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昭和の最後生まれ。大学は農学部。野菜果物の小売会社に入った後フリーライターになり、農業…

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昭和の最後生まれ。大学は農学部。野菜果物の小売会社に入った後フリーライターになり、農業雑誌で連載開始。 30歳を期に転職し、看板施工管理会社(GCストーリー)で申請業務をしながら編集部でも活動。文や図で分かりやすくまとめるのが好き。

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    ペンネーム「あるは」で、作成した記事たち。

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非常階段の夏

非常階段が、好きだった。 暗くて静かで空気がとまっていて ひっそりと殺人現場に使われていたような非常階段 ではなく、 明るくて開放的で風が流れていて 喧騒を眺められる程に近いのに切り離されたような 非常階段だ。 でもそれに該当する非常階段を、 私はまだ一つしか知らない。 だから正しくは 「あの非常階段が、好きだった」だ。 高校生だったとき 砂漠緑化の仕事をしたいという 薄い夢があった。 薄かったのは、漠然としすぎていたし そのために必死に努力しようと思う程 でもな

    • 2ミリの爪と、結婚式。

      結婚した。 そして爪を切った。 10月末の金曜日、ついに結婚式を挙げることができた。今まで、本当に色々あった。 終わりよければなんとやらで、諦めずにやってよかったという感想になった。 式当日は、秋晴れの少し肌寒い日で、 予定通りガーデンウェディングを行うことができた。 親族だけ呼んだ、参加者11人のこぢんまりした家族式。 花嫁衣装に身を包んだ私は、照れくささと性に合わなさが勝り、 おしとやかな花嫁さんを演じるのは早々にやめていた。 いつも通りの太いセルフレーム眼鏡をか

      • わたしが結婚するはずだった日。そのに

        結婚式まで2ヶ月きった、ドレスのサイズ合わせ2回目をしていた時だった。 衣装室の仕切りのカーテンの向こうで、恋人が何やら電話にでてるなと思ったけど、その口調は仕事関係者向けではない感じで、何だろなとわたしは片耳で聞き取りながら、半分の意識はぐいぐい締め上げられるコルセットに向けていた。 カーテンを開けると、通話が終わった恋人が、びっくりした様子で口をひらく。 「親父が交通事故にあって、これから緊急手術するって、おふくろが。」 そこから病院に駆けつけるまで、何をどんなテ

        • 千葉から、とんで埼玉。

          東京とばして引っ越しました、の意味です。 新しい住居に移って気付いたイイコトを、メモしておきます。 イイコト① お昼の鐘が鳴らない 夕方の鐘は鳴るのに、お昼は鳴らない地域のようで、近所に学校もないからチャイムの音も無い。 時間が地続きな感じがして、すごくいい。 時間に縛られない時計というものがありますね。文字盤を見ても、今が何時なのか読めない時計です。 時を刻んでいることだけが見える。 砂時計を眺める感覚と似てるのかなと想像します。 時間に縛られない時計、いつか

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          興味ある分野で仕事してから、興味ない分野で仕事してみた結果

          どっちもやってみて良かったなと思ってます。 そして今後は、どっちもやっていきたい。 そう思った経緯を書きます。 GCストーリーに中途入社してから、もうすぐ3年目になります。やっているのは、看板に関する行政申請の管理。 看板業界は、もともと興味がない分野でした。 その前は新卒入社で、野菜果物の小売会社に7年勤めました。やっていたのは、接客や市場での商品購入管理、販促掲示物の作成。 農業界は、昔から興味がある分野でした。 転職活動を始めた時、農業界が嫌になったわけではありま

          興味ある分野で仕事してから、興味ない分野で仕事してみた結果

          意欲なんか無くても仕事はできるけど

          でもせっかくなら、意欲がある状態で仕事したい。 その方が楽しいから。 とは思いつつも、意欲の出し方がわからずに数ヶ月間もやもやしていて、やっと年末に少し意欲を取り戻せたので記録しておきます。 きっかけになったのは、社内研修でした。 *-*-* 私は社会人になってから、もうすぐ10年になります。 振り返ってみると、数年毎に仕事のやりがいや楽しみを見いだせなくなり、その度に環境を変えるという対処をしてきました。 初めて入社した会社では店舗に配属されるも、不満が溜まり本

          意欲なんか無くても仕事はできるけど

          1年後の自分へ

          最近、腹落ちした気付きがあったので 1年後も思い出せるように記そうと思う。 毎日は、すべては、 自分が選択したものでできている。 やっと繋がって腹落ちした。 どこに行くか、何を見るか、何を発するか、何を考えるか、何を身に付けるか、何を食べるか、誰といるか、どう時間を使うか 選択している意識が薄かった。 何も考えていなかったのだとしたら、 無意識下で、考えないことを選択していたのだ。自覚しろ。 今の自分は自分の選択の結果。自分のせい。 すべては自分のせいだと思うと

