『バルパライソの長い坂をくだる話』単行本収録の戯曲

『バルパライソの長い坂をくだる話』が、今年の岸田國士戯曲賞を受賞しました。さまざまな関係者、観客・読者の皆様に感謝です。

受賞にあたり、単行本が出版されます。発売は4月20日のようで、いまもろもろ作業しています。単行本には、『バルパライソの長い坂をくだる話』のほか、『+51 アビアシオン, サンボルハ』『イスラ! イスラ! イスラ!』の最新3作を収録します。この3作品は2013年から2017年まで緩やかに続いた取材や旅行の経験により生まれたものです。
>>「バルパライソの長い坂をくだる話」単行本

『+51 アビアシオン, サンボルハ』は、沖縄やペルーといった、ぼくの出自に関する場所、『イスラ! イスラ! イスラ!』は、ペルーでその存在を知った、故神内良一氏のことを調べた結果つながった高知や小笠原諸島父島、北海道など、『バルパライソの長い坂をくだる話』は過去2作で書かなかった沖縄や小笠原でのエピソード、アルゼンチン、パラグアイ、チリ、シドニーなど同時期に訪れた場所で見聞きしたことを元に執筆しました。

このほか、取材旅行に関するエッセーかなにか、新たに書き下ろしたものも収録されることになり、いまいろいろ考えているところです。

ぼくの戯曲はよく小説っぽいと言われることがあり、本人としてはあまりそれに納得はしていませんが、そのことを逆手にとって、「戯曲集」というジャンルに収まらず、ひろく読み物として読んでもらえるようなものにしたいと思います。

単行本発売にともない、現在Noteであげている『+51 アビアシオン, サンボルハ』『イスラ! イスラ! イスラ!』の2作品は本日をもって掲載を終了しました。他者に演出してもらいたい!という思いで始めた戯曲公開なので、ぜひ単行本発売によって、そのチャンスがひろがることを望んでいます!
なお、これまでにこれらの作品を購入していただいた方は、これ以降も読むことが可能ですのでご安心ください。

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