国の宝と親の宝

どうも。仮名です。
冬季五輪で盛り上がっている中、私は特に何も考えずニュースのハイライトなどを見て
同い年くらいの子がすげぇ…という謎の焦りを感じています。

そんな五輪で、怪我の復帰戦がオリンピックだった羽生結弦さんが金メダルを獲得しました。
すごい偉業だな、と思いました。
いや、そりゃすごいのは当たり前だし、誰がどう見たって王者の復活だって思いますよね。実際そうだと思います。

私実は、羽生結弦さんと1つしか年が違わないんです。
これって、すごいと同時に私はすごく悔しいと思いました。
同い年と言っても過言ではない年の人が、世界中の人から応援され、名前を轟かせている。
対して私は、特になんの偉業もなければ名前だって売れてないし、夢である小説家ですらまだまだ遠い。
こんな悔しいことって、ほんとにないなって思ったんですよ。

ところで、私は冬季五輪でそこまで盛り上がるタイプではありません。
というか、スポーツは見るよりやりたい派(今までスポーツを真面目にやったことないけど)なんですよね。
だから、五輪であろうが冬季五輪であろうが、そこまで注目してなかったんですよ。
それは羽生さんに対しても全く同じなんですが、なぜここにその名前が出てきたかというと、母親が羽生さんの大ファンなんですよね。

当時、まだ専門学生の頃。離婚して別居してしまっている母の家に行ったときです。
母が羽生結弦さんの演技を見て涙したんですよ。
私は母を自分の作品で泣かせたことは1度もないと思うと、全く興味のなかった羽生結弦さんに嫉妬してイライラしてめっちゃ嫌いだわこの男(失礼)と思ったんですよね。

半分八つ当たりみたいに、
「私とコイツ(羽生さん)、どっちが大事なん?」
と聞いたとき、母はきょとんとした顔をして、
「羽生くんは国の宝やけど、アンタはうちの宝やん。どっちが大事とかなくない?」
と言われた時、腑に落ちなさすぎてまたへそを曲げてしまいました。
これを聞いた時、実に二十歳の頃です。
自分ってほんと子供だなぁ、と思いながらもイライラは止まらず、大号泣する母親を放置してゲームしてました。アホス。
今では意味を理解してはいますし、納得もしてるけど、やっぱり悔しいなって思うことがたくさんあります。

ただ、悔しさと嫌いは全然違う感情だし、もう大人だし。笑
母にそういうことを言うのはなくなったけど、私の小説家の夢は母への恩返しだから。
早くならなきゃ。早く本屋さんに並べてもらわなければ。
そういう気持ちが羽生さんに対しての過剰すぎる嫉妬を生んだんだろうなぁ……。
私の夢の話は後日、機会があれば書きたいけど、いつになるかは未定で。
とりあえず、私の嫉妬のはけ口にしてしまった羽生さんには申し訳ないけど、これからも多分応援しながら嫉妬し続けると思います。
スケートが好きな人はすいません。笑
でも、嫌いとかそういうのではホント違うんです。(必死)

そういう訳で、母が羽生結弦さんでインスタを荒らし始めてから、初めての冬季五輪開催だったのですが、それまでに怪我をしてしまっていた羽生さんには、勝手に期待をかけていました。
母の応援する〝国の宝〟が復活し、メダルを取らなければ許さないとさえ思っていました。
それが、私の期待なんて軽々と超えて金メダルですよ。五輪で。金。
偉業どころか天才だとさえ思いました。
そんな彼のニュースが流れる中、私は私でたくさんのことを見聞きして、そしてアウトプットしていく……。
私の思い描く未来が近くさせるために。
そして、母の口から「アンタは国の宝」って言わせたい。笑
当面の目標にしたいと思います。
そんな母は、羽生結弦さんの演技を見ている時に歯を食いしばりすぎて仮歯が取れたそうです。さすがにやりすぎだと思うよ、我が母よ。

では。

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