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淡路島徒歩一周旅3日目。

夜の0時に大雨が降ってきて、一度その音で起きたのだが、それ以降は割とずっと寝れていた。慣れてきたのもあるが、2人でいる心強さというのは間違いなくあっただろう。

ちなみに0時に降ってきた雨はこんな感じだ。屋根のある場所を見つけれて本当にラッキーだった。この雨を屋根無しで過ごすのはかなり困難だっただろう。


朝の4時くらいに目覚めて、起きた時の頭のスッキリ感で自分がかなり眠れていたことが分かった。

4時半になり、辺りも少し明るくなってきたところで友人を起こし、お茶を飲んだ。ガスがあると温かいものも簡単に飲めるからめちゃくちゃありがたいな。
どうやら友人は私以上にぐっすり眠れたようで、初めての野宿にしては大したものだ。


友人がチュロスを夜の間地面に置いていたらしく、アリがたかっていた。必死でアリを振り落としていたので、「チュロスを振っている人初めて見た」と笑った。

ゆっくりと準備をし、5時すぎに出発。
友人は登山にこそ慣れているものの、徒歩旅の経験がなく、30kmを歩いたのも昨日で初めてだと言っていたから心配していたが、歩けそうとのことで安心した。

歩きながら、夏にキャンプ行こうという話や九州に友人Mと一緒に行くけれど一緒にどうだという話をされたので「是非是非」と言った。夏には全然予定が無かったので、先の楽しみが増えた。

歩いていると、ビワが生えているのを発見。熟れていそうだが、誰も管理してなさそう(山奥にあって近くに畑も無かったので、野生のビワだろうか)だったので少しとって食べてみることにした。

味は、市販のビワよりも少し酸っぱくて、プラムやヤマモモの味に近かった。まだ熟れきっていないのだろうか。

2時間ほど山道を歩き、小さな街に出た。
少し雨が降ってきていたので足を早め、「えのもとストア」というスーパーまで行った。

空いているか心配だったのだが、無事に空いており、店の人とも軽く喋った。
歩いて淡路島を一周すると言ったら店の人も驚いていた。自転車の人は多いが、歩いて一周しようとしている人は珍しいとのこと。
外に休憩用のベンチがあったので、店で買ったパンやバームクーヘン、そして温かいコーヒーを飲んだ。最高。


雨はそこまで強くなく、歩けそうだったので出発したのだが、少し歩くと雨も強くなってきた。
ちょうど屋根があったので休憩をし、雨具を着たり荷物をビニール袋に入れたりと、雨の準備をした。
準備をしていると、通りがかったおばさんに「大丈夫?」声をかけられた。「大丈夫ですよ〜」と返したら、「ビニール袋持ってくるから待っといて!」と言われた。めちゃくちゃ優しい人だ。慌てて「持ってるから大丈夫です!ありがとうございます」と言うと、安心した表情になって、「頑張ってね」と声をかけてもらった。こういう地元の人との会話は本当に元気が出る。

少し歩き出したらめちゃくちゃ晴れてきた。折角周到に雨の準備をしたというのに。天気は全然優しくない。
もしかしたら話しかけてくれたおばさんが晴れの女神だった可能性があるな。

再び雨具を脱ぎ、山道へ入っていく。

あと半分だ!
この標識を見た瞬間、少し感動している自分がいた。まだ達成してもいないのに、不思議だ。なぜかクライマックス感が自分の中であった。


その後は、私の東海道徒歩旅の話をずっとしていた。私はnoteに毎日徒歩旅の記録を投稿していたから、それを見ながら話していたらあっという間に時間は過ぎ、道の駅に到着。
友人はちょうど限界が近づいてきていたそうで、ベストタイミングでの到着だった。
ここには足湯があるということで、それを楽しみにしていたのだが、足湯は閉鎖されているみたいだった。残念だ。

海鮮丼が食べられるお店を発見したので迷わず入る。色々とメニューがあり、すごく迷ったのだが、海鮮丼を注文した。

海老やホタテはプリプリで、全ての食材が美味しかった。サーモンがめちゃくちゃ分厚く切られていたので驚いた。


その後は温泉に入るために、少し道をそれて20分ほど歩いた。温泉がある場所は山の上にあり、また坂道を上らなければならなかったが、流石にお風呂に入りたい気持ちが勝った。時間もあるのでゆっくりしよう。

良い眺めだ。朝から歩いてきたところが全て見渡せる。
島の形に沿って歩いていると、場所によってはこれまで歩いてきたところが分かる場所がある。午前中は海の向こう側を歩いていたのに、今はもうここにいると目に見えて分かるのは自信にもつながる。

疲れている時の風呂はやはり格段に気持ちが良い。露天風呂がついていたのだが、そこからの眺めが最高だった。歩いていた道中を見ながら風呂に入るという経験はなかなかできないことだろう。
足をアイシングして、さらに温めて、また冷やすという作業をしていると、自分の足でないように感じる。自分の足というよりは、何かの肉を下処理している感じだ。普段はこんなに自分の足を丁寧に操ることはないなと思った。

風呂から上がり、ゆっくりする。まだ1時半で、後10kmほどの道のりだから時間にはかなり余裕があった。
コンセントもあったので、充電させてもらいながら体を休める。
私はまだかなり元気だったのだが(昨日は午後からずっと体を休めていたので)、友人の方は少し疲れている様子だった。


3時までゆっくりした後、再出発。かなりのんびりとして体力を回復することができた。

ここから山をまた上っていく。

この辺りは歩道も全くなく、車や自転車だったら写真に収めることなく通り過ぎていただろうなと思った。


かなり上ったあと、カーブの先にさらに上り坂が見えたので2人で落胆したが、すぐに「さらに景色が良くなるってことだな!」と友人を励ました。友人には「ポジティブなりすぎちゃう?」と逆に心配された。

坂道をほとんど上り切ったところで、分かれ道があった。道の駅があるとのことだったが、結局引き返すことになりそうだ。
アワイチのコースを歩くことに決めていたので、コースを調べてみると、どうやらこの道の駅を通るコースになっていそうだ。
ここで妥協したら勿体無いと自分たちを励ましながら、後々引き返すであろう道を歩いた。

道の駅うずしおに到着。意外と近くて良かった。

景色が最高だ。完全に来て良かったやつだ。

玉ねぎソフトを購入。思ったよりも玉ねぎで、思ったよりも美味しかった。玉ねぎをアイスにしてこんなに美味しくなることある?


道の駅には平日にも関わらず多くの人がいた。老夫婦が自撮りをしていたのだが、スマートフォンの扱いに慣れていないようで、苦戦していた。老夫婦は一緒に一台のスマートフォンを持って自撮りをしていて、微笑ましかった。
記憶の中に映像として保存しておきたい風景だった。

あと60km!

足の痛みを感じながら歩き続け、今日泊まる場所に到着した。ここから野宿できそうな場所を探さなければならない。
漁港の奥の方が迷惑にならなそうだったのでそこに拠点を構える。

夜は友人のガスを使わせてもらい、インスタントのカレーうどんを食べた。温かいご飯ってやっぱり良いな。


友人とは小学校の時のサッカーチームが同じだったので、夜には思い出話もした。
今日は時間にも余裕があったし、ご当地のものも食べれたし、観光もできて、かなり満足度の高い1日だった。



灘黒岩〜丸山
歩いた距離ー28キロ。

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