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究極のグローバル志向でビジネスを拡大させ続ける男 水曜企画 note対談 十河 宏輔さん vol.1

水曜日なんで、恒例なんで、今週もやってきました、対談企画です。
ちなみに過去4回の記事はこちらから。マガジンにしてみました!




そして5回目となる対談相手はこちらの方です。

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十河 宏輔
1987年 香川県生まれ、33歳。大学卒業後、新卒でインターネット広告関連事業を展開する株式会社マイクロアドに入社。その後、東南アジア6カ国の拠点立ち上げを行う海外事業責任者、取締役を共に最年少で歴任。
その後2016年4月、AnyMind Group(旧AdAsia Holdings)を創業し、D2C支援事業やインフルエンサー関連事業を中心に、創業4年でアジア・中東・インドなど13ヵ国・地域17拠点で事業を展開する同社の事業成長を牽引。
Forbes JAPAN誌「日本の起業家ランキング」TOP20に2020/2021と2年連続での選出をはじめ、アントレプレナーとして国内外で複数の表彰歴を持つ。

ということで、AnyMindのCEOである十河さんとの対談です。
実は仕事っぽいですが、ちょっと前に提携もさせて頂いており、そのご縁もあって合わせて対談させて頂きました。

ぼくよりも若いのにエネルギー溢れすぎてて、すごかったです。
それでは早速本編どうぞ!



AnyMindの事業モデルの変化について

鎌田:AnyMindさんといえば、最初はマーケティングテックでしたよね? 気づいたらものづくりも手掛けていたりするわけですが、あらためて事業モデルの変化について、聞かせてください。

十河:はい、マーテック(マーケティングテック)で色んなブランドさんとのお取引実績を積みまして。そして、インフルエンサーのプラットフォームも当時から始めてました。鎌田さんにシンガポールでお会いした時もお話ししましたね。

鎌田:はい、話しましたよね。

十河:そんな形でブランドさんの支援やインフルエンサーさんの支援をさせていただく中で「物をもっと作りたいんだけど」とか「生産のところ困ってるんだけど」っていう話がちらほらきてたんですね。

鎌田:うんうん。

十河:当時、ユニクロさんの生産が中国からベトナムにシフトしつつあるタイミングだったんですが、僕、東南アジアにプレゼンスがあったので、東南アジアのいくつかの工場に話しに行ったら、意外とウェルカムしてくれまして。
工場の情報ってWEB検索では得られないので価値が高いなと。優れた生産工場と、ものを作りたい人や企業のマッチングをすることには、ビジネスチャンスがあると思ったんです。

鎌田:なるほど。

十河:そこで、誰でも簡単にもの作りができるようなプラットフォームにしたらいいんじゃないかなと思って始めたのがもともとのきっかけですね。

鎌田:十河さんが自分で工場を回ったんですか?

十河:はい、このAnyFactoryは僕が最初から始めた直轄事業なので。タイやベトナムのメンバーと一緒に僕自身で工場回りもしました。生地も工場によって全然違うので、生地だけ自分達で仕入れるとかもしましたし。

鎌田:へー。

十河日本の企業が東南アジアで工場探すのは大変だし、個人だと商社を入れられるほどロットが積めないから、僕らみたいなプラットフォームが重宝されるよね!という感じでタイミングにも乗れたのかなと思います。

鎌田それまでやってきたマーケティングから、急に「生地がいくら」みたいな話になるってことじゃないですか? 東南アジアに地理的アドバンテージはあったにしても、生地ひとつにもノウハウが要るわけで。「これがいける」とか「ピンときた」っていうのはどんなところにあったんですか?

十河:インフルエンサーさんのD2Cブランド支援に関しては、そもそもインフルエンサーマーケティングのパワーにビックリしたんです。紹介したら100件とか1,000件のコンバージョンが入ったりする。普通にデジタルマーケティングやるより効果いいんだけど・・・と。

鎌田:うんうんうん。

十河:そして、こだわりがある方々が多いので、本当にいいと思う物じゃないとPRしないし、なんなら自分で作りたいという人たちもいる。そこにこのソリューションを当てていったらよいのではと感じました。

鎌田:うんうん。

十河:しかも、その生産のところも、僕らが使っているマーテックのノウハウと近いところがあったんですね。どの工場とどの企業を組み合わせるかというマトリクスを最適化する作業が必要で、その最適化をした情報が価値になると思ったんです。



シンガポールで事業を始めた理由


鎌田:その頃ってちょうど僕らもインフルエンサーマーケティング事業を立ち上げていった時期ですね。そこからGROVEさんを買収しようとなるまでは早かったんですか?

