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おいしい本「小麦粉のおやつ」 day6

  きょうは「小麦粉のおやつ」です。
  これ、私がだいすきな分野! どれも食べたさ満点でお届けします。

・『河岸忘日抄』のクレープ
・『焼き餃子と名画座』近江屋洋菓子店の苺サンド
・『公園へ行かないか? 火曜日に』カフェデュモンドのベニエ
・『スール』のドーナツ

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  堀江敏幸さんの小説にはおいしそうな食べ物がレシピのさわり付きで登場することが多い。堀江さんはきっと料理上手なんだろうな。『河岸忘日抄』はフランスの川に留めた船で暮らす男性が、手紙を書いたりレコードを聞いたり郵便屋さんを待ちわびたりする、ちょこっとステイホームな物語。キッチンにある道具を物色してクレープを焼くシーンがおいしそう。day5で紹介した『燃焼のための習作』とどこかで繋がっている世界。

  『焼き餃子と名画座』は平松洋子さんが東京のおいしい味を食べ歩くエッセイ集。田原町のペリカン、ドーナツ屋のハリッツなど、私もすきなお店がたくさん載っていて、平松さんと「あの店行ったよ〜、おいしいよね〜」とガールズトークをしているような感覚になる。なので私は目次をチェックして、行ったことあるお店のエッセイから読んでいます。特にだいすきな神田の近江屋洋菓子店の話には店内の隅々までもが目に浮かんだ。ケーキ、スープ、ケーキ……のループをまた元気に味わいたい。

  IWPのメンバーとしてアメリカに滞在した柴崎友香さんのノンフィクション作品『公園へ行かないか? 火曜日に』には、ニューオリンズ発祥のカフェデュモンドのベニエなるものが登場する。なにこれおいしそう! はじめて聞いた! と思って読んだけれど、映画『シェフ』にも登場しているみたいだし、日本でも一時期たくさんチェーン展開してたらしい。どんな味なのかなぁ……今すぐ、すごく食べてみたい。この本は昨年読んだ本でマイベストワン。おとな同士で新しく学ぶことや未知を開拓することにすごく刺激を受けました。

  先月から始まった私のおかし作りブームの火付け役、なかしましほさん。『スール』はなかしまさんと、編み物作家の三國万里子さんの姉妹の本。レシピ集ではなく姉妹のルーツやそれぞれのクリエイションにフォーカスした、なんだろう、むかし友達と交換したサイン帳みたいなあたたかみとすこしのオタク感。巻末に紹介されているなかしまさん配合の「おやつミックス」は幻みたいにおいしい最高の粉でよく夢に見る。

  おいしい本で7日間チャレンジ、ついにつぎでおわり。最後のチョイスに悩み中なので、いつ更新できるだろう。本棚をさがしてきます。

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