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人生のくじ運はすでに使い果たした

思いの外、世間は大変なことになっている。
汗だくだけど、その分、ほんわかする思い出に再会し
noterさんから、むふふふふを分けてもらった話。

***

この数はなんだ。
この異様な増え方はなんなんだ。
もういったいどうなってるんだ。
と、愚痴る暇なく汗だくで走り回る日々。
山奥の介護生活から戻ってみると、とんでもないことになっていた。

もともと職場は年中26℃設定で、夏も汗をあまりかかない。
サウナに入っても同じ。
「女優だから」とうそぶくが、単に体温調整や新陳代謝がうまくいっていないだけだ。

しかし、この夏は違った。
まず、何十年ぶりかの山奥での長期滞在で、毛穴が開き、
背中を汗が流れるという体験をした。
「おぉ、流れる、流れる!」
最初は密かに嬉しかったが、やがて臭うようになり、自分をクンクンかいでみた。
必要以上に汗かくと、臭くなる!と自覚して、気をつけよと思って帰ってきた。

ところが、職場は修羅場である。
防護服脱いでは着て、脱いでは着て。まったく追いつかない。
臭いもへったくれもない。汗だくだ。

そんな一日を終えて、とにかく身体を冷やしたい。
コンビニでアイスクリームを2本も買って頬張る。
(飲み物は職場で補給済み)

んん? 棒に何かかいてある。
「ハズレ」
今どき、くじ付きだったとは、知らずに食べてた。
どうせ、当たりっこないもんね。

私はこの手のくじ運がめっちゃ悪い。
なぜなら、小さいときに一生分のくじ運を使ってしまったから。

♫ 金銀パール プレゼント! ♪
ある年代以上でないと知らないだろうCMの一節だ。
ライオンの”ブルーダイヤ”という洗剤のCM。

いや、金銀パールが当たったわけではない。
残念賞だったのか、記憶が定かではないが、当たったのである。
ブルーの爽やかなエプロンが!!!

小学生の私にはまだ大きくて、着けても全然サマにならなかった。
しかし、私には特別のエプロンだ。
何しろ、はじめて自分宛てに郵便(小包?)が届いたのである。
応募したのも確か自分だったはず。
嬉しくて、嬉しくて、飛び跳ねて喜んだ。
毎日そのエプロンを着けて、お手伝いをした。

あまりにも喜んだものだから、母は長い間そのエプロンを大切に取っておいてくれた。
そういえば、どこに行ったんだろう。
どこか、あかずの引き出しにでもしまってあるのだろうか。

くじが外れるたびに、このエプロンを思い出す。
私はあのエプロンでくじ運使い果たしたのかもなぁ、と。
だから、もういいんだ、この先ずっと”はずれ”でも。
(負け惜しみ、見え見え)

アイスのハズレの棒と、わかさんの記事を読んで、思い出しました。
あの頃の私。飛び跳ねて喜んだ私。
また、みつけなきゃ! そんな弾む思いを。
そして、また明日も汗だくでがんばらなきゃ。

わかさん、また、弾ける嬉しさを分けてね。

タイトル画像は”TURBO”さんにお借りしました。
TURBOさんのパターン画、お気に入りです。


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