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書評とかレビューとか

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2021年4月の記事一覧

“読みたい読者が本を作る” 海外マンガ翻訳家が挑む新たな出版の形|【インタビュー】翻訳家 原正人さん

寄稿した翻訳家原正人さんへのインタビュー記事がダ・ヴィンチニュースにて公開されました。 とってもエキサイティングな新しい出版のお話です。 宮崎駿や大友克洋も影響を受けた「バンド・デシネ」や「グラフィックノベル」市場に新たな道筋―― “読みたい読者が本を作る”海外マンガ翻訳家が挑む新たな出版の形「バンド・デシネ」という言葉をご存じだろうか。一般的にベルギーやフランスなどフランス語圏のマンガのことをバンド・デシネ(Bande Dessinée)、略してBD(ベーデー)と呼び、大

深淵をのぞく時、 深淵もまたこちらをのぞいているのだ|【レビュー】『皆殺し映画通信 地獄へ行くぞ!』

深淵をのぞく時、 深淵もまたこちらをのぞいているのだフリードリヒ・ニーチェ  別に『善悪の彼岸』を引くことにあまり大きな意味はないのだが、日本映画の深淵をのぞき続ける特異な映画本『皆殺し映画通信』の最新刊が出た。副題は“地獄へ行くぞ!”である。8冊目となる今回でもうすでに地獄めぐりは終わっていたと思っていたが、どうやらまだ地獄の入口にすら立っていなかったようだ。 『皆殺し映画通信』は映画評論家の柳下毅一郎氏が2012年12月から始めた同名の有料webマガジンである。知ら

カズオ・イシグロ最新長編『クララとお日さま』装丁家・坂川朱音さんインタビュー

webサイト「ダ・ヴィンチニュース」にて装丁家坂川朱音さんのインタビュー記事を寄稿しました。 坂川朱音さんは、吉本ばなな『TSUGUMI』や『だるまさん』シリーズや、カズオ・イシグロの翻訳版の多くを手掛けたた装丁家の故坂川栄治さんのお嬢さんです。

【レビュー】生き延びるために何を諦めるか? アカデミー賞最有力『ノマドランド』の原作本から見えるアメリカンドリームの嘘

ダ・ヴィンチニュースにて 映画『ノマドランド』の原作本『ノマド 漂流する高齢労働者たち』(春秋社)のレビューがアップされました。 映画はパンフレットが制作されていないので、映画の背景を知らいたいかたにはおすすめの一冊です。

読者さまからのnoteへのおひねりが振り込まれていたので本に替えてきました。

いつもありがとうございます。 先日、僕のnoteを読んでおひねりをくださった方々のお金がnoteから振り込まれていたので本を買ってきました。 本当にありがとうございました。 これからもよろしくおねがいいたします。 ベストセラーで読み解く現代アメリカ アメリカ人の欲望や不安や未来は、ベストセラーを見ればわかる。 「アメリカで話題になっている本はなんですか?」は、人気レビュアーである著者がビジネスリーダーたちから常に聞かれる質問だ。本の良し悪しというより、話題となる本は、