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# 水素閣僚会議2020を聴講しました

※画像に関して:水素閣僚会議2020の公式ページより借用いたしました.ありがとうございます.

10/14(Wed)に,水素閣僚会議2020に参加いたしました.今日は簡単に内容を皆さんに共有しようと思います.

先日日経新聞にも大きく取り上げられていたので,ひょっとすると目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか.

エネルギー関連の研究を行っている者からひいき目に見ている部分は多少なりともあれ,新エネルギーに関する報道は増えているように思えます.さらに言うと,水素関連の報道も最近よく見かけるように思います(これも大分ひいき目な部分があるかと).

自分が研究している分野が世間から注目を集めているのは嬉しい話だし,もっと身の周りの人に知ってもらいたいと思って,今日は内容を簡単に共有しようと思います.

1. イベント概要

水素閣僚会議とは,経産省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(通称NEDO)が主催する国際会議です.新エネルギーの形として水素の利活用をグローバル規模で推進し,各国が歩調を合わせて連携を図るプラットフォームとして2018年に日本が初めて開催したもので,今年で三回目の開催になりました(更なる情報は下記URLからご確認ください).

世界各国から政府関係者・企業が集まって水素の利活用に向けた政策・戦略の方向性について議論を深める場であります.今年は新型コロナウイルスの影響もあり,オンラインでの開催となり,かつ一般公開される運びとなりました.

イベントの具体的な内容としては,2つのセッションに分かれていました.

① Ministrial Session,各国大臣/政府機関代表が各々水素戦略に関する大まかな方向性を共有するセッション.

② Industrial Session,企業代表者が自分の企業の水素ビジネスに関する展望を共有するセッション).

この二つです.それぞれ各国の大臣や国際機関の代表,また企業の代表が5分程度スピーチをする,というものでした.

2. 今後の水素社会に関する展望

ここは各国/企業によって現状が異なることから,今後の戦略にも若干のブレがあるので一概に表現することが難しいところです.

殊日本に限って話をするのであれば,2030年までに水素調達技術を商用化することを宣言したり,エネルギーインフラとしての水素を導入する機運が高まりつつあります.

そもそも水素って何がいいの?という声が聞こえてきそうですが,ここで概要だけ説明すると,”貯蔵技術としての水素”という部分に利便性があると僕は考えます.再エネの話になるときに忘れがちな”調整力(制御することが困難な自然エネルギーをいかに制御するか?という能力)”の部分に水素の利点があると思っていて,エネルギーインフラととして本格導入されれば,CO2削減やエネルギーセーフティの観点から,世界に実力をアピールと考えます.

3. 世界閣僚各位からのメッセージに感銘を受けた

最後は個人的な感想の部分ですが,感銘を受けました.正直申し上げて,報告の具体的な内容についてはいつもアンテナ張っている部分だったので,既知な内容がとても多かったです.

ただ世界から集まった閣僚が挨拶をするときに,ほぼ全員が口を揃えて言っていた,”Thank you for Japanese leadership”の言葉に感銘を受けました.中には,日本への感謝の言葉でスピーチの半分を使っている大臣もいらっしゃったほどです.

世界の官僚の方々が日本への感謝を述べてスピーチを始めている姿勢を見て,とても感動したのです.まぁ僕が何かをやって訳ではないので僕が感動するのも変な話なのですが,でもまるで自分が感謝されているような気持ちになってしまいました.

国内ではコロナウイルスだったり不景気で,明るいニュースを聞かないなーとやや暗い気持ちになっていた中,日本がはっきりとプレゼンスを示すことができる場所がそこにはあった.そしてそれは僕が今全身全霊をかけて取り組んでいる領域であった.

研究へのモチベーションを失いかけていた矢先の話でもあったので,とても嬉しかったです(研究のモチベを失いかけた話は過去記事を参照してくれると嬉しいです).

多分これから生きていく上で,僕にとって”他人からの承認欲求”は切っても切れない要素だと思います.これまでそれを大切にして生きてきたし,きっとこれからもそうだろうな,と.

だから今自分がいる場所で承認が得られない,と感じる時間があったら,少し離れて自分を見つめて,距離を置いて広い視野から自分を見つめなおすことが出来たらいいな,なんて思いました.

広い視野から見つめなおすことで自分に訪れる新たな発見に巡りあうことが自分を助けるとわかったから.

と最後は個人的な話になってしまいましたが,感想を中心にイベント概要を共有しました.少しでも多くの人に読んでいただけると幸いです.


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