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しくじり先生 私みたいになるな! 〜 iOSDC 初登壇編 〜

iOSDC 2023 にオフライン参加してきました!スピーカーの方、オーディエンスの方、スタッフの方本当にお疲れ様でした!

さて、今回の iOSDC は私にとって人生3回目でしたが、初めて SPEAKER として参加できました!!

わーいわーい!!🙌🏻

と喜んでいる様子は以下の記事に書いているのでぜひお読みください。(プロポーザルはこちら

こちらの記事では、逆に初登壇の上でしくじったことについて書いていきます。いわゆる失敗談です。(みなさん人の失敗を聞くのは好きですよね?

・どういう失敗をしたか?
・なぜ起きたか?
・どうすれば良かったのか?

という流れで、合計6つの失敗をお送りします。どうぞ楽しんでください。😇


失敗その1:事前収録で初っ端からミスった

どういう失敗をしたか?

スピーカーは現地参加して発表するか、事前収録したものを再生するかを選ぶことができます。ですが前者を選択したとしても、事前収録することが強く推奨されています。これは病気などやむをえない都合で当日参加できなかった時のための保険だと思われます。

ということで私もその指示に従い、事前収録を行いました。収録はZoomで行われると言われていたので、実際に自分でZoomを立ち上げて喋ってみたりと本番想定のシミュレーションをした上で挑みました。

そしていざ収録開始!時間になったのでZoomに入室したぞ!よし、喋り始めるぞ!!

「それでは始めます。それではそれではそれ始めではます始めそれでは…(以下無限ループ)」

・・・ハウリングしました。「あ、終わった。。」😇

なぜ起きたか?

原因は、YouTube Live を同時に開いていたことでした。

事前収録は YouTube Live でその様子を見ることができます。そのことを直前にメールを読み返していて知ったので、ちゃんと録画されているか確認するために Zoom と同時に YouTube を開いていたのでした。

どうすれば良かったのか?

何はともあれYouTube Live を同時に開くべきではありませんでしたが、私はそれをやるとハウリングするかもということが事前に思いいたりませんでした。。

本番に近いシミュレーションはしていましたが、当然のことながら事前収録中でないとYouTube Liveに配信されないので、シミュレーション時にはハウリングせず、この問題に気づけませんでした。
なのでその回の収録ではどうしようもありませんでした。

ただ複数回事前収録を行うことで2回目の収録でその反省を生かし、ハウリングすることなく収録できたと思います。

「収録できたと思います。」という言い方から想像できる通り、今回私は2回目の収録を実施しませんでした。というかできませんでした。。
なぜなら、1回目の収録が収録期限最終日の夜だったからです。

これも失敗でした。資料の準備がギリギリまで終わらず、最終日の夜にしたのです。「次回はないから一発で終わらせよう。失敗してもどうせ現地で話すし」と思っていたのですが、やはり実際失敗するとメンタルダメージがあります。

事前にiOSDC 登壇ベテランの方から、最終日の夜はやめた方が良いと言われていました。でもキャンセルして収録枠がなくなり収録自体が一回もできなくなるのが怖かったり、そもそも資料準備ができていないため喋ることができなかったりと色々あってできませんでした。。(言うこと聞かずに申し訳ありませんでした。みなさん、経験者のアドバイスには敬意を持って素直に従いましょう。😇)

みなさん資料準備は余裕を持ってしましょう・・・

ただ今回は幸いにもハウリングした後に気持ちを落ち着けて、Zoom を退出せず何事もなかったように始めからやり直しました。その後、運営の方に連絡して、「すみませんハウリングしてしまって最初の数秒カットいただけませんか。。」とお願いをしたところ快く引き受けてくださりました。本当にありがとうございます!!😭

Zoom を一度退出すると収録が完了扱いになってしまうので、退出せずやり切ったことが良かったと思います。

失敗その2:発表時間を完全にオーバーした

どういう失敗をしたか?

今回、iOSDC に登壇できたことは私の人生の中ではかなり大きく嬉しい出来事でした。ですが、その分とても緊張していました。

発表資料を1秒見るたび、
「この資料のレベルでいいのか」
「これでオーディエンスは聞いてて楽しいのか」
「なんだこの日本語は。。意味がわからん。」
「デザインもうちょっとなんとかならんの?」
えとせとら…

つまり資料を見るたび改善したいことが無限に出てくるんです。そしてもちろん改善しました。それを発表時間30分前まで続けていた結果、完成した資料は大作90ページ!あれこれ20分の発表じゃなかったっけ・・・
そして起きたことが・・・

時間オーバー!!

