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型の考察 書道編2

今回は「強」という字を書きました。なんとなくフェーズが変わってきたのでメモ的に書いておきます。

過去の書家が書いた文字をあれこれ写していたのですが、弓という字の存在感が薄い文字のほうに魅力を感じている自分に気が付きました。できることなら、右側の文字から極力離れて極力存在感がない方がいい。というわけで、もともと草書で読みにくいのに、さらに短縮を始めました。で、こうなった。

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弓が棒になっちゃった。なんでかな。と考えてみたところ、一つわかったことがありました。弓は武器です。武器を持っている人は強いですが、それは本当の強さではないのでしょう。武器を持っていても、それが心から離れている、武器の存在がその人を規定しない状態が、本当の強さなのだということを、言いたいんじゃないかなと。

それで弓をただの棒にして、距離感も離してしまいたくなった。本当はもっと離している文字もいくつも書いていたのだけど、心の距離感としてはこんな感じがよい塩梅なのかなと。

今までは運筆に自分が持っていかれていて、お手本をただ写すことが大事でした。でも、今回急に別のことがわかってきました。書はもっと自由であり、私自身がその中で無意識ながら自由な表現を希求しているんだ、ということです。

新しい気づきで、これからどう書が変わるか想像もつきませんが、これからも書に遊んでいこうと思っています。

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