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人への期待:内側の努力と外側の声について【蓮ノ空感想文】

最初に


今からお話しすることは、蓮ノ空を通じて気持ちが変わった話です。

これまで、頑張っている人に、頑張れと声をかけることに少し抵抗がありました。
とはいえ、では何と声をかければ良いのかは、ずっと分かりませんでした。

だって、その人たちはもう十二分に頑張ったからそこにいるんじゃないか?端で見ているだけの私が、出来る事なんてないよ、と。

私が受け取っているのは、その人たちの発する光のようなものなんだからと。だから、ライブはずっと、楽しい思いをした後にありがとうを言いに行く場でした。

そんな折、活動記録12話「期待はおもい!」が配信されました。

村野さやかというひと

12話が配信された当時、彼女は高校1年生。フィギュアスケートで思うような結果が出ず、あがいてあがいて辿り着いたのが、芸事で有名な伝統校、蓮ノ空女学院でした。

運動系の強い学校ではなく、ある意味で文化の総合デパートのような蓮ノ空を選んだのは、自分にない刺激を求めていたこともあるのかもしれません。

出来ることなら彼女の1日の時間を30時間にしてあげたいくらい、スケジュールがつめっつめの毎日を過ごしています。努力を積み重ねること自体が、自分と向き合うことなのでしょうね。活動記録や配信を見てきた人なら言うまでもなく、103期での彼女の成長はめざましいものがありました。

努力が必ず報われるかどうかは、誰にも分かりません。フィギュアの結果しかり、ラブライブ大会の結果しかり、結果というものは外側からもたらされます。
自分でやれることをどれだけ積み重ねても、自分の認識の外からやってくるのです。

あがけばあがくほど、一体どうしたらいいんだろうと思うほど足踏みをしても、上手くいかないことは多々あります。

それでも、心堅石穿、固い心が石を穿つように、本人曰く「負けるのがうまい」というようなことでも、村野さやかというひとは、努力をし続けてきました。

自分に出来る、自分の最善で。自分の最前線を見せられるように。

期待してください

そんな彼女が、12話以降口にするようになったのが「期待してください」ということばです。
期待というのは、そもそも一体何なのでしょう。

「素敵なパフォーマンスが見られることを期待する」といったように、相手の行動に対する希望、という風に使いますよね。これは、先ほど書いた彼女自身の努力の外側からやってくる、外から彼女に向けられる感情です。
外側と内側というものが、彼女を考えるポイントになるようです。

さて、村野さやかさんというスクールアイドルを考えるにあたり、DOLLCHESTRAというユニットは欠かせないものです。

出会って一発目に距離感のバグっている先輩に声をかけられて、君はすごいスクールアイドルになる、と『認められた』。綴理先輩にとってはこの時点では期待ではなかったかもしれません。なぜなら、期待ではなくて確信だっただろうからです。

DOLLCHESTRAは、新人お披露目公演の時の客席と、2023年4月度FesLIVEの客席のペンライトの光に、かなり特徴があります。

お披露目公演の客席の様子

新人お披露目公演の時、誰も青(のちの氷青色)を振っていませんでした。だれも、夕霧綴理の隣にいる1年生に、注目していませんでした。期待もしていなかったかもしれません。
2週間後の4月度FesLIVEが、こちらです。

2023年4月度FesLIVEの客席

既に青と赤が混在しています。
DOLLCHESTRAというユニットは、お披露目公演を経て、夕霧綴理と村野さやかのユニットであると認識されているわけです。

お披露目公演の時の村野さんは、どういう気持ちだったんでしょうか。赤いペンライトの海の中、青い衣装を身につけた彼女は、どうだったんでしょうか。

私は、彼女はそれはそれで(負けるのが得意な)いつも通りだ、と思ったのかもしれないと感じます。圧倒的ビハインドの中、いつも通りでありながら、もう1人ではないのです。きっと、DOLLCHESTRAの2人ともがそうだったのでしょう。

自分1人で自分に向き合うことと、誰かが隣にいるということは、人数としては1人と2人でも、倍なのです。

期待されるということ

もしかしたら、自分が頑張ろうとしているとき、頑張っているとき、声をかけてもらうということは「誰かが外側にいる」ということなのかもしれません。

村野さんは、自分の内側の全部を使って、努力に努力を重ねても簡単には到達出来ない何らかの場所へ向かう途中です。

声援というのは、まるで良い天気の日に何となく元気が出るようなものかもしれなくて。
他人=外側からもたらされる期待というものが、内側以外のパワーになるのかもしれないな、と感じました。

私は村野さやかさんが期待してくださいというなら、思いっきり期待します。

彼女が望む先がきっとそこにあるからです。

「頑張っている人に頑張れというのはいいのか」というのは、答えは出ません。

ただ、自分の内側から出る言葉が頑張って!なのだとしたら、思いっきり彼女に届けたいと思います。言葉に乗せた思いを、届けたいと思います。

自分が言葉を探している間に、彼女はものすごい勢いで駆け抜けていくからです。

ご覧いただきありがとうございました。

これからも蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブに、いっぱい沢山めちゃくちゃ期待します!

言葉で伝えきれない思いを歌に、先輩に似ていますね
結んでいってほしい 君たちの夢の先まで


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