          1年後の自分へ

          蝉のいるとこ

          夏になりたてな日のはずなのに、 梅雨の名残なんて微塵も感じさせない 真っ青な空が広がる。 正午の暑さに対する苛立ちを 一蹴されているようだ。 ぬるいと涼しいの間よりかは ぬるめ寄りの風を作って 自転車を走らせる。 風がほほを撫でる感覚はよくわからないが 頬骨と目の回りに 風を受けているのは感じる。 1日の中で1番暑い時間帯に 外にいる理由は簡単で、 お昼を外食にしていたから。 せっかくの休日だからと 家から2キロ弱離れたラーメン屋まで 自転車を走らせたのだ。 食べ

          蝉のいるとこ

          わたしが結婚するはずだった日。

          その日は、3月も末だというのに 朝から雪がふっていた。 桜と雪が同時に見られる 不思議な日だったが、 おそらく花見に行った人は少なかっただろう。 西の国から世界中へ広がったウイルスに いよいよ日本も動き出し、 「今週末は外出を控えて下さい」と お偉いさんがテレビ画面の中でしゃべったのが 四日前のこと。 その“今週末”が わたしと恋人の結婚記念日になるはずだった。 両家顔合わせを東京駅でセッティングしていて そのまま婚姻届を提出する予定だったのだ。 当然、顔合わせは

          わたしが結婚するはずだった日。

          空がきれいだな、と最近思う。

          「今夜は月がきれいですね」が、 あなたに対して伝える幸せ なら 「今日は空がきれいだな」は、 自分に対する幸せの反芻 かな。 何も考えずに空を眺める。 スッと透明な感想をいだく。 久しぶりにでた感想だなと気付く。 時間の余裕とか心の余裕とか? 上を向くようになったとか? 充実しているかどうか なんていったらチープだけど つまるところそうなのか? 何かが自分の中で マイナスからプラスには なったのだろう。 逆に以前は 「きれい」「しあわせ」「たのしい」 と感じて

          空がきれいだな、と最近思う。

          契約終了という、別れ。

          会社の派遣社員さんの契約が 終了した。 私のチームの 戦力の一人だった。 会社の都合で 効率化などを考慮しての 契約終了だった。 何が悪いとか後悔とかじゃなく 仲良くなった方との別れに ただ ただ、 悲しかった。 同じ環境での 同じメンバーでの 過ごした日々は、再現しない。 今日までの日常の 人間関係の調整がありつつも、 賑やかで楽しかったあの日々は 一人欠落という変化で 変わってしまう。 それでも日常は 明日も続いていくし、 明日も今日の仕事の続きを や

          契約終了という、別れ。

          白い壁を使う。

          壁といえば、 部屋の仕切りぐらいにしか 思っていませんでしたが、 転職先の会社で 自然に壁を使っていることへ だんだん慣れてきました。 ******************** こんにちは。 『門仲日記』を担当している、あるはです。 このシリーズでは GCストーリー本社がある門前仲町を舞台に、 ずっといるメンバーは なかなか気付きにくい魅力を 中途入社ならではの視点を活かして 発信していければと思います。 5回目の今回は 白い壁の使い方について紹介します。 *

          白い壁を使う。

          月1開催の会社公式飲み「おむすびの会」

          GCストーリー㈱には おむすびの会という、全社員が参加可能な飲み会が存在する。 何故そんな飲み会があるのか? 何をするのだろうか? ********************* こんにちは。 『門仲日記』を担当している、あるはです。 このシリーズでは GCストーリー本社がある門前仲町を舞台に、 ずっといるメンバーは なかなか気付きにくい魅力を 中途入社ならではの視点を活かして 発信していければと思います。 4回目の今回は gCストーリーの公式飲み会、おむすびの会に

          月1開催の会社公式飲み「おむすびの会」

          15年間の歴史。

          私が転職したgCストーリー㈱は、今年で15期目をむかえるベンチャー企業です。前職の青果物小売会社は、43期目になる中小企業だったので、文化やら感覚やらが全く違います。 「会社ができてから15年」と聞くと、ほやほや感がまだ若干残りつつあるイメージですが、ヒトで考えれば「生まれてから15年」経てば高校1年生なので、立派に育って大きくなったように感じますね。 gCストーリーにも、たくさんの思い出深いことがあったようです。 ******* こんにちは。 『門仲日記』を担当して

          15年間の歴史。

          新人研修を1コマ担当するなら

          もし、 内容は何でもいいと言われたら 自分は何を伝えたいか? つまり 自分が新入社員の時に 最初に教えてもらいたかったことは何か。 ========= 今、わたしは会社で 『マニュアルや資料を10ヶ月間で100個つくる』 という目標を個人的に立てて やらせてもらっている。 そんなことに仕事時間使うなよ! とは言われず、 有り難いことに依頼もいただくようになった。 目標を立てた理由や細かい内容は、また別の機会に書くとして。 2~3月は 4月に入社してくる新入社員のた

          新人研修を1コマ担当するなら

          日をまたぐ新年会。

          こんにちは。 門仲日記を担当している、あるはです。 このシリーズでは gCストーリー本社がある門前仲町を舞台に、 ずっといるメンバーは なかなか気付きにくい魅力を 中途入社ならではの視点を活かして 発信していければと思います。 2回目の今回は gCストーリーの全部署・メンバーが集まる 年に一度の大イベント、 新年会について紹介します。 gCストーリーの期が変わるのは、2月です。 今年の2月で15期になりました。 会社ができてから15年目になるということ、 とても

          日をまたぐ新年会。