そりゃそうだ。😇

後半は話したいことをかなり絞り、ときにはスライドを飛ばし、やっとこさ終えました。iOSDC では発表後に5分間のQ&Aタイムが設けられていますが、その時間を見事に丸つぶししました。

なぜ起きたか?

原因は、練習不足です。

「あれ、直前までスライドを増やしていたことが原因では?」と思った方もいると思いますが、スライドは作っても喋る箇所を絞ればいいと思っています。
今回も確かにスライドは増やしていましたが、自分が説明をしやすくするために見た目を変えていただけで、話す内容は増やしていませんでした。

どうすれば良かったのか?

ちゃんと念入りに練習をしましょう。はい、特に初登壇かつ緊張する方は。

実は収録ではそんなに緊張せずに時間をかなり意識しながら、その場で調整して喋ることができていました。その時も80ページ超あるスライドでしたが、21分で終えたのでこの調子で本番もやれば問題ないと思っていました。

ですが本番あの場に立った時の緊張はそれどころではありませんでした。
ありがたいことに思ったより多くのオーディエンスが来てくださり、私の心はもちろん爆発寸前。
「あれおかしいな、想定ではマックス10人くらいの予定なのに、30人以上いる気がするけど気のせいかな。気のせいかな。気のせいかな。。。。🤯」

知り合いに後から写真を送ったら「顔が硬い」とか言われましたが「うるせえ、おめえもあの場に立ってみたらわかる。私がどんな思いでここまで来たと思ってるんだ。」と言いたくなりました。(口が悪くてすみません、、)

まあとにかく色々と見積もりが甘かったので、当日のこの心理状況も考慮した上でもっと練習すべきでした。

後から聞きましたが、私のトークはオンラインでは400人以上の方が見てくださっていたとのことです。そんな大勢の前であの慌てっぷりだったかと思うとニコ生の動画を見るのが怖くて仕方ありません。😇

ええ、笑ってくれて結構ですよ。これも経験ですからね。次の機会があれば絶対もっと上手くやります。

失敗その3:発表者ノートを全部書いておらず頭が真っ白になることがあった

どういう失敗をしたか?

前述の通りとても緊張していました。ある程度発表者ノートがあった方が良いことはわかっていたので、8割くらいは書いていたと思います。

けど、スライドに書いてあることそのまま読めば良さそうなスライドには書いていませんでした。

その結果、いざとなると・・・

「あれ!発表者ノートがない!何を話せばいいんだーーー」

そんなことになるんですね。なるんです。緊張した時の自分の行動は全く信用できないですねえ。

なぜ起きたか?

原因は、発表者ノートを書いている箇所と書いていない箇所があったことです。

前述の通り8割書いていたので基本はノートを見ていたのですが、残り2割がなかった・・・

どうすれば良かったのか?

発表者ノート、ちゃんと書きましょう!書かないならちゃんと練習をしましょう!練習練習練習練習練習練習。

実際はクリティカルなスライドにはちゃんとノートを用意していたので、そこまでパニックにはなっていません。ですが、たとえ自己紹介のスライドでも入れておいた方がメンタルをなるべく平穏に保つには良いなと思いました。

もちろん発表スタイルにもよるので、プロの方はアドリブでなんとかできると思います。ですがそれは慣れてから考える話だと思います。
ごく一般人な自分は愚直にちゃんと準備したほうが良かったです。自分に期待しすぎない、これ大事。

失敗その4:オーディエンスとのつながりが薄い発表になってしまった

どういう失敗をしたか?

私の今回の発表スタイルは、たとえ私の顔が変顔でもなんだろうと、とにかく言いたいことはちゃんと言おうというものでした。なので、オーディエンスとのインタラクティブなコミュニケーションが発生するような発表は考えていませんでした。

ですがそういうスタイルだったとしても、オーディエンスと繋がれるのがQ&AやASK THE SPEAKERの時間だと思います。

ですがQ&Aタイムは私の発表が押したせいで丸つぶししてしまいました。またASK THE SPEAKERの時間は誰も来ませんでした。正直なところ、私の発表はかなり基礎的な内容も含んでいましたし、キャッチアップの早い人であればそこまで疑問はなかったかもしれません。

私の心の中では「あー誰にも何も聞かれなくて良かったあ」という気持ちと「ああ誰も何も聞いてくれなかったなあ。発表あんまり良くなかったのかもなあ。」という気持ちの半々でした。

正直「聞かれたらどうしよう。。」という気持ちもあったのでそこまで悲しいかと言われるとそうでもないですが、やっぱりオーディエンスを巻き込んで盛り上がっているトークを見ると、自分はまだまだだなと反省しました。

なぜ起きたか?

