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【初心者向けミリタリー】スナイパーと狙撃銃

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皆さんおはようございます。
毎週木曜日は、かけうどんの趣味の軍事・ミリタリーに関連する記事を投稿する日にしています。

アニメやゲームなどで御馴染みの武器・アイテムなどにもつながるので、少なからず需要はあるのかな?とも思うのですが、なるべく初心者向けの記事にしたいので、難しい専門用語やクドイ説明はしないよう、また、ネットでググれば出てくるような情報の羅列にならないようにしたいと思います。

専門的な知識をお持ちの方が見たら「なんじゃこりゃ?」的な所もあるかも知れませんが、素人が書いている記事ですので、ご愛嬌とお許しください。

今日は、スナイパーと狙撃銃について書いてみたいと思います。

↓↓↓過去のミリタリー関連記事はこちらのマガジンにまとめて収録しております。良かったら読んでもらえると嬉しいです。

スナイパー/狙撃兵とは

狙撃そげき』とは、読んで字の通り、狙って撃つことなのですが、一般的な歩兵も敵を発見・識別・判断して射撃を行いますので、普通に狙って撃っています。

…って、何が違うねん(笑)

スナイパー/狙撃兵とは、一般的な歩兵とは違い『特別な目標だけにターゲットを絞った射撃を行う、特殊な技術と装備を持った兵士』です。

特別な目標とは、敵の指揮官や通信・連絡手などがあげられます。『戦場では上官に敬礼をしてはならない』と言う戦場の掟は、敵のスナイパーに上官・指揮官の位置を教えてしまうことになるからだとも言われています。

スナイパー/狙撃兵が使う狙撃銃は、狙撃機能に特化した銃のことで、一般的には遠くの目標が見えやすいようにスコープ(光学式の照準装置)を取り付けて遠距離からの狙撃をしやすくしているものが多いです。

狙撃兵たった1人の存在が、歩兵1コ分隊とも1コ小隊とも言えるほどの戦闘力があるので、戦場ではとても恐れられます。

映画では『山猫は眠らない』などがありますが…ちょっとマイナーすぎでしょうか(笑)地味だけど、私はとても好きな映画です。

メジャーな漫画ですと、ゴルゴ13などがありますが、一説によるとゴルゴがなぜM16ライフルを使っているか?というくだりに、作者が制作当時に銃にあまり詳しくなく、見た目で選んだといった記述もあるようです。

ですが、決してM16が狙撃銃に向いていないと言う訳では無く、現代ではM16タイプのセミオートマチックライフルを狙撃用として警察や特殊部隊で使用することもあるようです。

狙撃銃の歴史

(1)第1次~第2次世界大戦当時

狙撃兵が戦場に姿を現すようになったのは、第1次世界大戦末期頃から第2次世界大戦中期頃とも言われています。

当時の歩兵が使用していたボルトアクションの歩兵銃は、それそのものが狙撃銃としての性能や特性を兼ね備えていました。

第1次世界大戦当時は、同じ小銃の中から、特に命中精度の高い銃を抽出して、射撃のスキルが高い兵士にその銃を持たせていました。

「卵か先か、ニワトリが先か?」に例えると、狙撃と言う戦い方が先にあったのではなく、現場の実績から生み出された戦法だったようです。

第2次世界大戦中期になると、ライフル用のスコープを装着するようになり、本格的な狙撃兵の運用が行われるようになります。

初期の頃に使用されていたライフルスコープの倍率は、およそ2倍程度のものだったとも言われています。

(2)大戦後~現代

戦後は狙撃兵の専門化が進むようになり、より高精度の狙撃銃として設計されたものが使用されるようになります。

かつては狙撃兵は単独で行動することが多かったのですが、現代では専門の観測手(スポッター)とペアで行動するようになりました。

一方で、歩兵分隊内で最も射撃技術が高い兵士に、中距離での狙撃に適した『マークスマンライフル』(通常のアサルトライフルに精密射撃用の照準器を装着した狙撃専用モデル)を持たせ、歩兵の行動と密接に連携できる選抜射撃手と言う役割の兵士も存在します。

