフォーメーション不要で8マナでできるようになる。

■ペングィーナを使用する場合

ドローが強制のため、実用性を考えると全てドローに回す際のブレコン枠を担えるクリという位置付け。クリーチャーなので有限で2コスト削減か、試練の関係上フォーメーション+キューブリックの組み合わせで1コスト削減になる

■ハリンセンのアタックトリガーで試練を撃つ場合

(ギターやギター+ラカンでも積まなければ)攻撃以後試練の回数はハリンセンの頭数依存という前提で、ハリンセン1回(体)の攻撃に対して、試練を打つ直前の盤面(初期条件)を作るだけでいいので最低0コストで攻撃しながら追加Tを取れる。
ナンバーを積む際は、ハリンセンの攻撃トリガーまで見据えた上で、試練を撃つ為のループを応用してマナがある分ナンバーを有限回数で数回繰り返し、場合によっては同Tに試練とナンバーを両立する事になる。

【おわりに】

ここまで記事をお読み頂きありがとうございました。

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written by kaisindon

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