原因は、これ!と言えるほどはっきりとはありませんが、まずは発表時間をオーバーしたことでQ&Aの時間を潰してしまったことはあると思います。

ASK THE SPEAKERに人が来てもらえるようにするには、もっと発表自体の工夫が必要だったと思いますが、初登壇の自分にはそこまでの余裕はなかったのでそこは今後改善していきたいです。

どうすれば良かったのか?

まずはQ&Aタイムを確保するため、発表時間を厳守すべきでした。

人によってはQ&Aタイムを潰しても自分が言いたいことを言い切ろうという人もいます。いますが、個人的にはせっかく運営が用意してくれている枠なので基本従った方が良いと思う派です。(個人の意見です)

失敗その5:独自性の弱い発表内容になってしまった

どういう失敗をしたか?

今回の私の発表内容をざっくりいうと、今までと今後のiOS開発のプライバシーの概要について、でした。(詳しくはこちらのプロポーザルをご覧ください。)

アジェンダとしてはこんな感じ。

SpeakerDeck p11より

比較的今までの WWDC のまとめ感が強い発表となっています。

WWDC のプライバシーのセッションはそれなりに多くあるため、実際追おうとすると大変です。実際私は大変でした。
そんな全部見てられないよ、という人のために iOS エンジニアならみんなが知るべき、気になっている内容を発表できたことは良かった点と言えると思います。

ですがこの発表の独自性が足りなかったと思います。

特に今回は WWDC 23 の発表内容の影響で(私はそう思っている)、プライバシーのトークが多く採択されました。それ自体は全くなんの問題もないと思います。そもそもプロポーザルを出すことは大変な苦労だと(私は)思っているのでまず出すことが圧倒的にえらいです。その上で採択された人はもうとんでもなくえらいと思っています。

初心者の私なんかはまずプロポーザルを出すこと、そして通ることが目標で他の人との発表内容の被りを気にする余裕など全くありません。(あったら良かったですがないので仕方ないです。)

ただやはりオーディエンスからすると、独自性のある、つまりその発表にしかない魅力がある方が聞いていて面白いと思います。

私の発表における独自性は、現職のプロダクトでの対応事例を紹介していること、です。ですがそれだけでした。その割合もとても少ないものだったため、人によっては退屈な発表になってしまった自覚があります。

なぜ起きたか?

原因は、この発表における独自性は何かの深堀が足りなかったことです。

どうすれば良かったのか?

正直プロポーザルを出す時点から、この発表の独自性はなんなのか、どこが他と違う魅力なのか、つまりこの発表は私にしかできないと言えるか、をもっと考え抜くべきでした。

私は比較的、行動量を増やしてとにかく数をうつことが得意です。そういう意味では、多くのプライバシー関連のセッションを見たことによって発表に繋げるという流れは自分に合っているとは思います。

ですが私しかできないかというと、そうでもないかなと思いました。

もしくは例え WWDC のまとめ感がある発表だったとしても、まとめかたをもう少しオリジナルにするという工夫はできたかもしれません。
正直ここは慣れもあると思うので、どう改善すべきか難しくまだ明確な答えは出ていません。

失敗その6:スライドのデザイン?がダサい

どういう失敗をしたか?

スライドのデザインがダサい!もうこれ以上言うことがないです。

デザインは内容の二の次であることはわかっています。わかっていますが、やっぱりオーディエンスの印象に残るものなので、もう少しなんとかならなかったのかなあと、他の人の素晴らしいスライドを見ていて思いました。(みなさんどこであのデザインスキルを身につけているのでしょうか。真面目に教えて欲しいです。。)

個人的にはスライドデザイン自体にとても興味があるので、なんとかできたら良かったなあと思いました。

なぜ起きたか?

原因は、デザイン力不足でしょうか。
まあITコンサル時代に培ったほんのちょっとの基礎知識はあるんですが、ほんとそれだけです。

どうすれば良かったのか?

実践から学ぶのであれば、他の人のスライドを見て真似をしていく、もしくはちゃんとデザインの勉強をして自分のスライドに適用していくことでしょうか。

ここまで書きましたが、このデザインの話は内容の二の次なので、特別後悔しているわけではありません。ですが良いデザインができることは今回の登壇だけに限らず役に立つ場面が多いと思うので、いつかはレベルアップしたいですね。

まとめ

以上、6つの失敗を紹介しました。お楽しみいただけましたでしょうか?😇

今回は未来の自分に向けて、そして来年 iOSDC で初登壇をしてみようと考えている皆様に向けて書いてみました。

たくさんネガティブなことを書きましたが、まずは登壇できたことが偉いと思っているので正直そこまで大きな後悔はしていません。前述したように何事も経験ですよね。

来年はもうちょっとうまくやりたいなと期待しながら、この記事を締めたいと思います。

おわり。





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