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居場所は出来るもの

ゴミ部屋。狭いからゴミ部屋になるのか。本人がそのほうがいいと思うからか。
このような部屋の家財処理の依頼があります。世話人は受付で実行部隊がいてしてくれるのですが、
こんな部屋だと確かに日中いたくない。
先日、転居の対応をさせていただいた人は日中、部屋にいたくないから競艇や街をぶらぶらすると話していました。
その部屋はラーメンの汁がこぼれてほったらかしにしていたからか畳が腐食し、布団にひっついてそこから虫が大量発生して
すごい臭いがありました。そのような部屋にいつからなったのかわかりませんが、6年住んでいたとのことです。
この部屋に日中おりたくないんやと84歳の相談者は話してくれました。
その方の居場所は住之江競艇。毎日、券を買いに行くんや、それが生きがいやと。
その方の収入から思うとあまりはまらないようにしましょうねと言いましたが、それをなくすとどこでなにをしていいかわからない。
その居場所を取り上げることはできない。
カラオケの会も頑張って地域で告知したわけでもなく、自然と地域の方々が集まってきていました。
それには理由がある。遠方に引っ越しても何年後かに戻ってきたよ!とまた参加されている人もいる。
引っ越し先はなにもなくて面白くなかったんだよ。
朝起きて今日はなにをしようかと考えなければならない。
それがしんどいんや。参加者からよくこの話を聞きました。
だいたい、参加者の方は高齢者で生活保護受給者。働く体力もないし、気力もない。毎日、目が覚める。
何もすることはない。ただ、好きな歌が歌えたら。
それで人と繋がっていたら。だから、カラオケの会にくるんや。ここに来たらみんながいる。
居場所は作るものではない。自然とできるもの。
カラオケの会はたまたま地域ニーズにあって、自然と人が集まって14年も続けてこられました。
参加者の人が喧嘩もせず、助け合って会は運営されていました。
目の不自由な方が参加者にいて、歌詞はいつも覚えて歌われるのですが、覚えてないとこころもある。
そんなときは、他の参加者が歌詞を読み上げてあげる。
そんな助け合いがあって、会は運営されていました。
再開を強く望みます。

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