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「美しい」戦略の条件

こんにちは。
トライバルメディアハウスでマーケティング担当をしている亀井(@kame1da1k1)です。

現在、私は勤めているトライバルメディアハウスの教育プログラムの一貫である「Tribal Professional Academy」のチューターをしています。(以下テンプレ)

私たちの代表の池田(@ikedanoriyuki)が通年で講師を努め、経営戦略や競争戦略、財務会計、組織行動論、マーケティング、行動経済学や社会学などの「理論」を学ぶ。課題図書を読み、事前にnote上に「感じたこと」や「学び」に関するアウトプットを行って、当日単語テストを実施し、その後社長を含む場で主に自社を題材に議論を行う。それを隔週で行うカリキュラム。

今回のテーマは「競争戦略」です。
今回のnoteでまとめている「戦略」とは、事業(競争)戦略を指しますが、どんな戦略であっても必要な要件になるのではないかと思っています。

今回の内容をまとめるにあたり、課題図書となっていたのはこちらです。

前提条件

競争戦略でめざすべきゴールとは何か?
それは業界水準以上の利益です。相手を打ち負かすことでも、最高を目指すことでもありません。

そして利益を算出する計算式は単純です。

売上 - コスト = 利益

つまり、高い利益を獲得するためには、売上を伸ばすかコストを下げる、あるいはその両方を目指すことになります。(両立は可能であるとポーター先生は説いています)どれを目指すのかを先に定める必要があります。

では、タイトル通り「美しい」とされる戦略の条件を見ていきましょう。

コンセプトはあるか?

戦略のコンセプトとは「目指すもの」「なりたい姿」「ミッション」などで表すことができるものです。

それ自体が戦略の根幹を成しており、扇の要であり、打ち手のすべてがそこに帰結されるものを指します。

たとえばスターバックスだと「サードプレイス」、サウスウエスト航空は「空飛ぶバス」、楽天は「エンターテインメントとしてのショッピング」だと言われています。

コンセプトをどれだけ突き詰めることができるか。まさに家を建てるのと同様に大黒柱をまずは建てる必要があります。

一貫性はあるか?

すべての打ち手がしっかりコンセプトに帰結しているかどうかを指します。
「あらゆる顧客をあらゆる方法で満足させることはしない」ということが重要です。

戦略に必要なのは「選択」コンセプトを実現させるためには、何かを「あえて」捨てるトレードオフを組み込む必要があります。

打ち手同士が響き合っているか?

打ち手と打ち手の間にシナジーがあるかどうか、を指します。
ピタゴラスイッチのように、1つの仕掛けが動くと次の仕掛けも動き出すような仕組みがあるか。
打ち手と打ち手が、それぞれの効果を高め合うことが望ましいです。その打ち手があるからこそ、他の打ち手が輝いているような状態です。

ZARAは一等地に店舗を出し集客力を高めています。そして短いサイクルで多品種少量生産を行っています。この2つの打ち手が、「集客力の高さ故に新しい製品がどんどん売れていく」→「いつも新しい品揃えがあるというイメージの醸成」→「新入荷を物色するために来店する」という好循環を生み出しています。

一見不合理なものが組み込まれているか?

一見不合理なものがあると、模倣困難姓という障壁を一気に築くことができます。あるいは、模倣されることで逆に差が開くという現象を生むことも可能です。。

不合理である選択をしているからこそ一貫性が生まれ、打ち手同士が響き合っている、という状態に導かれているというのが理想です。

その一手だけを見ると不合理であるという選択。しかし他の打ち手との相互作用によって合理的に転じるという論理が働いているか。

競争の肝は「無競争」になること、あるいは高い参入障壁を築くことです。
合理的な打ち手ばかりでは、模倣で追従する競合を生みかねず、結局最高を求める競争になってしまいます。

できるのか?

当たり前ですが、実現可能性があるのかどうかです。

リソースは限られています。その限られたリソースの中で実現できるのか、というのは大切な視点です。

語れるか?

私は一番大切なのはこれだと思いました。

あれがこうなって、こうなるからこそ、こうなって、売上が増え、利益が儲かる。

そのようにストーリー仕立てで、相手に語ることができるかどうか。
そのストーリーを聞いて、聞き手は何が起こっていくのかを映像として再生できるかどうか。

他所で調べたベストプラクティスを箇条書きで並べ立てるだけでは良い戦略だとは言えません。ストーリーとして語ることができ、聞かせた相手の琴線を震わすことができる戦略。それが美しい戦略にもっとも必要な条件なのではないでしょうか。


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