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鎌倉で開催する禅とマインドフルネスの国際フォーラム ZEN2.0が今年のテーマを『つながり』にした理由


 鎌倉の禅寺、建長寺で2017年から開催してきた禅とマインドフルネスの国際フォーラムZEN2.0を今年は9月21日(土)、22日(日)に開催します。

 マインドフルネスが世界的に医療、教育、ビジネスなど様々な分野で取り上げられる中、今では日本でも多くのメディアで取り上げられ、本も出版されるようになりました。

 イギリスでは2015年の段階で、国をあげてマインドフルな国家『Mindful Nation UK』を目指すという宣言しています。
 ※ついに英国から始動――「マインドフルな国家」とは?(Part1)

 地球規模の自然災害、悪化する海外情勢、経済の行きづまり、格差問題が益々加速し、人工知能といったテクノロジーの進化によっても社会環境の大きな変化が予想される中、より一層、一人一人がマインドフルであることが世界で求められています。 
 
 ここで言う、マインドフルであるとは、固定観念で他者や物事を見ることなく、”今”という瞬間におきている現象をありのままに捉え(気づき)、反応的になるのではなく心の平静を保ち、冷静に対応していける状態のことです。
 鎌倉時代から武士達が禅を大事にして、心を整えていたことにも繋がりますね。

 ZEN2.0にも登壇頂いたA.T.カーニーの梅澤会長は瞑想について、
「商談の前に瞑想するようになってからは成約率も向上した。自分の周りで起きていることが、よく見えるようになったからではないか」
と分析をされています。(※朝晩に20分瞑想 A.T.カーニー会長「自律のすすめ」)

 このように仕事の場面で活かされることもマインドフルネスの一面ですが、それだけではなく、気づく力がつき、反応的になることが抑えられ、他者への共感性が増すこともマインドフルネスの効用と言われています。
 そういった意味でもマインドフルネスは多様性を活かし合う共生組織社会の実現への後押しとしても期待されるのではないでしょうか。

 企業組織のあり方において「ティール組織」という一つの生態系のような組織のあり方が注目されていますが、その組織としての生態系を機能させる為にも一人一人がマインドフルであることが大事になります。
 一人一人が自分の目的(Purpose)への気づき、自分の魂の思いへの『つながり』を得るためにもマインドフルネスはとても有効だと考えられます。

 そして一つの企業組織だけでなく、それぞれの多様な存在が連鎖し、つながり合う生態系のような共生社会(ティール社会)の実現の可能性について考えることは今後重要なテーマになっていくはずです。

 現在、様々な社会に潜む分断が浮き彫りになっていく中で、色んな角度で『つながり』への”気づき”を回復し、新たな『つながり』を創出していく可能性を見出していきたい。

 今回の3回目となるZEN2.0では、多様性を活かし合う共生組織社会の実現に向けた思いを込めて、

つながり』

というテーマを掲げました。

 今回は、禅僧、上座仏教の僧侶、キリスト教修道女、瞑想・マインドフルネス研究者、幸福学研究者、起業家、ロボット開発者、茶道家、インドの伝統舞踊家、食の関係者など幅広い分野の方々合計28名の方に登壇して頂きます。

 心と体のつながり、
 自分の魂とのつながり、
 他者とのつながり、
 国と国とのつながり、
 自然とのつながり、
 西洋と東洋のつながり、
 宗派を超えたつながり、
  テクノロジーと心(意識)とのつながり、
  経済、企業経営、事業創出のあり方についてマインドフルなつながり、
  世界に広がる禅のつながり、
  神道など日本の古来からの叡智とマインドフルネスとのつながり、

などなど、様々な切り口で『つながり』をテーマにマインドフルネス ・禅の可能性を考える機会となればと思っています。

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※登壇者の詳細に関しましては、こちらからご確認ください。

 今回、障害者サーフィンで世界2連覇を果たし、由比ガ浜をバリアフリービーチにする活動を展開された内田一音さんにも登壇いただきます。障害者の区別なくつながりを感じられる社会に必要なマインドは何なのか。

 また、少年院の子供達や犯罪被害者、福祉や介護の現場の人々にマインドフルネスを届けつつ、アメリカで広がるマインドフルネスの盛り上がりの中で、光の部分だけでなく影の部分に関して問題点について警鐘を鳴らしている関西学院大学の池埜聡教授にも登壇して頂きます。
 
  今回のZEN2.0が障害がある人も、苦しみを抱えている人も生きやすい『つながり』が感じられるマインドフルな共生社会の実現に向けて考えるきっかけにもなればと思っています。

 私自身も7年前からここ鎌倉で、”海外の方も来るような日本の古来からの精神性に繋がった新たな学び・体験の場”を造れたらという思いから活動する中で、マインドフルネスの実践の中から生まれる今への気づきー直観ーを大事にして、共同代表の三木さんとの縁をはじめ多くの方々とのご縁ー『つながり』ーがなければZEN2.0は実現できなかったと強く思っています。

今年のZEN2.0で新たな『つながり(ーご縁ー)が多く生まれたら嬉しいです。




※以下、ZEN2.0についての参考までに「感じる身体、実践する心」というテーマで開催された昨年のZEN2.0の映像と取材記事です。










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