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適材適所を実現するための環境整備

私が考える「適材適所」の実現のイメージは

「適材」が「適所」を求め、それをやりやすくする「環境」を整える

ということであり、その要素である「人」「所」「環境整備」のうち「人」「所」についてこれまで書いてきた。
ここからは、「環境整備」について書いていきたい。

環境整備

私が考える「適材適所」の実現にあたっては、「適材」が「適所」を求めることを容易にする環境を整える必要がある。

「人」が自身を把握し、「所」がどのような組織であるかを明確にできていることを前提とするならば、そのことがそれぞれ分かりやすく表現されており、その表現されたものを「人」「所」がお互い知ることができたら良いだろう。

もちろん、それにあたるものはすでにあって、「人」については履歴書や職務経歴書であり、「所」については求人票である。

しかし、現在の履歴書や職務経歴書、求人票の項目内容は、
『実際そこで働く上で』そこまで重要ではないと思われる項目にスペースを割きすぎており、『実際そこで働く上で』肝心の部分、つまり、
「人」「所」がそれぞれどのようなものなのかを表現するスペース
がわずかしかない。
そのわずかなスペースに、「人」が、自身がどのような者であるか、また、「所」がどのような組織であるかを表現しようとすれば、
そのスペースは大抵自由欄のようになっているため、
非常に見づらい上に要点を外したような内容になってしまう可能性が高い。

「人」「所」それぞれのことが表現でき、なおかつ見やすいように項目を変更(詳細に)したら、それぞれがどのような者(所)であるか分かりやすくなるのではないだろうか?

また、「人」が自身を把握したことや、「所」がどのような組織であるか明確にしたことをわかりやすく表現するにあたっては、どのように表現するかのサポートをする必要が生じる場合もあるだろう。
そういったサポートができる仕組みがあると良い。

人が働く所を慎重に選んだとしても、選んだところが合ってないということは生じる。
また、慎重に選んでいる余裕がなくとりあえずで選んでしまう場合もあり、このような場合はなおさらミスマッチが起こりやすくなる。

「適材」が「適所」を求めるために、今いる「所」から別の「所」へ動きやすくする必要があるだろう。

現在、転職は珍しいことではない。
しかし、なかなか転職に踏み切れない人も多くいる。
今いる「所」が「適所」でないと分かっていても、何とか折り合いをつけてそこにいるのである。
それは、今いる「所」を離れた場合、次に行ける「所」がないかもしれない、というリスクを避けるためである。

そのようなリスクを軽減する仕組みが必要であろう。

「人」が自身を把握するにあたって、その内容にはスキルに関することも含まれている。
具体的な業務と結びつきやすい、明確なスキルがあればよいが、その人に得意なことがあったとしても、それが具体的な業務とどのように結びつければよいかわかりづらいものも多くあるだろう。

「できること」を「職種化」するということができると、それを一つのスキルとして持つことを示すことができ、別の「所」へ行きやすくなるのではないだろうか。

ここまでは、「人」が自分で、自身を把握できるという前提で話を進めたが、実は、それを皆が皆スムーズにできるわけではないと思われる。
(現に私がそのようなことに着手したのは40歳を過ぎてからだ)

もっと早い時期にそのようなことを自分でする機会が皆にあったらよいと思う。

それは、せめて最初の就職活動よりも前、できれば、小学生の途中あたりから、そのようなことを学ぶ機会があることが望ましいと考える。

環境整備の内容

以上のことから私が考える、環境整備の具体的な内容は次のとおりである。

①履歴書、求人票の項目見直し
➁ハローワーク(公共職業安定所)の役割の充実化及び周知
③職種の細分化をすすめること
④学校教育の中で「自身を把握する」ために必要な力が付けられること、又はそのような機会が与えられること

これらの内容から、環境整備の役割を担うのは「国」であると考えている。

次からは上記について一つずつ書いていきたい。


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