近代の軍隊では、狙撃兵の立ち位置や区分などが、ちょっと複雑になってきています。

狙撃銃の特性

多くの狙撃銃は既存のライフルや小銃の部品を使うのですが、各パーツは特注品の高精度のものを組み合わせて用られることが多く、目的に応じたメーカーのパーツが使用されることが多いようです。

一般的なライフルや小銃と比較すると、狙撃銃の銃身は重く、ぶ厚く作られており、小銃と同じ弾丸でも、より安定した弾道で飛んでいくように設計されています。

より精度の高い射撃のために、銃の機関部と銃身が干渉しないよう、フローティングバレルと言う技術が多く使われています。

一昔前の狙撃銃は木製の肩当てを使用するものが多かったのですが、現在は、温度変化で部品の形状が変化しないよう、合成樹脂や強化プラスチック、金属の複合材などが用いられるようになっています。

現代の狙撃銃の殆どにライフルスコープ(光学照準器)が装着されています。

大戦当時のスコープの倍率はおよそ2倍程度でしたが、現代の狙撃銃のスコープは大きいもので20倍の倍率のものも使用されています。

狙撃の目的や用途、戦う距離によって最適の倍率があり、状況に応じたものが使用されます。

狙撃銃とカテゴリは異なりますが、対物狙撃銃と言うものもあり、一部ではハーグ陸戦条約に抵触するのでは?との意見があるものの、同条項では銃の口径についての細部記載がないためグレーゾーンとされています。

(対物ライフルは本記事の範囲外につき割愛)

弾丸

一般的に7.62mm級の小銃弾を使用するのですが、一般的な狙撃の交戦距離は約___~___m程度の射撃が可能で、通常の小銃を装備した歩兵の交戦距離の、優に倍以上になります。

12.7mm級の弾丸を使用すると_km程度まで弾丸は到達しますが、風向・風速・重力・空気密度・湿度などの影響を受けるため、簡単には命中させることができないと言われており、近年では超長距離射撃用に銃にリンクしたパソコンやタブレットなどの狙撃用支援ツールまで出てきています。

【.338ラプアマグナム】
アフガンでの戦訓から開発された特殊な狙撃用の弾丸。他にも複数の狙撃用の特殊な弾丸が世界には存在しますが、この弾丸を使用することで約___km前後の超長距離狙撃が可能とも言われています。

一般的な狙撃銃

(1)レミントンM700

1961年に販売されてから現代に至るまで、超ロングベストセラーのボルトアクションライフルの代名詞的な銃です。米軍や日本の陸自では、この銃をベースに軍用にチューンされたM24狙撃銃を採用しています。2010年までの間に同社からは47種類の口径の各種弾丸に対応できるパーツがリリースされています。

レミントンM700(米)

(2)バレットMRAD

USSOCOM(米特殊作戦群)が要求したPSR(Precision Sniper Rifle/精密狙撃銃)に応じて設計された狙撃銃。PSRのトライアルでは選定されなかったものの、再要求のあったASR(Advanced Sniper Rifle)に選出され、2019年にMk22ASRとして採用。

MRAD(米)

(3)ドラグノフSVD

旧ソ連・東欧圏の代表的な狙撃銃。狙撃銃の話を書こうと思ったら、この銃は絶対に外せない一つです。当時西側のスナイパーの多くがボルトアクションライフルを使用していたのに対して、セミオートマチックのライフルを採用していたのが特徴的です。帝政時代から狙撃を重視していたソ連独自の思想が垣間見える装備とも言えます。

ドラグノフSVD

最後に

これまでに、小銃や機関銃、サブマシンガン、バズーカといった、『歩兵用の主な装備たち』について簡単な紹介記事を書かせて頂きました。そこに、今回の狙撃銃が加わったことで、一通り歩兵装備のことは網羅できたのかなとも思います。

目指せ!初心者向けnoteウェポン図鑑(笑)

ジャンル的に、あまり需要がある記事とは言えないのかも知れませんが、ぐぐっても良く分からないことなどがございましたらお気軽に質問してください。

…ぐぐって分からないことが私に分かる訳が…って、ゲホゲホっ(笑)

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

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