伸び悩む人たちへ
「私だって毎日練習しているのに暇なおじさんはなんでうまくいくんですか?やっぱり才能ですか?」
こう思ったことないですか?逆に結果出している人は言われているかなと。
先に言っておきます。
「誰かに勝つには才能が必要かもしれないけれど、昨日の自分に勝つことに才能はいらない。」
これをまず理解してほしい。水泳はタイム競技なので昨日の自分に勝てば良い競技なんです。それが魅力。
では水泳で結果が出ない理由を仕事に例えてみます。
例えば仕事で
「1000個の数字が並んでいるテキストデータがあります。このすべてを足し算しなさい。」
という仕事がとある新社会人Aくんに与えられたとします。これまでAくんはパソコンを全く使ったことがなかったため、初めての時は自分の頭で計算していました。
ですが、これでは時間もかかるしミスが多すぎるので、電卓を使って計算するようになりました。
そして、何度目かのときにはもっと早く出来る方法はないかとGoogleで検索し、エクセルを使えば早く解決できそうだということを知ります。Aくんは最初はうまくセルにわけて貼ることが出来ず、試行錯誤をして、ようやくエクセルでの処理法を覚えてSUM関数で計算するようになりました。
エクセルを使った一度目の作業は、Aくんがマスターしていた電卓の作業より時間がかかってしまいました。それでも、やり方さえ覚えてしまえればその後の時間短縮が見えているので、エクセルの操作を覚えることにしました。
きっとよくある話しです。
極端な話しですがAくんが職場で5年たっても10年たっても自分の頭で計算し続けていたとしましょう。
ドンドン暗算が速くなって最初は1000個足すのに1時間かかっていたものが10分になった。彼はとても満足感を覚えています。
「入社当初より6倍も速くなった。すごく仕事を頑張ってるなぁ。」って思ってます。
そんな奴いないよって思うかもしれませんが、そんなことは百も承知なはずの社会人がいざスポーツになるとこれをやってしまうんです。
「速く泳ぎたい。この5年ベスト出てないけど今年はベストを出したい。」
と言っているけど、この5年間ベストが出ていないのとずっと同じ方法で練習し続ける人たち。(よくあるのは毎日ひたすら3000mとか4000mのきつい練習をし続ける)そして1年後も当然ベストが出ない。昔はこれでタイムが伸びたのに・・・。
いや、当然でしょ。同じことやってるんですから。大人になったら何かを変えていかない限り勝手にタイムなんて縮んでいかないんですよね。
「才能が違う」
「あの人は子どもの時から水泳やっているから」
と言うのです。
大人が速くなるためには技術が必要なのです。そのために必要なからだづくりもあります。そして新しい技術を覚えるときは必ず一度タイムが落ちるのです。(A君はエクセルの操作覚えるのに時間かかりましたよね?それと同じです)
にも関わらずただ毎日泳いでいるだけ。新しい技術、知識を学ぼうとしない。それで速くならないと嘆いている人が本当にたくさんいます。
これはAくんがひたする暗算を速くしようとしているのと同じです。
何年も暗算していたら、もう暗算は速くならなくなりますよ。
にもかかわらずあなたは暗算し続けていませんか?
エクセルで作業を終える人を見て「才能が違う」という人になっていませんか?
もう一度言います。
誰かに勝つには才能が必要かもしれないけれど、昨日の自分に勝つことに才能はいらないんですよ。
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