見出し画像

KONAMIN ROCKFESTIVALを終えて



12/11〜17まで渋谷ギャラリーコンシールで行われた「佐野小波」exhibition KONAMINROCKFESTIVAL'2023に出展させていただきました。ご来場いただいた皆さま、誠に有難うございました!


まず佐野小波(こなみん)とは(ここ見に来てくれてる方は知っているだろうけど一応リンク)


KONAMINROCKFESTIVAL'2023とは

通称 #こなみんフェス
豪華メンバー
フェス飯、DJタイム、グッズと盛り沢山の内容



小波さんとの出会い


初めて小波さんを見たのはSNSの中だ。ケンタソーヤング氏がSNSにアップした着物でギターのやつ。確か多分その前にも見ていたはずだがとにかく、その写真を見てかっこいい!と思った記憶が鮮明にある。ちなみにケンタさんを知ったのは確か鳥とのモノクロのやつ。2人ともその写真見る前からおすすめに出てきてフォローしてたけどすごく認識したのがその辺。その頃はまだ私は写真を始めていない。

そして写真を始めた後、小波さんに直接お会いした(見かけただけ)のはアイドンノー展VSのケンタさんブース。その時の展示写真の中にその写真があって感動してた。

その後ケンタさん主催の「漫画脳展」にお誘いいただき同じく出展されていた小波さんとお話しすることとなる。

漫画脳展後からしばらくして小波さんを撮らせていただくこととなった。

このLINEに対し「いや既に主人公でしょ…」と率直に思った。そして胃がちょっとキュッとなったw

まるで天下一武道会で優勝してんのに「オラ強いヤツとたたかいてぇ」と言い放ちスーパーサイヤ人になるどこかのジャンプキャラみたいだ…。あれ…なんか既視感。


KONAMINROCKFESTIVAL'2023への参加

今回の展示の全体テーマは「アイデンティティ」と聞いた。佐野小波の小波のアイデンティティと私達出展者のアイデンティティ。

展示をするにあたり、私のスケジュールの都合で展示用の再撮影は難しそうだったので展示のことを考えながら小波さんを撮影させていただいた時の全データを見返していた。

一枚の写真に目が止まる。


額装展示写真「鼓動」

この一枚の写真に目が止まってから、撮影をしたその日一日の記憶が溢れるように回想された。

この体験を展示にしようと思った。

額装写真タイトルは「鼓動」こちらはThe1975の楽曲「The Sound」から意味的引用しています。(5月のアジアツアーの横浜ぴあアリーナ参戦しました!最高だった!)

※ 実はアイドンノー展プライマルの展示タイトルもこの歌の歌詞のワンフレーズから

展示名「Lond」

展示名のLondは楽曲形式の「rondo」 のスペル変えの造語です。異なる旋律を挟みながら、同じ旋律(ロンド主題)を何度も繰り返す形式を、写真を撮る瞬間、時が止まるようなハッとした瞬間のまるで自分の鼓動、さらには被写体の鼓動さえも感じるような体験と撮影データを見返した時のその日1日の記憶が蘇るような回想体験を重ねてインスピレーションを起こし、それを助長する楽曲をイメージし制作した。

展示形式としてはヘッドホンを使って楽曲を聴きながらブック、額装写真を見ていただく没入型のインスタレーションにした。さらに写真体験と音楽を紐付けて展示だけでは無いフェス感を出そうとCDショップの視聴ブースを意識した。

またLondは「layman's opus is never die.」直訳で「素人作品は死なない」という自作の言葉の頭文字の造語にもなっている。


撮影時の心境

小波さんを撮影する際、良さを引き出し作品とするには「プロカメラマンほどの腕があるわけでもなく、一流写真作家でもなく天才アーティストでも無い私」が勝負するためには私には何ができるだろうかと考えました。

自分にできることは相手を良く見て、撮る。撮影をする上でただただ純粋に当たり前のこと。その上でできるならば自分としてもSNSで見たことが無い小波さんの表情を撮りたかった。

それは図らずも普段私がポートレートを撮る際の手法とマッチしていた。(小波さんから撮影時の話を聞いた被写体さんの中には撮られたくないと思った人もいるかもしれないw)

