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北京五輪のフィギュアスケート個人を見て。

世界選手権の感想を書くために放置していたものを今さらひっぱってきてしまった、おまぬけさんササメケです。
見た時の気持ちのままをあえて、残しておくことにします。
単純に面倒だったとも言えます。


スポーツ好きなのでやっぱりチラホラ見ていたペテンオリンピック。間違えた、北京オリンピック。
4年に一度の冬のスポーツをメインにしたお祭りは、命這ってるアスリートを食い物にしてるように見えることが多々あって、何だかなぁ。

一度noteにフィギュアスケートことを書いたことがあります。
自身の備忘録として残したいと思います。


個々の感想(見た人だけ)

放置しすぎて増えてしまいました。
興味があれば、どうぞ。

宇野昌磨選手
宇野選手の2大会連続メダル。2大会連続の五輪に出場するとは思ったけれど、連続でメダル取るとは思ってなかったのよ....
ポテンシャル持ってようが、トップクラスだろうが、五輪でメダル取ることは1回でも相当はなずなので。
山田先生から離れ日本選手権で一人ぼっちでキスクラで涙を流し、羽生選手を打ち負かした男は本当に4年で強くなったんだなとつくづく実感しました。
力強い見事なボレロでフリップはご愛敬。素晴らしい銅メダル。

鍵山優真選手
18歳とは思えぬ童顔。海外からしたらノービスと思われているんじゃなかろうかと思われますが、滑りだすと穴のない選手。
無理やり大人っぽくせずにあどけなさが残りつつの表現力ときっちり身につけた技術を堂々と披露できる強心臓。
プログラム的にはショートの方が鍵山選手らしくて好きなんですけどね。
そのうちチャップリンのプログラムとかしたらハマるんじゃないかと思う期待の日本の若手筆頭。銀メダルおめでとうございます。

ネイサン・チェン選手
早々に去年のプログラムに切替えたのは、今度こそ大本命として金メダルを取りに来た証。
4年前の悪夢を払拭する堂々たる演技っぷりで、ラストのステップは楽しそうで何よりだなぁと。稀代のジャンパーで自身の良さと強みをここぞと突っ込んで実現することは想像に難くないです。
文句ない金メダルでしょう。おめでとうございます。

ジェイソン・ブラウン選手
心優しき親日家は、氷の上でも優しさ全開のプログラムを披露。
この4回転で勝負する時代に、否定ではなく自身の目指す完成度の高さで五輪というお祭りに華を添えたのかなと感じました。
派手ではないけれど大きいから男性的なダイナミズムもありつつ丁寧で誠実で確実で、安心と感動をきっちりとくれる稀有な男性スケーターだと思ってます。
美しかったです。

チェ・ジェファン選手
韓国の男子フィギアを引っ張り続けてる選手で、4年前の線の細さから世界のトップ選手として男らしさとか技術の安定力が増したのかなと。
1発目のクアドサルコーのコケ方がその後に不安をもたらしたのに、何事もなかったかのようにプログラムを終えたのことに感心しきり。
五輪のベスト5に入ってくるあたり、強さを感じました。

アレクサンドラ・トゥルソワ選手
女子の4回転ジャンパー筆頭。男子並みに4回転を突っ込むので、プログラムはノーミスのイメージが少なかったのですが、今回のフリーはきっちりと照準を合わせてきましたね。これはスゴイことですよ。確かにスゴイ。
終わってから、確かな手ごたえも感じていたようですし。
どっちかというと技術特化型。ロシアだしバレェもやってるんだからそのへん、もうちょっと出してもよかったのでは。

アンナ・シェルバコワ選手
五輪前の不調はどこいったのだというような、戻ってきた高水準での安定感。ショートはいままでと違った、強さとかが全面的に出ていて。フリーは持ち味の繊細さとしれっとクアドのフリップを入れて、さらり決めるところよ。元来のビジュアルの良さと表情の付け方がエエんです。
せっかくの金メダルなのにいまいち目立ってなくて気の毒ですが、悔しいがいいスケーター。

樋口若葉選手
個人的に4年前に仁川落選する前ぐらいから押してた選手だから、今回の五輪デビューはうれしかったんです。
フリーの『ライオンキング』は彼女の力強さが存分に詰め込まれていてよかったです。ステップの表情が好きでね。ええ、もっと笑えよ!!
ワンダーウーマンとかやってくれへんかな。似合うと思うねんけど。

