2人戦の会 8月22日 1戦目お試し記事

この記事の主な解説内容はこちらです。
1.導入(基本的な見る点)
2.サプライの各カードの解説。
3.このサプライからどのような手が考えることができるか、考えうる戦法。
4.実際の試合の流れ。
5.最終的なデッキ。
6.試合を終えての感想、振り返り、考察。

 考察については、試合後や試合中に対戦者、観戦者と共に話した内容や他者から募った意見や先行研究、試合後の検証や考察について記載していきます。勿論僕ら自身にも見えない視点はあるので、皆様方の意見を募りながら記事を更に発展させていけたら良いかなと思っています。(お売りした後でも記事を更新することは可能なため。)

今回出品する『ドミニオン2人戦の会戦記』では、このような記事を複数収録して販売させていただきます。読み物として気軽にお読みいただけたら幸いです。

 この記事はサンプルとして公開します。

 祝第1回ドミニオン2人戦の会開催を開催しました。この日は、『ドミニオンの日々』を掲載されているヒロタシさんとyzxさんにご参加いただきました。この日は3戦しましたが、中々歯ごたえのある試合をすることができました。Dominion Onlineにて対戦を再生できる対戦番号を記載するか悩むところではあるのですが、まずはそこは非公開の方針でいきます。番号は控えているので、要望が多い場合は掲載させていただきます。

1戦目

1.導入
アクション+2 なし
ドローカード 道具
購入+1 商人ギルド ワイン商
廃棄カード 金貸し 衛兵
アタックカード 山賊 道化師

 まず、アクションプラスがないため、打ち止めアクションは数多く入れることができません。そのため、取る打ち止めアクションの種類は慎重に決める必要があります。
 廃棄カードは衛兵、金貸しとかなりの強廃棄が存在します。
 手札が増えるカードとしては道具がありますが、打ち止めアクションです。そのため、まず、道具自体を購入するかも怪しいです。
 そして、このサプライ、商人ギルドとパン屋があり、コイントークンを使うことができるため、お金の出力の調整ができ、安定して8金を出すことが可能です。
 また、パン屋があるので、1順目に確実に5金を出すことができます。
 購入権+1は商人ギルドとワイン商ですが、これらも打ち止めアクションです。なので、道具同様、まず購入するかから考える必要があります。
 イベントは召喚、巡礼の2種類。召喚はパン屋が存在する関係から5金を確定で1,2ターン目に使うことができます。そのため、4コス以下のカードを2ターン目に使うことができる可能性があるという点から初手格差が発生しやすいサプライです。
 終了条件はコイントークンもあり、購入権+1も使いにくいサプライであるため、属州切れでしょう。

2.サプライの各カードの解説。
 3コスト
道具:このサプライ唯一のドローカード。このカードを用いた道具ステロは有名な戦法で、12ターンほどで属州4枚取ることが可能です。打ち止めアクション。召喚で打てます。
画策:数多く使いたいアクションがサプライにあるときに輝くカード。結構数撃ちたいアクションはありますね。召喚で打てます。
 4コスト
金貸し:廃棄。1発撃つたびに研究所の取れる銀貨と主張されている方がいらっしゃられますが、正しくその通りです。(研究所1枚で2枚のカードを引くことはデッキ1枚分回転を良くさせているため、廃棄1枚相当)。召喚で打てます。
歌人:2金+@ 打ち止めアクション。他の打ち止めアクションと席を争えるか。召喚で打てます。
 5コスト
パン屋:コイントークン確保要因。今回は打ち止めアクションが多いため、キャントリップのこのカードはデッキに入れやすいです。初手トークン付与のゲームメイカー。
山賊:ゲームにかなり影響を与えるカードです。相手の財宝を廃棄してしまうので、財宝主体の戦法は厳しくなります。また、金貨を確保できるので、打ってるだけで勝手にデッキが成長します。そのため、捲れに応じて格差が出やすいカードなので、山賊の打ち合いは運ゲーになりやすいです。山賊には山賊で対抗するのが基本的には丸いでしょう。打ち止め。
道化師:運ゲーカード。ですが、今回は道化師を使って取りたいカードもなく、また、打ち止めアクションなので優先度は低いです。更に、衛兵があるので呪いが刺さりにくいです。
商人ギルド:コイントークン確保。購入+1カード。商人ギルドステロも持久力が売り且つ安定したステロ戦法なので、かなり強力な戦術です。打ち止め。
ワイン商:商人ギルドと枠を争う購入+1の打ち止め枠。商人ギルドは1金+コイントークン2枚の3金相当ですが、ワイン商は4-2の2金相当です。ワイン商は複数枚一度に使ってこそ生きるカードなので、今回は商人ギルドの方が優秀です。
衛兵:廃棄。金貸しと違い屋敷も廃棄できるキャントリップ。今回は初手で確実に購入できるため、2枚廃棄も決まりやすく、かなりのスピードで廃棄を進めることができます。
 イベント
巡礼:効果発動には2回の手数を要します。この2回の手数で3枚効果的なカードを手に入れることができるのなら、4金×2購入に比べ、手数的にお得ですが、今回それをしてまで手に入れたいカードがあるかは疑問です。また、獲得したい3枚のカードを盤面にそろえる必要がありますので、負担が大きいです。
召喚:前述したとおり、初手で打つことができます。打つことができるカードは、道具、画策、歌人、金貸しです。1ターン目に打てるかの有無で初手格差が存在します。

3.このサプライからどのような手を考えることができるか、考えうる戦法。

1. 道具3枚の道具ステロ
 12tで属州4枚を取れる道具ステロはかなり強力な戦術。

 しかし、このサプライは山賊がいるため、財宝を主体にして戦う道具ステロは厳しい戦いを強いられます。
 道具ステロは3巡目に基本的に金貨が入りますが、山賊も3巡目までにはデッキに投入されるので、山賊にテンポをとられやすいです。
 そのため、道具ステロはこのサプライではあまり効果的な戦法ではないでしょう。

