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朗読劇「よるのこえ」と『ホワイトデーには幽霊を添えて』につきまして。

『ホワイトデーには幽霊を添えて』(「少女文学 第三号」収録)という短編は、少女小説における「ミステリー」を、というお題で考えたお話です。
「ミステリー」というと、まず思い浮かべたのが……

探偵がいて、犯人がいて、読者に鍵のかかった箱を見せて
「さあ開けられますか?」と問う物語。

そういう意味では、わたしはあまり推理ものを摂取せずに生活してきました。はじめはどうお話を構築すればいいのか悩みましたが、ふと気づいたのです。

わたしが出会ってきた物語は実はすべて「ミステリー」だったな、って。

どの物語も、読者に「さあ一緒に開けてみましょう」と鍵のかかった箱を差し出すのは同じです。

箱の形、鍵の開け方がそれぞれ違っても。
開ける人によって、中身が色を変えたとしても。

いま、世界中が大変な状況ですが、わたしたちはこの「箱」にめいっぱいステキな何かをつめて差し出し続けるし、
世界にはきっとわくわくできる「箱」が必要です。
誰がなんと言おうと、必要なはず。


今回、朗読劇「よるのこえ」でこの作品を取り上げていただきました。

わたしが差し出した「箱」は、さらにたくさんの人の手へ託されました。
どんな風に形を変え、皆さんの元へ届けられるのか、書いた本人もとてもわくわくしています。

7月18日、土曜日の夜8時に、幕は開きます。
いっしょにステキな夜を過ごしましょう。

わたしたちみんなで、とても大切に、ステキなものを「箱」につめました。
ぜひ、みなさんがお持ちの鍵で開けてみてください。


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『ホワイトデーには幽霊を添えて』試し読みはこちら。


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