見出し画像

第84段「人の最適化とトランペット」

例えば何か企画とかビジネスとかエンタメとか会社とか社会とかを何人かで一緒に生み出す時に、パートに分かれて作業しますよね。
その場合、例えば仕事が5つのパートに分担されて、それぞれ5人に割り当てられます。
でもそれはそれぞれが得意な個人にそれぞれ得意なパートを当てはめることではなく、何かを生み出すために必要な要素として完成形の理想像から区分された5つのパートだったり。
なので生み出す際に、やりたいことをやりたくない人がやったり、やれないことがやれない人にまわって来たり、その中のメンバーではできないこともやらなければいけなくなったりする。つまり全体の中での人の最適化って、なかなか難しい。

でも例えば、ロックバンドはふつうギター、ベース、ドラム、ボーカルだったりしますが(そこにシンセが入ったりしますが)、トランペットはなかなかいません。でもメンバーの中にトランペットの人がいたら、そのロックバンドの曲にはトランペットのパートが組み込まれます。というか、トランペット込みでかっこいい曲をみんなで生み出していく作業をします。するとそれで出来上がったトランペット込みの曲が、そのロックバンドのオリジナリティになったりします。

僕は企画とかビジネスとかエンタメとか会社と社会とかも、そんなロックバンドの名曲のように生み出せないかな?っていつも考えている。
やりたいことをやるために、やりたくないことややれないことを他者にやらせるのではなく、一緒にやる人がやれるパートややりたいパートを持ち寄って全体をかたち作ることで、そこからやりたいことがオリジナルとしてやがて新たに生み出されること。

人が今あるパートに合わせるのではなく、その人に合わせて新たにパートを生み出す。
それが人の最適化なんじゃないだろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?