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「悪いようにはしないから」

先日、懐かしい人から電話をもらいました。
以前、同じ部署で働いていた方。
今は別の病院でエライ人をしています。

「今、なにしているの?」と聞かれて
「やっと好きなことしてますよー」と言ったら
怪しげに「ふーん、好きなことねー」と見透かしたように笑ってました。

彼女とは、当時いろいろな修羅場(色恋ではありません)をくぐりました。
私とは真逆の性格で、いつもニコニコしているばかり。
その影で私はいつも貧乏くじを引かされていたような気がします。😓

彼女は人たらしで、口癖は「悪いようにはしないから」
近くで聞いていて「あー、また毒牙にかかってるよ」と思うこともたびたび。🤣
もちろん、騙しているのではないのです、うまく使われるというか、その気にさせられるというか。
筆頭は私だったかもしれませんけど。

私に電話が来るのも、決まって困っているとき。
話がすぐ横道に逸れるのを軌道修正しながら、聞いていました。
もちろん、私が答えられる範囲でお答えしましたが。

横道の中で、共通の知り合いの話がでたのですが、
「ついにこの夏で辞められるんだけどね」
「えっ??? まだいらっしゃったんですか?」
たしか80歳近いはず。

「いやー、頑張られましたねー」とつくづく感心して言うと
「なに、燃え尽きたようなこと言ってるの!」とまた笑われました。
「いや、燃え尽きましたよ。十分」
「……。そうだねー、そりゃ燃え尽きるわよねー」と一瞬同情したように見せかけて「ダメよ! まだそんなんじゃ絶対ダメ!」
そこから、叱咤激励を受けることに。

ハイハイ。
「で? 質問は? いいんですか?」というと我に返って本題に入るという何とものどかな時間を過ごしたのでした。

***

かつて、本当にがむしゃらに働いていた時期があり(それも長期間)、どこにそんな元気があったのかなと不思議に思うことがあります。
最終的には好きでやっていたことになるのでしょうし、それを悔いることもしたくありませんが、あの頃のパワーの根源は何だったのかなぁ。

少しでも誰かの役に立ちたいとやっていたのですが、本当のところどうだったんだろう。
こういうのは、評価のしようがないし(世間の口は信頼性が低い)、自分で納得するしかないのだろうなぁ。


人が人に与えられるものって、実はよくわからない。
与えた(教えた)と思っても、受け取ってもらえてなかったり
そんなつもりはなくても、「教えてもらった」と言われる。

まったく覚えていないのに「あのとき感動しました」とか「あのときの言葉がわすれられません」とか。
もちろん私もそういう体験は山ほどあって、お互いが自覚してやり取りをしていることって、結構少ないのかもしれないなと思ったりします。

逆に自覚してないときの、なんというかエネルギーの交換みたいなものが活発にやり取りされているんじゃないのかな。
いい意味で刺激しあって、生きているんじゃないかな。

焦らなくても(そりゃ無理だっていうのもわかるけど)、ちゃんと伝わっていると思う。
その背中をちゃんとみていると思う。
日々のやりとりの中で学んでくれていると思う。
👆 ここは、いま頑張っている人へのエールです。


くだんの彼女との関わりを振り返ると、そんなことを思うのでした。
彼女にもいっぱい教えてもらったことを思い出しながら。


タイトル画像は”アトリエともみ/イラストレーター”さんにお借りしました。
なんか、妙に雰囲気が似ていて、吹き出してしまいました。


お気軽にコメントお待ちしています。
かる~いノリでいただけると、かる~く返します。


#毎日note #懐かしい人 #人たらしに弱い #頑張れ #私も #あたなたも

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