bjiakang

小説を適当に頑張ろうと考えております

bjiakang

小説を適当に頑張ろうと考えております

最近の記事

裕策君へ①

私は彼を笑いはしない。ただ、残念なのだ。私は彼を侮蔑したりはしない。ただ、無念なのだ。永久に伏した砂利のように私は、ただ、裕策君を想う。 私は彼との面識は一度もなく、人の見聞に依ってのみ彼の容姿と性質を理解するだけだった。平日の朝刊を読んで彼の最新の顔を知ったのだが、「ああ、これはどうにも」と思い落ち着くには十分なほど、彼の面付きは収斂としてただよらぬ暗さを帯びている様子だった。この時彼がどんな気持ちだったのか容易ではないが、体と心は合わせ鏡、血管が千切れるほど集約し黒ず

    • 戯れ言

      雨に隠れて願わくは豊穣の国 とんでもない、とんでもない。ただの日記。一体、なんど失敗しれば気がすむか。君が今画面の文字を打つ手を下に捲ってご覧。ふふん。あれは、君に名付けられし世捨て人たち。ああ、可愛そうに。君の願いを聞き入れ、私が、いや僕が、としゃあしゃあの名乗り出たために亡国。いく当てない、ゴールを持たぬ走行者、永久に吊り橋に置かれた恋人、白痴知らない狂人。ああ可愛そうに、可愛そうに! 何を笑っているのだい君は。笑っては、ならない。全くどうだい、いつも、今も、今後

      • つまらんもの書いてないで、いい加減短編の一つは書かないとな

        • 誕生日

          右足が痛かった。キリキリと引っ張られるようなこの足を、耐え続け、抜け出た先は湿地帯。 下はぬかるみ、辺り大小バラバラの水溜まり。そこに何か映えている。お母さん、お父さん、ともだち、そして恋人?まさか。あれは、自分だ。だって足にまとわりつく、こんなに泥だらけじゃあ、自分以外誰がいるって言うんだい? 走らなければ。足が痛い、泣きそうだ。でも走らなきゃ。この帯は遥かに続くのだから、そして自分が、13歳になったから。このすばらしい湿地に、思春期に、万歳。

        裕策君へ①

          気付くと影が消えていた。 代わりに、遥かな上に星が集っていた 人から忘れ去られた悲しみを、数多に繋ぐ星群が。 彼らは、太陽から見捨てられた、地上の奇妙な放埒を、静かに見下ろしている。

          よっしゃーやるぞ

          よっしゃーやるぞ