坂本花織選手
正直メダル取るとは思ってなかったですけど、完成度は言うまでもなく高い。確かにジャンプの大技はないけど、ダイナミックなジャンプと表現力の向上でつかみ取った見事なメダル。
見てる方もやっぱりクリーンな演技っていいよねっと思わせるプログラムでした。

三浦璃来、木原龍一ペア
ペア不毛の地日本において世界で戦えるペアがとうとう誕生。本当に君たちがいたからこその団体メダルです。ありがとう。
フリーのラスト決めポーズで感涙。木原選手が本当に報われたし、これからもまだまだ期待できるのがいいですね。りくちゃん可愛い。
もちろん二人の基礎技術もしっかりしてますよね。醍醐味のリフトもスロージャンプも大きなミスなかったし、お姫様抱っこも可愛い。
ペアって恋人っぽく見えないとみたいなとこあるけど、日本てそういう表現が下手だし色気もない。このペアって絶妙にほんわかとしていて、りくちゃんが木原君をちょっと尻にひいてる感じがたまらんです。
ペアに光を差してくれてありがとう。


羽生結弦選手のもろもろ感想

4位ならきっとエキシビションに出てくれるだろうと思ってるけれど、右足の状態がどうだろう。
というのは杞憂で、数々のメダリストたちよりも映ってたね。
やっぱり数字を持っているんでしょう。

誰が何と言おうとあくまでド素人との見解の域を出るわけはないのだけれど、羽生結弦選手というのは世界一のフィギュアスケートの選手であると思います。

やはり彼の滑るプログラムってハラハラするドキドキさではなく、どんな風に『魅せて』くれるのだろうかと思わせてくれるんです。

今回の『天と地と』も見応えのあるプログラムでした。
序盤のジャンプを失敗すると集中力が切れることはままあるものの、この人にはそれがない。本人がおっしゃるように、ジャンプの失敗すらもプログラムの一部だと。

『陰陽師』は映画で安倍晴明を野村萬斎さんが演じたこともあり、和の繊細さとヒーローの強さがって。
『天と地と』って上杉謙信ですが、この大河は見ておりません。
が、羽生選手の出せる戦国武士だとしたら流石のチョイス。
武田信玄とか織田信長って感じじゃないもんね。

不自然に途切れることなく。

どこまでも流れるのように美しく。

ビジュアルの線の細さを感じさせない、相変わらずの真の太さ。

己のプライドをかけて全身全霊で勝負した、稀代のフィギアスケーターにやっぱり『魅せられた』ということでした。


何だかんだ、不満なのは

昨今の採点方式は明らかに技術重視、ジャンプ重視。
進化と言えば聞こえはいいけれど芸術性が欠けるなら、凝った衣装もメイクも要らんやんと思ってしまったり。

もちろん技術を身につけようが試合の場でできなければ、『出来た』にはならないだろうし。
その点で言うとネイサン選手というのは今のフィギュアスケート界でもっとも効率よく得点を重ねる選手だということが言えますよね。
クアドでルッツ、フリップをあんだけの高水準で決めるのはもちろんスゴイですし、きっちりGOEも稼げてるので。

アスリートだし、勝負に勝つことが重要なのは重々承知の上。
採点競技は本当に『なんでやねん』が多くて、イライラすすことが多いけど。
拙者が見てきて、心に残ってるプログラムって。
やっぱり完成度の高さと音楽の同調性が高いプログラムが多い印象。
クアドとかトリプルアクセルなんておまけぐらいな感じ。

高橋大輔選手だってクアドの成功率ってそんなに高くなかったけど、あのステップと表現力は唸ったし。
浅田選手もバンクーバーの銀よりも、ソチのフリーの方が好きだったりというのがあります。表現力の伸び率は感動もの。

そしてその技術と芸術を高水準で同等のレベルまでに押し上げ、かつオリンピック3大会とずっと世界のトップで走りつづける羽生選手って別次元なんだろうな、と。

最後に。

エキシビションよかったですね。
あの勝負じゃなくで、失敗してもご愛敬だったり。
小道具満載だったり。
競技では禁止のバックフリップとか、まさにお祭りって感じで。

日本人選手もたくさん出てたし。
他国の選手との交流もいいですよね。それでも、日本人の選手ってつい日本だけで集まるんじゃなくて、積極的に絡んでいってよって思ったり。
ここでもシャイなんだな、日本人。

好きだからこそ、気になってしまいますのね。












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