小波さんほど場慣れしている人に対して見たことの無い表情を撮るということは容易ではない。それに対して何ができるだろうか。ひたすらに考える。

撮影時間の中でその瞬間は絶対に来る。まるで長い映像作品を見ている最中、美しいと思った瞬間に一時停止を押していくように無心にシャッターを切る。


そうした撮影時の体験も今回展示したBOOKの構成と音源の展開に反映されている。


音源

Reminiscenceとは「回想」

音源「Reminiscence」

今回視聴用に制作した音源はDEJOTA E HIJOの「Follow us」というEPをサンプリングし分解、再構成し音を足して曲にした。

Follow usを分解、再構成することでSNS時代の現代社会においてSNSで知り得た佐野小波という人とリアルでセッションできることと、それによる新しい可能性も表現した。

音源を制作した経緯としてはまずはコンセプトであるROCKFESTIVAL'であることを意識したこと。沢山のインパクトがある作品に囲まれるであろうこと、そしてフォレストという場所柄没入しにくい位置というのを意識してヘッドフォンで作品にダイブして欲しかった。そして先にも記したが、長い映像作品を見て、一時停止しながら進んでいくような体験が少しでも伝わればと思った。回想のように全部見た後にページを戻したりもう一度見たりじっくり見たりとして欲しかったので音源を5分と長めにした。


BOOK

Book「Reminiscence」カバー写真
#1
#2
#3a
#3b


#4
#5a
#5b
#5c
#6
#7
#8
#9
#10a
#10b
#11
#12a
#12b
#13
#14a
#14b
#15
#16
#17
#18
#19
#20
#21
最後の一枚の解像が低いのは私はまだまだ佐野小波を知らない。という意味を込めて。
知れば知るほど奥が深い人だと思った。
裏表紙。
SNS、展示も含めて初めてニコパチを出した一枚。
なんだかんだやっぱ笑顔って良いよね。



まとめ

アイデンティティを考えた時に私の根幹にあるのは天才にはなれなかったという劣等感だ。よく言われる「何者にもなれなかった先に辿り着いたのが写真」の1人なのかもしれない。卑下するつもりもないが虚勢を張るほど若くもない。そんな私に出来ることは写真と被写体にただ真摯に向き合うことしかない。「layman's opus is never die.」「素人作品は死なない」は、私は何者でも無いのだから恐れる必要も無い。という祈りのような意味も込めている。「素人作品に死角無し」とも意訳できるが展示について全力で理論武装する私自身への風刺のようでもある。何はともあれこれからも恐れずに純粋に「見て」「撮る」という行為を楽しんでいきたい。

小波さんの要望に応えられたかどうかはわからないが黒のイメージの強い私の写真だが、回想の中で佐野小波の周りには光が溢れ紛れもなく主人公だった。




さいごに

ここまでお読みになっていただきありがとうございます。また、ご来場いただいた方々、展示の見やすい日中の在廊が少なく説明が足りない部分も多かったと思います。申し訳ございません。そして色々なところに意味を持たせたりはしつつもまずは写真で勝負をしたいと思うところもあり説明を少なめにしてしまう性分なのですがもし次回何かの展示に出ることがあれば展示解説を先にnoteに記しておくのも有りかなぁと思っています。日々反省しアップデートしていけるよう頑張ります。DM等で感想くださった皆さま、お一人ずつしっかり拝見して順次お返事させていただきます!ご来場誠にありがとうございました!

運営のケンタさん、デザイナーのブンキさん、展示出展者、フード出展、DJの皆さま、ご一緒できて光栄でした!
そして佐野小波さん、改めて小波さんの被写体力だけで無く人間力の高さ、プロデュース力、人望の多さを痛感しました!10周年おめでとうございます!今後とも1ファンとしても応援しています!また撮影させていただける機会があればさらにレベルアップしていられるよう日々精進しますので今後ともよろしくお願いいたします!ありがとうございました!感謝と愛とリスペクトを込めて。



追記


今年9月には「アイドンノー展プライマル」にお誘いいただき参加した。そこにも小波さんはいた。偶然にもアイドンノー展VSでケンタさんが展示していた場所とほぼ同じ位置に展示をした。(正確にはお隣)ご縁に感謝。よろしければこちらもご覧ください。


他の出展者の方のnoteはこちら↓(随時更新)





BOOKには入りきらなかった写真達



最後までご覧いただきありがとうございました。需要はあるかはわかりませんが使用機材、用紙等記しておきます。


Nikon Z9
50mmf1.2
28mmf2.8
70-200f2.8
全て自然光で撮影

編集は全てlightroom モバイル

【Hahnemuhle】FineArt Pearl
(額装、BOOK共に)


今回BOOKにはあえてカバーを付けなかった。
展示後回収したBOOKのボロボロ になり具合で沢山の人に手に取っていただけたことを実感。感謝🙏✨


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?