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国分寺五郎のオヤジメシ料理帖 -お昼のまかない饂飩-

はじめに

本屋に行くと料理本のコーナーが必ずある。それらの本をつらつら眺めていて気付いたのだが、男を対象にしたものはあまり見たことがない。ましてや定年後のオヤジを対象としたものはなおさらだろう。顧客となりえない人たちを商売の対象と考えないのはマーケティングのつねだが、過去には顧客となり得なかった人たちを顧客として取り込み、道を切り拓いていくのもマーケティングの基本と思われる。

平日に業スーにいくと、年配の男性が食材を選んでいる姿をよく目にするようになった。一昔前は、嫁さんが遊びに出かけようとすると、「俺の飯はどうなっているんだ」と、不平を言う男性が多かったと思われるが、その状況は着実に変わりつつある。男、特に定年後のオヤジを対象にした料理本の需要は高まりつつあると思われる。そこでオヤジたちに料理の楽しさを目覚めさせ、あるいは料理の幅を広げる料理情報を発信することを決意した。

かくいう私は、業スーで買い物し、金、土、日の週3日、夕食を担当している料理好きのオヤジである(71歳だからジジーと呼んだ方が正確だが)。土日の夕食作りは20年以上にもなり、もはやベテランの域に達している。金曜日はまだ5年ほどで、仕事が在宅フリーランス(平たく言えば内職)となり、通勤がなくなって余裕ができたので、金曜日の食事当番も担当することにした。

設備投資

さて、新しく料理を始めるに当たって、おすすめしたいことがある。それは自分専用の料理道具に対する設備投資で、まずは、ヘンケルスのぺティーナイフの購入を推奨する。取り扱いしやすく、これを使えばナイフ仕事に対する抵抗も直ぐに薄れることを確信している。

ヘンケルスのぺティーナイフ

本日のお題:お昼のまかない饂飩

さて本日は、冷凍保存して常備している食材を使った「お昼のまかない饂飩」を紹介する。在宅業務のお昼にはほぼ毎日、この饂飩を食していて、本当に毎日でも飽きが来ない。しかも10分ほどで出来上がる。

材料について

うどん玉、ネギ、竹輪、乾燥わかめ、あげ玉、一味、卵、めんつゆ

①ネギ(刻んで冷凍保存)
ネギは1本約100円。端っこを切り落とし、裏表に斜めに細かい切れ込みを入れたうえで、刻む。切れ込みも、刻みも幅3㎜ほど。この作業はナイフさばきの練習に打ってつけである。左手の使い方が肝心で(右利きの場合)、左手で軽くグーを作り、それをずらしながらナイフをグーの人差し指に当てて切っていく。始めは時間がかかるが、何事も鍛錬と心得るべし。刻み終わったら、緑色の部分も含め袋に入れ、冷凍保存。

ネギを刻む

②うどん玉と竹輪(冷凍保存)
うどん玉は3個入りの個別包装を選ぶ。スーパーで最も安い3個90円ほどのものでも十分美味しい。3個にばらして冷凍保存。竹輪はこれも4本で90円ほどのもので十分。半分に切って袋に入れて冷凍保存。

竹輪を半分に

③乾物(乾燥わかめ、揚げ玉、一味)と卵とめんつゆ
一般に中国製は評判が悪いが、乾燥わかめは安さに負けて一袋100円ほどの中国製を使っている。安い食材なので、必ず入れている。海藻を消化できるのは日本人だけ。有難くいただいている。揚げ玉は一袋100円ほどと安価な割に饂飩にうま味を加えるので欠かせない。七味という選択もあるが、私は一貫して一味を使っている。卵はなくても十分においしい饂飩ができるので、1パック300円以上に高騰した現在は、あまり使っていない。最後に紹介するのはめんつゆ。私は、キッコーマンの「濃いだし本つゆ 濃縮4倍」を使っている(1Lで300円ほど)。

調理(1人前)

①小鍋に水を張り、凍ったままのうどん玉と竹輪半分を投入し、ガスを点ける。沸騰したら麺をほぐし、グラグラさせて少し柔らかくなるまで煮る。

うどん玉と竹輪を小鍋へ

②どんぶりに、凍ったままの刻みネギ、乾燥わかめ、そしてめんつゆを投入する。いずれも適量(何度も作っているうちに適当な量が適量であることがわかってくる)。めんつゆが2倍希釈となるように水を加えてレンチン。

どんぶりにネギ、わかめ、めんつゆと水を投入し、レンチン

③うどんの小鍋の湯から竹輪を取り出し、幅3㎜で刻む。凍っていても刻めるので熱くならないうちに取り出す。

竹輪を刻む

④レンチンしたどんぶりに、グラグラさせたうどん玉を移し、刻んだ竹輪を加え、茹で汁を加えてつゆの量を調節する。

どんぶりにうどん玉を移し、刻んだ竹輪を加え、茹で汁を加えてつゆの量を調節する

お好みで卵を加えて月見饂飩にする。揚げ玉と一味を加えて出来上がり。卵を入れても1杯100円もかからず、味は立ち食い饂飩に匹敵する。それではいただきま~す

おいしいまかない饂飩の出来上がり

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