大漁旗七夕丸

みなさんの質問に答えちゃいます!「印染」とは?

こんにちは!亀﨑染工新人の橋口です!
朝夕の気温も低くなり、すでにお布団から抜け出せなくなっているこの頃でございます。
風邪も流行る季節になりました。みなさんも気をつけましょう!

さて、今回はタイトルにあります通り、亀﨑染工に入社して半年ちょいの橋口でもよく質問されるなあと思った質問に答えちゃいたいと思います!

今回は~~~デデン!
「印染ってなに?」に答えちゃいます!
「印染」製品を扱う亀﨑染工、なんの製品を扱っているのか!!


―――印染とは?

「印染」とは、「しるしぞめ」あるいは「いんせん」と読み、織物に特有の文字や紋章、マークなどを染めつける技法、またはその技法を使用する職種を指す言葉です。

歴史をさかのぼり、平安時代。元々当時の貴族が所有を表すための牛車に印をつけたことが始まりとされる家紋や、戦いの場で敵味方を識別する目印として自分の属性を示したり、個の確立のためにつけられた「印」を、旗やのぼりに染めたりしたのが「印染」の始まりといわれています。


―――印染製品って?

印染の技法を用いてつくられた製品です。
例えば、古くから商いの目印として使われてきた暖簾や街中ののぼり、五月幟や大漁旗、会社の社旗、百貨店の懸垂幕、祭りの袢天や衣装、手拭い、風呂敷などなど。

大漁旗徐福丸

印染製品は意外とたくさん日常生活に溶け込んでいるのです!!
あなたのまちのいたるところに印染製品が!!


―――印染の伝統的な技法について

印染といっても、先程お話したように、その製品は多岐にわたっています。技法も伝統に裏打ちされた染色技法に始まり、最新技術を取り入れたデジタル加工まであります。

たくさんの技法の中から、今回は「筒引き(つつびき)」・「引染・(ひきぞめ)」について簡単に紹介いたします。

筒引きとは?
円錐形の筒の先に口金をはめた筒袋に防染糊を入れ、それを手で握り、絞り出しながら筒を動かし、糊で下絵にそって文字や模様を描く技法です。

橋口も筒を持って糊を引いたことはありますが、まっすぐな線さえきれいに引けません。糊の厚みもバラバラのめちゃくちゃです。
会長と社長の筒引きは早く正確で、洗練された職人の技に見入ってしまいます。

筒引き

台湾で筒引きを実演したときの写真です。

糊を置いたところは、色が入らず、出来上がりは生地の色が文字や模様で出ます。
しかし、その染まらない白(白い生地の場合)が、例えば大漁旗の波などの勢いを出したり、文字や図柄をはっきり綺麗に見せたりするとっても大事な役割になっているのです。


引染とは?
染料(顔料)を含ませた刷毛で染める技法です。刷毛のサイズも様々で、細かいところは小さな刷毛、広いところは大きい刷毛というように染色する範囲によって使い分けます。

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大漁旗や五月幟でみられる、ぼかし(グラデーション)の部分は薄い色を染め、乾く前に濃い色をのせることできれいなぼかしが生まれます。職人の技ですね。
反対に1色だからといってなんでも簡単なわけではないのです。
無地の大きな旗やのぼりはムラが出やすく、ムラなくきれいに染め上げるのも、職人の技です!


―――さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございます!
印染についてなんとな~くわかっていただけたでしょうか!
橋口もまだまだ勉強中でございます((汗
随時質問も受け付けておりますので、気になることがあってもなくても、コメントしてくださるとうれしいです!
もしかしたら、みなさんの質問に答えちゃいます!第2弾が更新される日が来るかも!?

それではまた次回!

(参考文献:日本の印染Ⅱ/全国青年印染経営研究会)

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