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ヨーグルトへの願い。

私はお腹が弱い。とにかく、お腹が弱い。幼いからから兆候は見られたが、歳を重ねる度に、どんどん弱くなっている気がする。それを痛切に感じたのは、まさにイマー29歳、社会人8年目、結婚2年目のタイミングーであった。

元々食が細くてたくさん食べられない(でもお酒は好き)。職場では社内社外問わず、飲み会は多い方だ。ストレスもそれなり。出張や、残業で遅くなることも。そんなのの積み重なりでなんだか毎日胃が痛いし、下し気味。おまけに結婚生活が始まってから、夫との些細な喧嘩がエスカレートして毎日泣きながら眠る日々。食欲はないし、体重も減る。それでも唯一、朝食のヨーグルトだけは毎日食べたくなるのだ。「お腹にいい」って、昔から言われてるし。そんなに効くのかは知らないけれど、もはやそんなことどうでもいいと思いませんか。思い込みが何よりです。

そんな中、下痢が続いていたある日、初めての血便も経験。慌てて近所の内科に駆け込んだものの、結局は専門医に行き大腸内視鏡をすることに。

これ、検査だけど、前日からはおかゆみたいな食べものだけ、当日はなんと2リットルの下剤を飲む。これが、もう辛い。飲んでは出し、飲んでは出し。飲みきった自分を本当に褒めてあげたい気持ちでした。検査自体は一時間近くで終了。特に大きな問題はないようだった。朝から下剤しか飲んでないため、やっと空腹から解放される!と思っていたら、「取らなくても良かったけど、小さいポリープがあったからとりました。今日は流動食だけで。」と。じゃあ取るなよ、このまま空腹で死んじゃうよ!と思いながら、その日は豆乳と卵豆腐とプリンを食べて就寝。とんだ検査だった。

結論、疲れやストレスからくる胃腸炎(いわゆる、お腹が弱いってやつ)らしい。30前後女性なら、皆さんも経験あるんでしょうか?こんな経験をキッカケに、私は仕事や生活について、改めて考え直すようになったのである。もちろん、夫との関係も。どうしても、自分の方に合わせて欲しくなってしまう。受け入れてくれないと、過剰に反応してしまうんですよね。ワガママといえばワガママだけど、これ、仕方ないと思うんです。だけどこのままだと自分がつらいので改心しました。許容と諦めがキーワードです。それでも充分楽しいことに気付いたのです。たとえ夫が原因のストレスだったとしても、下剤を飲んでいる最中家にいてくれて救われた。

そういうわけで、今日30歳になった私は、今朝もヨーグルトを食べてきた。バナナとブルーベリーを入れて、すこしハチミツをかける。明日も明後日もそうするつもりだ。「お腹にいい」から。ブルガリアさん、これからも30代女子の、悩める国民のお腹をどうかどうか救って下さい。お腹の調子が悪いと、自律神経にも影響し心も沈むという話を聞いた。逆に、お腹が元気だと、心も晴れやかということだ。そう思うと、ヨーグルトは希望でしかない。私はこれからも思い込みと願いを反復しながらヨーグルトを食す。





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