【裏話】テーマは恋愛?それとも、死生観??
私、梶モードの小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』は、「死」を題材のひとつとしておりますが、物語のトーンがあまり暗くならないよう、” SF ” や ” ファンタジー ” の要素をとりいれています。
また、難しい言葉や表現をなるべくさけ、読みやすい文章になるよう、心がけています。
私自身、活字が苦手w なので、そんな私でも読むのが億劫にならないよう、いろいろとくふうしました^^
実はこの小説には、ぎょっとしてしまうような ” 裏テーマ ” が存在しているため、” 恋愛 ” という側面だけでこの作品を読んでしまうと、ちょっと危険かもしれません…。
…、というと、大袈裟すぎますね^^
うーん、そうですね…。MCMは「エンタメちっく」な小説のように見えて、わりと「現実」と向き合っていたりするため、一歩、引いた感じ?で読むくらいほうが、この物語の裏テーマと出会える近道なのでは…、と、思っています。
…、とはいえ、読者の皆さまには、自然に、シンプルに、自由に、楽しんでもらえることが一番ですので、そんな風に読んでいただけたら幸せです。
そして「深読み」も、大、大、大歓迎~!!
気付いたこと、是非、こっそり(コメントなどで…)教えてくださいね^^
自己紹介でも書いたのですが、高校時代に親友を亡くした経験が、私の創作のすべての原点となっています。
直接、MCMにその悲しみや経験そのものを反映したわけではありませんが、彼の死を私なりに解釈し、どう受け入れ、どのような生き方をするようになっていったか…、といった、知恵のようなものは、作品に落とし込むことができたんじゃないかなと思っています。
ある読者さまから、メッセージを頂戴しました。その一部を、以下に掲載させていただきます。
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ふと出会って、一気に拝読させて頂きました。初めての小説とは、とても思えない魅力的な筆致です。大切なご友人を亡くされたご経験が、心に迫る作品を生む原動力なのかと推察申し上げております。
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…、梶ごときに、このような過分なメッセージを送っていただけるなんて、たいへんおそれ多く思ってしまいましたが、それでも、純粋に嬉しいと、心から思いました。
そのような心温まる感想を、メッセージをいただけて、私が「note」をはじめた当初の目的でもある「届けたい人に、届けたい」「伝えたいことを、伝えたい」に、ほんのわずかでも、近づけたような気がしました。
私にとって、親友の死はとても悲しくて、今でも受け入れがたく、彼のことを考える度に、こころがずんと沈んでしまいます。
それでも、彼がいたからこそ、彼を失ったからこそ、MCMを書くことができた、とも思っているため、少しでもそんな彼の供養になっていればいいな、なんて思っています。
最後に、MCMの主人公「皆藤 有季」の独白を残して、筆をおきたいと思います。
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結局、俺にとって「物書き」とは ―。
淹れたてのブルマンを一口飲みながら、ぼんやりと窓の外の景色を眺めた。金平糖みたいな甘い香りが、鼻をすっと抜けていった。
なんだかあまりにも周りのすべてがまぼろしのようで、淡くかすんだ新宿のビル群の方が、やはり、現実というものを真摯に心得ている。
透き通った水色を二分する飛行機雲は、ほつれた糸状にたなびき、高すぎる空が永遠のようでどこか寂しい。
けれども、その寂しさは蛍火みたいにやさしくて、失いがたいものでもあったし、いつまでも付きまとっていて欲しい影だったし、それ故に文章が書けた。
書き続けることができた。永遠に書いていけそうだった。
『メニー・クラシック・モーメンツ』第10章:インマヌエル より抜粋
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