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天才少年は大人になっても夢を見るか?

『THE MAN VS SNAKE』というドキュメンタリーを観た。

1984年に『二ブラー』というビデオゲームで史上初の10億点を獲得したティム・マクヴェイ。これで彼は一躍有名人に。
その名はイタリアにまで届き、エンリコ・ザネッティ少年はティムを目標にして『二ブラー』のティムの記録を打ち破る。

『二ブラー』というゲームを詳しくは知らないけど、ヘビを操作してドットを食べていく『パックマン』の亜流ゲームで、10億点を獲得するには二日かかるという。
そして重要なのは『二ブラー』というゲームは大して人気の無いゲームだったということだ。
「二ブラー?なにそれ?」としょっちゅう言われる。
そんなゲームでも世界記録お打ち立てたティムはそれを誇りにしていた。

時は流れ、40歳になったティムは、それをまだ誇りにしていた。

そんななか、やはり子どものころは天才ゲーマーと言われ、「どんなゲームでもワンコインで永遠に遊び続けるられる」と豪語するドゥエイン・リチャードが登場。もちろんオッさんになって。

果たして二人の天才ゲーマーが40過ぎて再び『二ブラー』の真のチャンピンを決める戦いが始まるのであった!

興味の無い人間にはまったくどうでもよいことなんだけど、周囲の人々はティムに温かく、ティムの心の師であるゲームセンターのオーナー(60年代にマリファナやLSDにハマり、精神世界へと傾倒した人)が「ティムは挫折を知ることで成長する」なんて偉そうに語る。なんか皆さんとても純粋にゲームに没頭してらっしゃる。

子どもの時に一躍注目を集めちゃったあと、それをアイデンティティとしてしまうと結構切ない。
そういえば昔ワイドショーで自転車で日本一周して注目された小学生とか今どうしているんだろう?とか頭をよぎる。
それこそスプーン曲げの清田少年とかがティムとダブる。

イタリアのエンリコ・ザネッティは大人になって当然ゲームに興味を失って、今や格闘技にハマってる。ある意味真っ当に成長していて、ティムの土俵とは距離を置いているのが印象的。

とか思いながら観ていたら、最後はなんとハッピーな終わり方。

ティムは言う
「チャレンジに歳は関係ない。欲しかったらつかむだけ」

誰がどう思おうと
彼にとっての『二ブラー』は人生の誇り。

なんだよカッチョいいなティム!

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