羅生門real

8冊目芥川龍之介(羅生門・鼻)

芥川龍之介と言えば、明治から昭和にかけて活躍した小説家であるが、この短編小説を薦められて、中学生ぶりに再読することにした。羅生門自体は現在存在せず、
こちらの記事によると公園の一部に跡地が残っている状態となっている。
https://buzzap.jp/news/20140814-rajomon/

実際の様子はこちら画像1

 面影もないですね。この羅生門の物語は大雨の中、下人が羅生門を訪れるところから物語が始まります。下人が羅生門を訪れるとそこは死体が大量に転がっており、一人の老婆が死体から髪の毛を抜いているところでした。下人は老婆が髪の毛を抜く理由を聞いて、怒り出し老婆から衣服を剥ぎ取りそのまま行方をくらまします。非常に先が気になる終わり方をしていますね。

この小説を読んで私は、「死」を行った人からは何をしても良い。という考えを改めるようになりました。「死人に口無し」とはよく言ったもので、確かに反抗や反対をする様子はないですが、そこでも生きている人と同じように丁重に扱う必要性を感じました。

次に「鼻」ですが、こちらも人の不幸をテーマに扱った作品になります。鼻が大きすぎる僧の悩みを解消するため、弟子が鼻を縮める方法を探します。解決方法を見つけて鼻が小さくなることに成功したのですが、その瞬間、周りはさらに笑うこととなりました。人の不幸が取り除かれると、人は再び不幸を感じて欲しいと思う不思議な生き物です。その皮肉がうまく描かれていると感じました。

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最後に今回読んだ文庫本の表紙が綺麗だったので載せておきます。

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読んでいただきありがとうございました。



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