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ガラケーの思ひで

自分が学生のころ、携帯電話が流行り出しました。

中学生で携帯を持っている人は、注目される。友達はエッヂというちょっとグレードの落ちる携帯電話を持ってました。

PHSという種類の携帯電話があって、それの進化版がエッヂだった気がします。PHSをピッチと呼んでいました。

高校生になると、大体一人一台携帯電話を持っていました。私は中二病を発揮させて持っていませんでしたが、一人一台持っているのがわりかし普通でしたね。

学校に持ち込んで、取り上げられるのもよくあったことです。

スマートフォンが出始めたのは、社会人になってからでしたね。

社会人になっても、しばらくの間はガラケーを使っており、パカパカさせていました。

スマートフォンの今では信じられませんが、ガラケーは液晶画面と入力の場所が別々にあり、折りたたむことによりコンパクトにして持ち歩くような形態。

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↑ こんな感じです。

でも当時としては、これが当たり前で、むしろカッコいいモノとされていました。

だって、仮面ライダーが変身するための小道具にだって、なっていたんですよ?


変身する流れとしては、

携帯電話に番号を打ち込んで、その携帯電話をベルトに差し込む。

すると

『standing by!』

と、ネイティブな感じで、ベルトから声がします。

フィー、フィー、フィー!(なんか鳴る)

そして

『変身!』

とイケメン俳優が叫んで、携帯電話を完璧に差し込む。

『complete!』

やっぱりベルトからネイティブっぽい声が。

そして仮面ライダー555に、変身できるのです。

つまり子供が変身の道具にするくらいの、憧れのアイテムなのです!


しかもこの便利な機械は、ある家庭の親密度のバロメーター機能にもなっていたことは意外と知られておりません。

カッコいいだけではないのです。


私が社会人になったころの話です。

上司と一緒に事務仕事をしていました。

するとピロピロピロと音が。

着メロ、着ボイス等色々あったのですが、ここでその話をしていると終わらないので、そこは割愛します。

「もしもし」

と、自分の携帯電話に出る上司。

私は事務仕事を止め、ふと上司を見ました。

(あれ?)

自分の目を疑いました。間違い探しがそこにあったのです。

サイゼリヤの間違い探しでも、一発目にわかる、かなり優しい部類のヤツ。


上司が耳に当てているのは、ガラケーの上の部分。

それは普通。

ただ、下の部分がなんかプラプラしているのです。

(ん?)

よく見ると、折りたたむ接合部の部分が、真っ二つに折れております。

結合部、完全破壊。

画面とボタンの部分が、なんか部品感丸出しのコードだけでつながっている。

だからプラプラしていたのです。


唖然としながら、それを見る自分。

電話が終わった上司。

「ど、どうしたんですか? それ」

そりゃ聞きますよ。

すると上司は恥ずかしそうに。

「いやー、嫁さんに膝で真っ二つに割られちゃってさー」

とのこと。

「そ、そうですか……」


どうやら奥さんに、上司の浮気が疑われて、

「んんんんゥゥゥーーーー!」


と、奥様が黄金の膝を繰り出したそうです。


後日その話を上司にもう一度すると、

その言葉にならない唸り声は例えるなら、

「ピコ太郎がここで生涯が終わっても悔いはないくらいの勢いで、PPAPを繰り出した感じだったなー」

とのことでした。

※「んゥゥぅぅぅウんぅぅぅう!! アッポォォオーペーン!!!」

みたいなイメージ。©ピコ太郎


ガラケーにはそんな風に、家庭の状態がわかる機能もあるんですねー。

いやぁ、知らなかったなー。


……思い出したので、書きたくなりました。お許しください。


それではまたよろしくお願いいたします。








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