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スクラムを学んで昨日より成長したい

転職を機に、所謂スクラム開発をおこなうチームにプロデューサーとして加わった私。基礎的なことを理解するためメンバーに勧められたこちらを拝読。理解を深めるために要約してみます。

本書について

スクラム開発の実践的な手法とポイントについて、マンガで平易に表現された一冊です。

ざっくり言うと

- ロールは目印、全員が責任をもち見積り、計画、評価を行う
- 頻繁に話し合いプロダクトバックログを常に整える
- Scrumは全員で体験し学んでいくための仕組み

スクラムのロールとイベント

スクラムにはプロダクトオーナー、開発メンバー、そしてスクラムマスターというロールがある。

プロダクトオーナーはプロジェクトで何をつくるかを決める。
プロダクトの結果責任をとる。開発チームを活用し、プロダクトの価値を最大化する。
バックログの優先順位を定める決定権を持つ。

開発メンバーは、バックログの内容から具体的なタスクに落とし込みを行いプロダクトを開発する。

スクラマスターは、チームの活動、プロダクトオーナーを支援しプロジェクトの推進を促す。

これらはロールであって、指揮系統ではない。役割や作業の分担はあっても全員で立てた共通の目標に対する責任はチーム全員にある。

全員で状況を把握し、行動計画を調整していくためのイベントは以下のよいなものがある

- デイリースクラム
- スプリントレビュー
- レトロスペクティブ

デイリースクラムは、チームの活動状況を共有し、スプリントゴールの達成を阻害するようなリスクがないかを日次で確認する。

開発メンバーは、前日の実績と次のデイリースクラムまでの予定、および困っていることや課題を共有する。
メンバーは共有された内容から懸念事項や気になった点があればそれを問いかける。
こうすることで、報告者本人でも気づかなかったリスクに気づくことができる

スプリントレビューは、スプリントで完成した成果物をプロダクトオーナーが確認する。
開発メンバーからプロダクトオーナに向けて実際に動作する成果物をみせてフィードバックを得る。

レトロスペクティブはメンバー全員でスプリントの実績をプロセスやツールなどの観点で振り返る。より効率的にすすめていくための改善点あらいだし、今後のアクションプランを検討する。


バックロググルーミングを行う

不確実性をはらむプロジェクトでは、実施すべきタスクの優先順位を常に見直していく必要がある。これを、バックロググルーミングという。
これを継続的に行うためには、現在のチームの置かれている状況と目指すべきゴールを全員が把握し、共通した理解をもつ必要がある。
お仕着せで依頼されるタスクをただ実施するのではなく、状況変化に応じて、「今すべきものはなにか」をメンバー全員で協議と合意形成を繰り返していく必要がある

スクラムは全員で体験し学んでいくための仕組み

 スクラムでは、自己組織化されたチームであることが求められる。それはチームの課題を自ら発見し、改善をくりかえすことができる組織である。

合議制ではあるけれど、責任の所在を曖昧にすることはなく、自らコミットした目標を達成するために、創意工夫を繰り返していくための仕組みである。

感想

 スクラムで利用されるメソッドやイベントには、チームの置かれている状況や、問題、目指すところをだれもが分かりやすい状況に可視化すること。また、そこでメンバー全員が主体的に情報共有や意見交換が活発になるような工夫がなされているのだと感じます。

プロジェクトの成功率をあげる仕組みというよりも、プロジェクトを成功に導けるチームになるための仕組みという印象を受けました。
 どれだけ個々のスキルが高いメンバーが集まっていてもチームとしての働きの巧拙は別の話です。

自分のように、エンジニアリングの専門家ではない人間が、多様なチームメンバーとともにポジティブなコミュニケーションをとり、プロジェクトを進めるのにも有益な手法であると感じます。

本書は平易で読みやすく、初学者の手引きとして最適な一冊だと思いました。

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