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「恩に着る」は「Wear On」である

美味いスパイスカレーとお酒を合わせると、チャクラが開いて異常に盛り上がることがある。同時に「新たな言葉」が生まれることが多い。

今回、カレー好きの面々で訪れたのは荒川遊園地前にある南インド料理の名店『なんどり』。概念的な料理が続々と出てきて、米なのか麺なのか。何のスパイスなのか。つけダレは何なのか。疑問に疑問をレイヤードした「うんめぇぇぇ〜〜!」が続いた終盤、こんな話題で盛り上がった。

「恩って漢字はどういう由来からきてるんだ?」

「恩に着る、恩に着せられるって意味がわからなくない?」

「概念的にはフックアップ精神、利他精神と同じかも?」

なぜか「恩」をキーワードにした会話が、30分以上続くチャクラトークが止まらなくなってしまった。「恩に着る」を英語で訳すとどうなるのか。気になってGoogleの検索窓に「恩に着る 英語」と入れてみたところ…

Wear on!かっこいい!

やっぱり「着る」んだ!!服みたいなもんか!!

この翻訳結果を脳が認識した途端、何かこう絡まった糸が解けたような気持ちよさがあった。つまり「恩に着せる」というニュアンスは、師匠目線からの「俺がお前を育てたんだ」という恩を着せようとする行為なのかもしれない。ちょっとむず痒く、揉め事の原因になりがちなやつ。

恩は自主的に着るものであり、その恩は上に返さない。下に贈るべき概念なんだろう。これは誰しもが陥る現象ともいえる。自戒の言葉。恩を着せてはいけない、着ていることを自覚する強さが必要なのだ。

誰しもが「Wear on(=自主的に恩を着て)」からの「Move on(=恩を下へ贈る)」の気持ちで振る舞えば、もっといい社会になるはず!

・・・あれ?

文字にすればするほどに「なんだこの話」となってきた。数時間前はこのチャクラトークで異常に盛り上がったのに…。なんだろ、あれ、おかしいな。もしかして声に発することがおもしろいやつなの??  文字にする必要がないやつ?

締め方がわからなくなってきたので、OZROSAURUSの名曲「On(恩)& On(恩)」のURLを貼っておこう。多分、そういうこと。

https://www.youtube.com/watch?v=hwaNAUFNUYI





1982年生まれ。全国47都道府県のローカル領域を編集している株式会社Huuuuの代表取締役。「ジモコロ」編集長、「Gyoppy!」監修、「Dooo」司会とかやってます。わからないことに編集で立ち向かうぞ!