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むかしむかし… 2019/09/15

日記

・ゼロワン3話。面白すぎて恐ろしいなぁ。まだ3話とは言え、あまりにも綺麗にできすぎている。めちゃくちゃ面白いけど、つい最近まで平成の凸凹をモロに味わっていたので、少し何か物足りなく感じてしまう。体がそういうものに蝕まれている。1話見たら1本春映画を観るなどして、上手いことバランスを取っていきたい。

・祖父母宅に行って、梨をもらってきた。

・何十年もタンスから出していないという、薄い掛け布団を整理のために出したら、カッサカサになった小さい虫のようなものが付いていた。本当に虫かどうかわからなかったので、グーグルフォトのグーグルレンズという機能で調べてみたら、案の定布を喰らう虫の幼虫だった。見た目がおぞましい。かなりキモい。

・グーグルレンズがあまりにも便利すぎるということを今回初めて知った。不鮮明な写真でも、それがなにか教えてくれるなんて…。テクノロジーきてる〜。1番感心したのは、適当に撮った風景の写真を読み込ませると、ちゃんとその場所がどこか当ててくれることだ。すごい。


・夜に、『ONCE UPON A TIME...IN HOLLY WOOD』をようっと観に行けた。公開初日に観たかったけど、なんだかんだ今日まで先延ばしになってしまった。

・これは…。すごい。映画の知識も60年代ハリウッドの知識もないけど最高だった。下に続く。









--------------  ネタバレ有り区域--------------

・これは、シャロンテートやポアンスキー監督などの理不尽に殺されたハリウッドの英雄たちを、映画の中で救う、という志を持って作成されている。だからこそ、当時のハリウッドと映画への愛と、それに向けての力がすごい。ワンスアポンアタイム=むかしむかし…。

・上映が終わり、映画館から出るまでは「残酷に、理不尽に殺された彼らへの救済」としてハッピーエンドのような気分になる。しかし、映画館から出て現実に帰ると、映画の中の世界と現実とのどうしようもない剥離が波のように押し寄せてくる。私が生きるこの世界では、リックとクリフは存在せず、テートたちは殺害された。あの、幸せなエンディングを見せられた分、その悲哀は何倍にも膨らむ。

ここからは思ったことがまとまらなかったので、スマホのメモ帳にザッと書いたのをそのままコピペする。全然文章としての体を成してないけど。

クリフとリックは、映画の中でテートたちを生かして救うための存在。救うためだけに彼らの人生と感情はあったのであり、作中世界での圧倒的な虚構としての役割を背負う。自覚なしのメタ的存在?
マンソンファミリーをぶちのめした時点で、現実が改変されて、テートたちが救われる。役割が果たされる。この後、5人で笑いながら家に入っていくシーンでリックは“あの世界の”ハリウッドの住人になる。

クリフ 孤独。
親友以上妻未満は、それはそう。なんだけど、リックには周りにいろんな人がいて、助けてもらう。少女とか、イタリアの監督とか妻とか。

クリフには、誰もいない。1人でアンテナを直して、1人でヒッピー村へ行き、そこで会った旧友もクリフのことを覚えていない。犬はいる。あと、妻殺しのナンチャラで人が離れていく。最後にはリックも離れる。
家への襲撃も1人で防ぐ。しかし、1人で救急車に乗り病院へ(これはクリフから言いだしたんだけど)。
こうしてクリフは、あの世界の人々との関わりを断たれていき、救急車で去る時点でワンス世界から離脱する…?テートを生かすという役目が終わったから。

リックは人間味のあるキャラクターとして描かれる。落ち目と言われて泣いたり、セリフ忘れて恥かいた〜!!とトレーラーの中で暴れて「もう酒はやらない!!!わかったな!!!」と真面目なことを自分に言い聞かせたり。小説の内容を少女に話したら自分と重ねて泣いちゃうし。でも、隣に超超スーパー映画監督が住んでるとわかったら、自信がついてあっさり機嫌回復する。演技褒められて超うれしそう。自分の出てるドラマ見て、「ホラ見て、今から出るよ!」とか言っちゃう。

一方、クリフは真顔でヒッピー半殺しにするし、麻薬とかアッサリキメちゃう。ラストシーンでも、クスリの影響があるとは言え執拗なほどにボコボコにして殺す。人間味のないキャラクターに思える。法律があるからという、若干無機質にも思える理由で少女と関係を持たないし。

リックは「登場人物」として、生きて、あの世界へと融合して、ワンス世界の住人になったけど、クリフはマンソンファミリーを殺すための「舞台装置」として生きて、装置なので役目を果たして消えていく。
2人ともテートを救うためにあの世界に生み出された虚構だけど、明確な違いがある。

・やっぱりクリフだけ、どこか無機質なキャラとして描かれている気がする。テートは映画館で「これに、私出てるんですよ…?」とか言ったり、観客が良い反応してたらウキウキになるし。かわいい。




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