十河:GROVEに関しては約1年前ですが、その前に「Moindy」というタイのMCNをM&Aする機会があったんです。
今日は鎌田さんの前なんで言っちゃいますけど、その時、UUUMさんみたいな会社と組めれば最強だよねって思ってたんですよね(笑)

鎌田連絡くれればいいじゃないですか!その時!!(笑)

十河:いやいやー(笑)UUUMさん海外やられてなかったし、僕らも日本やってなかったんで。

鎌田:ま、そうですね。領域がちょっとずれてましたからねーお互い。

十河ただ、専属クリエイターがいて、しかも、そのクリエイターさんとの距離が近い会社と、うちのインフルエンサーマーケティングのプラットフォームがつながれば絶対うまくいくじゃん!って思ってたんですよ。
その時、タイにフォーカスしていたので、そういう会社をさがしていった結果、MoindyをM&Aすることになって。

鎌田:うんうん。

十河:それが決まったのが2017年末くらいですが、タイでうまくいったんで、東南アジア中心に事業を広げたという背景です。

鎌田:なるほど。僕が十河さんに最初に会ったのもシンガポールでしたし、タイが気になっていたという話もだし、日本以外から着手していったというのは、十河さん的にどういう考えだったんですか?

十河もともと、世界どこでも通用するビジネスを立ち上げたいと思ってたところはありました。

鎌田:うん。

十河:なので、グローバル展開しやすいところからスタートしたいという思いでシンガポールを選びました。地理的にいろんな国にアクセスしやすいのと、台湾のテック企業やFacebook、Googleなどが、APACのヘッドクォーターをシンガポールに置いているので、僕らも同じようなスキームがいいかなと。

もともと前職時代から東南アジアにいたのと、人口が5億人くらいいますし、間違いなく伸びるマーケットだと思っていたので、そこで勝負していきたいというのもありました。そして、日本とか台湾、インド、他のアジアの魅力的なマーケットに関してもタイミング見て進出していったという感じですね。

鎌田:AnyMindさんの企業サイト見ると、ボードメンバーが多国籍でいろんな人がいて、どうやって連れてくるんだろう?と。十河さんは相当な人たらしなんだろうと僕は思ってます(笑)

十河:(笑)ありがとうございます。M&Aで買収した会社の社長さんをボードに入れいいくという戦略です。海外展開していく上で、現地でちゃんとした経営者がいないとなかなか回っていかないので、そこは僕らも苦労している点なんですね。M&Aを通じて社長を採用できるっていうのはすごく効果的な手法なんじゃないかと3-4年くらい前から気付き始めました。



「この人って言えばコレだよね!」尖った人たちの物販を支援


鎌田:なるほどーいろいろ買収していく中で、急に十河さんがファクトリーやりたいんだよねって言った時の社内の反応ってどんな感じなんですか?

十河いつも「えっ?!」みたいな感じです(笑)僕だけ新規事業をずっとやってるので。

鎌田:うーん(笑)

十河:でも、話せば皆、最終的には理解してくれるっていう感じですね。
今、僕が注力している領域が、生産と物流領域なんです。ものづくりから、ストア構築、マーケ、販売、物流と全部繋がっているので、サプライチェーン全域をカバーできるようなソリューションをしっかり作っていきたいなと思っています。そういう意味で足りていないところが、生産と物流で。

鎌田:例えば、他社のECとか見ても、結局売上の大半がトップ層が大半を占めますみたいな感じになっているじゃないですか。

十河:はい。

鎌田:十河さんが目指す世界観って、そういったトップ層だけじゃなくマイクロインフルエンサー達も支援するみたいな感じなんですか?

十河:僕らは物販ビジネスに関しては、フォロワー数というより、どれだけ尖っているか、個性とか、どれだけそこにパッションを持っているかみたいなことを意識しています。

鎌田:なるほど。

十河「この人って言えばコレだよね!」みたいな尖った人たちって物販のコンバージョンレートが非常に高いんです。
トラフィックを持ってくる力は強くなかったとしても、非常に効率的に物販ビジネスを回せるというのが分かってきているので、データ分析をちゃんとしながら、そういう尖ったクリエイターさんに合うマネタイズ手法を提供できればすごくいいなと思います。

鎌田そういう意味では、ECサイトへのトラフィックの支援もするんですか?

