温泉のレジオネラ属菌について

レジオネラ属菌について。

福岡県の温泉旅館で、レジオネラ属菌が基準の3700倍検出された、と報道されています。

めざましどようびと、めざましTVに出演しました。

小生は、20年以上前からレジオネラ属菌問題に取り組み、平成13年ごろからのレジオネラ属菌問題では、国と各保健所等と情報交換して、その後の衛生管理についての方法を、決めていました。

報道を見ていますと、専門家として、何人かの方がコメントしていますが、間違いと勘違いが目立ちます。

まず、レジオネラ属菌は、温泉浴槽で「発生」はしません。

外部からの混入で、「増殖」します。

また、「かけ流し」と「浴槽循環」だけではなく、組み合わせた「かけ流し循環」方式もあります。

「かけ流し循環」は、20年ほど前に、小生が命名しました。

では、衛生管理はどうなっているのでしょう。

かけ流し温泉では、毎日換水が必要です。

塩素系薬剤を注入していない温泉もありますが、かけ流し温泉であっても、基本塩素系薬剤の注入は必要です。

保健所によって、見解の違いはあるようです。

浴槽循環では、1週間に一度の換水でいい、となっています。

これは、濾過器手前から塩素系薬剤を注入し、なおかつ毎日「逆洗」を行っている、という大前提によります。

さらに、通常の浴槽循環では、一年に一度、24時間運転では、一年に2度、配管滅菌が必要です。

「かけ流し循環」では、衛生管理は「浴槽循環」での対応となります。

かつて、浴槽の床に髪の毛が沈んでいる温泉がありました。

それとなく聞きましたら、換水は「していない」との回答。

いわゆる、かけ流し温泉でしたが、2度といかない、と思いました。

20年以上前から、温泉におけるレジオネラ属菌問題は、ずっと言われ続けていますし、今でも感染される方もいます。

衛生管理にかかる費用は、1ヶ月にしましたら、数万円です。

悪徳業者が、年間何百万円も請求していた、ということも聞きました。

しかし、温泉コンサルタント®️が依頼を受けて対策をしますと、保健所向けの報告書を作成しても、月間換算で数万円です。

お客様の立場に立って、もう一度衛生管理の徹底をしてほしいです。

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