あの扉の向こうに『潜むダレか』

あの扉の向こうには


気が付くと眼の前に

転がっていた肉塊

気が付くと手の中に

握っていたナイフ

人気のないこの森から

急ぎ逃げ出す。

血に塗れた身体を洗い流し

必死に記憶を辿るも

抜け落ちる断片

認めたくない現実と

夢であって欲しいと願う妄想。

密かに感じていた

聞こえてくる誰かの声

聞き流していた心の叫び

認めるしかない

もう一人の自分の存在。

やがて塗り替えられる自我

本当の自分はどっちなのか

誰か教えてくれないか

狂気を帯びた笑い声が

ボクを満たすその前に



そんな、心の奥に潜むもう一人の自分が、本当の自分だと気付き始めた物語。。

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