十河:はい。ただ、最初に関してはクリエイターさんの力に絶対依存するんですよね。

鎌田:うんうん。

十河:でも、継続的にブランド化していくには、デジタルマーケティングやSNSマーケをしっかりやって、クリエイターさんのファン以外にも、モノ自体の良さやブランド自体の価値を感じて購入まで至るような層を獲得していかないといけないと思っています。初速に関してはクリエイターさんに依存するモデルにはなっちゃうと思うんですけど、中長期的に育てていくためには、そういったご支援も必要と考えています。

鎌田:そこまでやれるようになったら、めっちゃいいですよね!

十河:そうですね。もともとデジタルマーケティングが本業というか(笑)そこはしっかりやっていきたいです。

鎌田:(笑)



独立した理由、就職をはさんだ理由

鎌田:ところで。十河さんってなんで独立したんですか?って聞かれるときいつも何て言ってるんですか?

十河もともと起業したかったんです。両親とも経営者家系だったのもあって、小さい頃から社長になりたいと思っていたんですよね。

鎌田:へーーー。

十河:前職時代もサイバーエージェントの子会社の役員をやらせてもらって、東南アジアの統括をやってたんですよね。

鎌田:サイバーエージェントと東南アジアってイメージつながらないですね(笑)

十河:東南アジアにサイバーエージェントの子会社は2つあって、サイバーエージェント・キャピタル(CAV)っていうベンチャーキャピタルと、マイクロアドっていうアドテクの会社で。

鎌田:あー、はいはい。

十河:僕は、アドテクの方の東南アジア拠点を統括してたっていう感じですね。

鎌田:なるほど。

十河:現地法人の社長をやらせてもらっていたんですけど、どちらかというと営業会社を作るっていう感じだったので、それはそれで面白かったんですけど、ビジネスモデルや自分達のプロダクトを作るとかにも興味があったので独立したって感じですね。

鎌田:面白い。ずっと独立志向だったんですね。

十河:そうですね。

鎌田:よく聞かれると思うんですけど、学生から直接独立せず1社挟んだ理由はなんですか?

十河:いや、最後の最後まで悩んでたんですよね、実は。

鎌田:へーーー。

十河:内定者インターンをやらせてもらって「ちょっと違うかなー?」「独立しようかな?」と思ったりもして、ほんと最後の最後まで悩んだんですけど。

鎌田:うん。

十河:やっぱり、インターネットのビジネスで起業したいなって思ってたんで、一旦会社に入ってネットの王道のビジネスを学びたいなと思ったんですね。僕2010年入社なんですが、当時、インターネットのビジネスっていうとマネタイズの主流が広告だったので、やっぱりネット広告を学べるところが一番いいんじゃないのかなと。

鎌田:そこを辞めて、シンガポールでグローバル目指すぞというとき、ツテとかあったんですか?

十河:前職時代にシンガポールの会社も見ていたので、ひと通り法人設立から立ち上げ、グロースみたいなところは一応、全部経験はありました。
とはいえ改めて新規の顧客開拓や仲間集めは大変で、とても泥臭いことも多かったですね。営業から現地メンバーとのコミュニケーションや管理業務まで、本当にめちゃめちゃ仕事してました。結果的には1年目からしっかり成長軌道に乗せることができましたね。

鎌田:へーーー。僕も昔、UUUM作る前「シンガポールで独立?」と思ったこともありますけど、言葉も話せないしツテもなく「なんでシンガポールに行くんだろ?」くらいの状態で、毎回、買い物して帰って来てましたね(笑)

十河:(笑)

鎌田:無駄にどこの店が美味いとかはわかるんですけど(笑)それをヒカキンさんがシンガポールに行くっていったのでお店教えたのに、全然行ってなくて、何してたの?って聞いたら「スティーブン・タイラーとコラボしてきた」って言われたので、そこからぼく、一緒に会社を始めたんですよね、シンガポール、懐かしい。



-以下、対談vol.2(4月7日公開予定)に続く-







最後に。
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