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337 小さな山を楽しんだ。

③野沢温泉スキー場
  1989.3.17〜3.19
名古屋駅夜10.00時発のバスで出発。元越12.00時、松本3.00時長野山城8.30分、午前
10.00時。野沢着。

30人乗りのゆったりしたバスに、乗客は22人。両親への次女の気配りで少々高くても、これは有り難い。
しかし、8時間の予定が、途中事故があり、実に12時間バスに乗っての野沢入、これは堪えた。
更年期障害真っ最中の48歳母の私には、痛み止めの弾丸などで凌ぐ。
補助席の辛さをぼやいていた見知らぬ若者のセリフから察するに、条件の悪い安いバスで我慢してる人からすると、こちらの大型バスは、よほど快適なのであるらしい。
雪国の温泉街はファッショナブルな、男女若人で溢れ、四十路も終わりの我ら夫婦は、おこぼれ頂戴気分のでワ
クワクする。
民宿、げんたろう屋の505号室。取るもとりあえずスキーウエアに着替えた。
次女、三女、私とカメラマンの夫。
11時には、ゴンドラに乗る。スキーを借りに行っている三女を待つ間、続々と並ぶ若者の姿に、現代若者風俗を夫婦でそれとなく観察する。
特に女の子が美しいと、夫の感嘆の声、自分のうちにも、3人も娘を見慣れているのに。
いやいや私からすると、男の子がかっこいいわ!
さて、ゴンドラに乗り込み、景色を見るや、先日行った朴の木平とはスケールが違う。
とにかく広大で、見るからに雪質は違い、私は興奮して、正真正銘スキー場初体験の夫は感激の極み。
ヒロミとサトミは、早速コースに、飛び出して行った。
親二人は、レストハウスで、ビールに野沢菜、ケーキセットなど。
滑り終えた娘たちがやって来てスパゲティを食べる。
リフトに乗って頂上近くまで登り上機嫌で意気盛んな二人をおいて、親二人は、長坂ゴンドラにて下山。
種々のコースが緩やかに、あるいは険しく、眼下に広がり見飽きない。垂直にも見える狭いコースを長い髪なびかせて滑り降りる勇敢な女の子。
派手に転んで若さを見せつける男の子。
ああ、いいなあ!来てよかったわ!
人のスキーを眺めるだけでこんなに楽しい!
天気にも恵まれて、リフトの止まるギリギリまで存分に滑って二人が戻るまで、私達は町中にいくつもある無料の温泉のうち、一番大きな、大湯、に行ってみた。
ガラス戸を押すとすぐ目の前に畳にして6畳位の浴槽。囲いも何もなく、ぐるりに柵がつくられて、上に衣服、下に履き物を入れる。
地元のおばあさん二人と、若いスキー客の女の子一人、吹き抜けのように屋根が高く、湯気は上に上がっていく。
最初、熱くて、ゆっくり体を沈み込ませると、やっといい湯加減になる。
もったり、ツルツル、とてもいいお湯。長くは、入っていられない。みんな真っ赤な体になっている。さっと入るだけで十分。満足して民宿に戻った。
ヒロの案内とコーチでサトは、伸び伸び、なかなか筋がいいそうだ?!
初日から上、中級者コースの、シユナイダーコースヘ行ったとのこと。若は違うなあと感心仕切りの親。
さて、大根のごまだれかけ、魚、山かけのあっさりした肉、お澄ましなどの夕食を済ませ、夜の街に出かける。風情がある。坂を上り下りして、両脇に雪がうず高く、細い道をそぞろ歩く。
店先は若い人でいっぱい、湯気の上がるできたて温泉まんじゅうを買って、熱々を食べながらお土産などみる。
麻釜といって、90度の湯之元へ行く。
周りの宿の赤い灯が艶っぽい。トウモロコシ二本を頼むと、店員がかごに入れ、1分で茹で上がる。温泉卵も買った。いで湯の夜景もカメラに収め、寛いだ。そぞろ歩き堪能し宿に戻る。
天然温泉げんたの湯にも入り、甘いとうもろこしを食べてびっくりする。
四人ともごろりと寝るのは早かった。

ヒロがすっくりおきて天気を知らせる。朝の光の中に苗場山が真っ白。
6時起床、朝食は御飯2杯お変わり、食欲あり。
7.30分宿を出る。迷った挙げ句、次女の熱烈な誘いに口説かれて、私も滑る決心する。
8.00時リフト、8.30分ゴンドラ動き出す。板と靴を借りてビクビクの私。とにかく早く上に登っていないと、列ができて、待ち時間の間に、先の人は、7本も8本も滑れるのだって。
私はともかく人の少ないところで練習しなければ、、
ヒロとサトは、毛無山頂上までリフトで上がり、まず、ひと滑り。
その間に私は、スキーの板に乗らなければならない。夫に手伝ってもらい、やっと、スキーを履く。なんてこった!
上の平は若に言わせれば、平坦すぎて、こがねば進まぬそうで、私には丁度よい。
長いコースで気分はすこぶる良い。
ビュンビュン行く若のそばで、へっぴり腰のオバタリアン。ヒロのコーチはいいが、母者人のからだの硬さよ。それでもリフトのところまでは行った。
サトもコーチすると言うが、二人には自由にしてもらい、私は一人で転び転び、密かに楽しく、おばさんは頑張った。
リフトは、お尻が上がらなくて、ひっくり返る無様。それでも、満足してゴンドラで下る。借り物返却し、気を鎮める。
やったやった!
宿で、全員集合、夫は朝、写真だけ取りすぐ下山、又温泉に入り街を散歩してきたそう。
娘たちは本日も存分に滑り捲り、特にサトは気を良くしていた。
帰りのバスは12人。なんてゆったり!いうことなし。
サヨナラ野沢温泉。山良し、雪良し、スキー良し。旅は良い!何より家族が一緒に楽しめたこと。今度は長女もきっと、連れてこなければ、、

#長野県 、温泉村
#北信州野沢温泉
#毛無山

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