 2.初手4または5限定
召喚+金貸し→衛兵+@ or 5コス打ち止めアクションの流れ

+@の選択肢として山賊、商人ギルド、道化師
 道化師は前述した通り、当てる旨味が薄いです。さてそこで、商人ギルドか山賊か悩ましいところですが、ここは実際の試合の流れなどを通じて、見ていきます。
 衛兵で金貸しは廃棄できるのもあり、打ち止めアクションは2枚までは許容でしょう。

 召喚+歌人で空の恵みを狙う
 yzxさんが提案されましたが大博打です。
12分の1を捲る自信があるのなら。

 3、衛兵+銀or 画策の流れ
  3ー4などの場合は衛兵がかなりの速度で廃棄をしてくれるので丸いと思われます。
  廃棄は基本的に早く投入した方がよく、特に衛兵はデッキに他のカードが入ってないほど、廃棄が成功しやすいので、初手の5は衛兵を推奨します。また、早く5のカードを取りたいため、筆者は相方は銀貨を推奨します。

 4、 5コスアクション+銀or画策
 5コストには強力なアクションがあるのですが、結局それらのカードも数撃ちたい且つ銅貨や屋敷を抱えてゲームを進めるのは安定性に欠けるので、最初は衛兵を取るのが有効かと思われます。
 廃棄はデッキ回転が良くなるので、結局他のカードの使用回数増加につながります。また、今回は打ち止めアクションがあまり取れない関係上、キャントリップがデッキに入れやすいので、パン屋を途中の5金で投入するのが良いでしょう。

4.実際の試合の流れ。
この試合は、ヒロタシさんと。
先行ヒロタシ
後攻夏樹

1順目
ヒロタシさんは画策衛兵を購入。廃棄を重視した動き。
一方僕は金貸し衛兵で、かなり強力な初手で入ることができました。

2順目
ヒロタシさんは3ターン目に画策衛兵、銅貨2廃棄 パスでシャッフル
僕は銀貨を購入。

ここからは順目はなしで。
4ターン目 
ヒロタシさんは衛兵で屋敷2枚廃棄で銀貨購入。
僕は衛兵沈みました()()金貸しプレイしてまだ金貸しを打ちたいのでパン屋から購入。

5ターン目
ヒロタシさんが画策を使い、銅4で買いたいものがないので巡礼を発動。
僕は金貸しと衛兵を使い銅貨3枚廃棄し、パン屋を購入しました。

6ターン目
ここからはお互い廃棄を進めて行く流れは変わりなく、ヒロタシさんは山賊を購入。
僕はパン屋の3枚目を購入しました。

この後、僕は山賊をいれ、ヒロタシさんは巡礼で金貨、画策、衛兵を獲得、廃棄が遅れてしまっていた関係もあり、ヒロタシさんに属州を2枚先行されてしまいます。

この状況の中ヒロタシさんは11ターン目に商人ギルドを購入しました。ヒロタシさんは画策で商人ギルドを回しながら、14ターン目に最後の属州を獲得し、ゲームはヒロタシさんの勝利で終わりました。

WINNER ヒロタシ32点
LOSER 夏樹19点
手数2回分ほど点数が低いのは実際購入なしパスのターンが2回あったので、その分デッキ成長ができていなかったことが考えられます。

5.最終的なデッキ。
ヒロタシ 
銅貨1銀貨1金貨4屋敷2属州5商人ギルド1衛兵2画策2

夏樹
金貨3屋敷1属州3金貸し1衛兵1パン屋3商人ギルド1

6.試合を終えての感想、振り返り、考察。
 この試合の僕自身の反省点は、コイントークンをゲーム終了時に13枚も余らせていたことです。この点から分かることはパン屋を明らかに過剰投入していたということとパン屋で溜めこんだトークンを消費することができる構築がベストであったということです。
 ヒロタシさんは商人ギルドを購入し、トークンと購入権を活かし、この購入権で屋敷を購入するなど、手数的にも有利になっていました。
 これらのことからわかる点は商人ギルドがこのサプライでは優先度が高いアクションカードであったということです。
 
 この試合の後、商人ギルドがどれぐらい強いか試すために、同じ乱数で、先ほどの試合をやり直しました。僕がパン屋の3枚目を買った段階で、商人ギルド、次のターン金貨を購入で動き、勝利点を買いに行きました。尚その金貨は買った直後に山賊でぶっ飛んでいきましたが。まあただ、それでも引き強して運よく引き分けに持ち込めました。商人ギルドの購入権のおかげで10金公領2枚購入など動きにも器用さが出て、購入権とコイントークン、そして商人ギルドの強さを感じ取れるサプライでした。つまりこのサプライでは、山賊より商人ギルドの方が優先度が高かったと考えていいでしょう。

 実際の試合ではパン屋を3枚購入したわけですが、確かに1順ごとにトークン3枚ずつ増えるのなら、購入権増加がなければ過剰になってしまうので、この視点はコイントークンを使うサプライでは意識していきたいですね。

 昨年の日本選手権準優勝者のヒロキさんから、twitterにて、僕のプレイの衛兵底落ちした場面で、購入はパン屋ではなく衛兵が適切なのではという指摘を受けました。正しくその通りです。ありがとうございます。

 また、初手の5金で山賊、相方に銀貨、道具を入れるという意見を頂きました。これは後日検証の後、追記を行いたいと思います。


 結論 商人ギルドは強い!!!!


 今後もこのような記事をマガジンに収録していきます。勿論記事単体で購入することも可能です。読んでくださってありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?